阪急9300系

9300F特急梅田

9300F

【特急運用から普通運用まで幅広く活躍する汎用特急車】

会社名 阪急電鉄
形式 9300系
使用線区 阪急京都本線
制御方式 VVVFインバータ 2レベルIGBT 1C2M 定速制御付
主電動機 かご形三相誘導電動機
定格200kW
ブレーキ 全電気指令式電磁直通空気ブレーキ
台車 ボルスタ式モノリンク
FS565形(M車)・FS065形(T車)
最高速度 130km/h
加速度 2.6km/h/s
減速度(通常・非常) 3.7km/h/s・4.2km/h/s
電気方式/軌間/保安 直流1500V/1435mm/ATS
座席定員 43人(77人) 先頭車
47人(83人) 中間車
車体/扉座席 アルミダブルスキン/3扉セミクロスシート※
製造初年・メーカ 2003年・日立製作所
編成両数・既存両数 8両編成3M5T
88両(2019年8月現在)
※一部転換式クロスシート。扉側固定、端部クロスシートは固定。

阪急9300系は2003年に登場した京都線向けの特急車両。昭和50年に登場した特急車6300系以来、実に28年ぶりの新形式特急車となっている。6300系が2扉転換クロスシートで特急専用車となっているのに対し、9300系は3扉セミクロスシートとして特急以外の種別での運用及び停車駅が増加した特急への運用に対応している。特急車としての新形式のみならず阪急としても8000系・8300系以来の新形式となっており、製造メーカーもアルナ工機から日立製作所に替わるなど従来の車両とは違った面が多分に見られるのも特徴の一つとなっている。

9300Fが2003年10月14日にデビューし、その後9301F、9302Fの2編成が2005年春に増備されて、2008年以降増備された9303Fからは神宝線に投入された9000系と同様に種別表示、行き先表示がフルカラーLED化され、車内情報装置もLCD化されている。その他2008年以前増備の1次車と2008年以降増備の2次車では内装も各所で異なっており、2次車はかなりマイナーチェンジが行われた車両となっている。2010年まで製造が続けられ、2014年春現在で9300F編成から9310F編成までの8両編成11編成が活躍している。データイムの特急を中心に、朝夕ラッシュ時には通勤特急に使用され、一部は快速急行、準急、普通などにも運用されており、特急から普通まで幅広く運用されている。

9300系車内

9300系車内

転換クロスシートが並び9300系の車内。中間車の大阪方車端部は固定クロスシートになっている。転換するシートは真ん中の片側2脚ずつで、1両あたり8脚が転換する構造になっている。転換クロスシートとしては固定部の割合が高い。

9300系車内

9300系車内

車椅子スペースには跳ね上げ式のロングシートが設置されていて、当初はシートが常設されていたが、現在はシートは跳ね上げられたままとなっている。

9300系車内

9300系車内

貫通ドアはドアハンドルを握ると自動で開き、自動で閉まる構造になっている。

9300系車内

9300系車内

乗降ドアの握り棒については日立製特有のコストダウン仕様で、ドア枠を掴む形の構造になっていた。

9300系車内

9300系車内

乗降ドアの握り棒については近年通常仕様のものに取り替えられつつある。

9300系車内

9300系車内

車内照明には半間接照明が用いられており、特急車らしい落ち着いた車内が演出されている。

9300系車内

9300系車内

日よけは5000系リニューアル車などで採用されたフリーストップ式のロールカーテンになった。阪急伝統のアルミ製の鎧戸は8300系が最後となった。

9300系車内

9300系車内

中間車大阪梅田方の固定クロスシートの客室側には補助椅子が設置され、左右で4人が座ることができる。混雑時などにはロックされる機能を有している。

9300Fから9302Fまでの1次車は車内情報装置は文字のみだったが、9303F以降の編成は9000系と同様に2画面のLCDで文字やイラスト、動画などが配信されるようになった。

9300系車内

9300系車内

9300系の運転台。8300系では大型のデジタルメータなどが並んでいたが、9300系ではコストダウンも兼ねて小型化されて、アナログ景気も設置されている。

9300系車内

9300系車内

中間車京都河原町方と先頭車の両端はロングシートになっており、運転室直後の座席もロングシートになっている。中間車のロングシートは優先座席になっている。

9300系車内

9300系車内

側窓は大型化されており、9300Fから9302Fまでの1次車は上下寸法1040㎜、9303F以降は940㎜となっている。扉間1枚窓になっており、1次車は全て固定窓になっている。9303F以降では車端部の窓がパワーウィンドウで開閉できるタイプになった。

阪急9300系編成表 88両    
←大阪梅田 京都河原町→
1号車 2号車 3号車 4号車 5号車 6号車 7号車 8号車
9300 9850 9870 9880 9890 9860 9800 9400
Mc Mc 製造年月
9300 9850 9870 9880 9890 9860 9800 9400 2003年10月
9301 9851 9871 9881 9891 9861 9801 9401 2005年3月
9302 9852 9872 9882 9892 9862 9802 9402 2005年5月
9303 9853 9873 9883 9893 9863 9803 9403 2008年7月
9304 9854 9874 9884 9894 9864 9804 9404 2008年9月
9305 9855 9875 9885 9895 9865 9805 9405 2009年1月
9306 9856 9876 9886 9896 9866 9806 9406 2009年8月
9307 9857 9877 9887 9897 9867 9807 9407 2009年10月
9308 9858 9878 9888 9898 9868 9808 9408 2009年11月
9309 9859 9879 9889 9899 9869 9809 9409 2010年1月
9310 9860 9880 9890 9900 9870 9810 9410 2010年2月
※ 5号車は平日の特急、通勤特急運用時には終日女性専用車両となる。

  

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