阪急6300系
1.概要
阪急6300系は、1975年に京都本線特急用として登場した車両で、8両編成9本・72両が製造された。
当時、京都線特急で使用されていた2800系は予備車がなく、検査時にはロングシート車による代走が発生していた。そこで新型特急車として6300系が開発され、1975年より営業運転を開始した。1976年には阪急車両として唯一となるブルーリボン賞を受賞している。
1984年には、高槻市駅・茨木市駅付近の高架化工事による運用増加に対応するため、界磁チョッパ制御を採用した6330Fが増備された。
| 会社名 | 阪急電鉄 |
| 形式 | 6300系 |
| 使用線区 | 嵐山線 |
| 制御方式 | 抵抗制御 |
| 主電動機 | 直流直巻電動機 定格140kW |
| ブレーキ | 電気指令式空気ブレーキ |
| 台車 | S形ミンデン台車FS369A・FS069A |
| 最高速度 | 70km/h |
| 加速度 | 2.4km/h/s |
| 減速度(通常) | 3.7km/h/s |
| 減速度(非常) | 4.2km/h/s |
| 製造初年 | 1975年 |
| 電気方式 | 直流1500V |
| 軌間 | 1435mm |
| 保安装置 | ATS |
| 座席定員 | 52人(定員140) 先頭車 |
| 56人(定員150) 中間車 | |
| 扉枚数/座席形状 | 18m級2扉転換クロスシート |
| 所属 | 正雀車庫 |
| 編成 | 4両 |
| 既存両数 | 4両 |
| 製造メーカー | アルナ工機 |
2.外観
車体は普通鋼製で、京都線専用車として車体幅2,800mmを採用。阪急の高性能車では最大級の車体となった。
扉は片側2か所の両開き式で、扉間には転換クロスシートを配置。マルーンを基調に屋根肩部へアイボリー帯を入れたデザインは、後の阪急車両にも影響を与えた。
前面は2200系をベースとしつつ、ステンレス飾り板を採用して特急車らしい高級感を演出している。
3.車内
車内は先頭車運転室後部を除き転換クロスシートを採用。自動転換装置により、終点では乗務員操作で座席方向を変更できた。
座席はゴールデンオリーブ色のモケットを採用し、特急車らしい落ち着いた空間となっている。扉付近には補助席も設置されていた。
4.乗務員室
阪急では初となるワンハンドルマスコンを採用。従来の2800系では長時間のツーハンドル操作が運転士の負担となっていたため、安全性向上を目的として導入された。
5.主要機器
主要機器は5300系をベースとしており、抵抗制御・140kW主電動機・電気指令式ブレーキを採用している。
1984年増備の6330Fは7300系と同様の界磁チョッパ制御を採用し、主電動機出力も150kWへ向上した。
| 阪急6300系編成表 | 4両編成 | 4両 | ||||
| ←桂 | 嵐山→ | |||||
| 6350Tc | 6800M | 6900M | 6450Tc | |||
| 134(42) | 141(44) | 141(44) | 134(42) | 廃車年月 | 改造年月 | 製造年月 |
| 6351 | 6801 | 6901 | 6451 | 2026年5月 | 2009年2月 | 1976年2月 |
| 6352 | 6802 | 6902 | 6452 | 2009年4月 | 1976年9月 | |
| 6353 | 6803 | 6903 | 6453 | 2026年5月 | 2008年11月 | 1976年11月 |
6.改造
更新工事
1987年にはカード式公衆電話を設置。1990年代にはCI導入に伴う新社章化や乗務員室後部への小窓設置が行われた。
嵐山線用改造
2008年から2009年にかけて6351F~6353Fが4両編成化され、嵐山線向けにリニューアルされた。
内装は9300系に準じたセミクロスシートへ変更され、観光輸送を意識した仕様となった。現在も嵐山線で運用されている。
京とれいん
2011年には6354Fが観光列車「京とれいん」へ改造された。京町家をイメージした内装が特徴で、快速特急「京とれいん」として運転された。
2022年のダイヤ改正で運行を終了し、後継の「京とれいん雅洛」に役目を譲って引退した。
7.現況
2008年以降、京都線特急運用から順次離脱し、一部編成は廃車、または嵐山線へ転用された。
現在は嵐山線用4両編成3本が活躍しているが、2026年からは8300系による置き換えが進められている。
- 6351F
- 6352F
- 6353F
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