阪急8300系【初期車から後期車まで様々なフロントマスクを持つ】

8311F

会社名 阪急電鉄
形式 8300系
使用線区 京都本線・千里線・大阪市交堺筋線・阪急嵐山線(行楽期)
制御方式 VVVFインバータ GTO 1C4M
主電動機 かご形三相誘導電動機
定格170kW
ブレーキ 回生併用電気指令式空気ブレーキ
台車 S形ミンデン台車FS369A・FS069A、ボルスタレス台車SS139A・SS039A・SS139・SS039
最高速度 120km/h
加速度 2.6km/h/s
減速度(通常・非常) 3.7km/h/s・4.2km/h/s
製造初年・メーカ 1989年・アルナ工機
電気方式/軌間/保安 直流1500V/1435mm
ATS,WS-ATC
座席定員 先頭車48人(135人)
中間車54人(145人)
車体/扉座席 アルミ製/3扉ロングシート
編成 8両4M4T/6両3M3T/2両1M1T
既存両数 正雀車庫84両(2020年1月現在)

阪急8300系は神宝線8000系の京都線版で、京都本線系統で、本格的VVVFインバータ制御を採用した車両である。大阪市交堺筋線直通に対応し、車体幅は8000系よりも100mm拡大されている。車内設備等は8000系に準じており、18m級3扉ロングシートで、パワーウインドウなどが設置され、通勤型としては高級な車両となった。南海1000系、京阪8000系、JR西日本221系など同時期に登場した車両はみな造りがいい車両となっており、バブル経済の面影を残す車両が多かった。

8000系では神戸・宝塚方の2両をセミクロスシートにした編成もあったが、8300系は全てロングシート車で製造された。当時京都本線には特急車として絶対的な存在だった6300系がいたので、急行以下で使用される8300系にクロスシートを採用するのは抵抗があったのかもしれない。

8300系は主電動機にかご形三相誘導電動機を採用。定格出力170KWのハイパワーで、4M4Tの8両編成が組まれた。将来的には3M5Tでの運転も視野に入れた性能であった。8300系では3M5Tでの運転は実現していないが、後に登場した9300系では3M5Tの編成を実現させている。制御方式はGTO素子による1C4MのVVVFインバータ制御を採用。最高速度も120km/h運転に対応しており、現在は115km/h運転を行う特急にも運用されている。

製造当初は8000系と同様に前面は額縁スタイルだったが、93年に増備された8303F編成から前面形状が大幅に変更され、後退角をつけ、丸みを帯びたスタイルになった。8332Fからはボルスタレス台車を採用。8304Fからは前面のナンバーが前面窓部に収納され、電照式になった。最終増備車の8315F編成は別形式かと思える程のモデルチェンジが行われ、次形式への橋渡し的な編成になった。前面形状は8304F編成を継承し、シングルアームパンタが採用された。また、車内情報装置も設置され、FM大阪の見えるラジオが流されるサービスも実施された。8315Fは当初6両編成で建造され、快速や普通に運用されていた。後に8304Fの中間車2両を組み込んで8両編成化され、急行などにも使用されるようになった。

8300系1次車フロント部

8300系1次車フロント部

←大阪梅田 京都河原町→
8304Mcp 8904M 8854T 8954T 8954T 8854T 8804Mp 8404Mc
135(48) 145(54) 145(54) 145(54) 145(54) 145(54) 145(54) 135(48)
8315 8904 8865 8965 8984 8885 8815 8415
8300Mcp 8900M 8850T 8950T 8950T 8850T 8800Mp 8400Mc
135(48) 145(54) 145(54) 145(54) 145(54) 145(54) 145(54) 135(48)
8300 8900 8850 8950 8980 8870 8800 8400
8301 8901 8851 8951 8981 8871 8801 8401
8302 8902 8852 8952 8982 8872 8802 8402
8303 8903 8853 8953 8983 8873 8803 8403
8300Mcp 8450Tc 8300Mcp 8850T 8950T 8850T 8800Mp 8400Mc
135(48) 135(48) 135(48) 145(54) 145(54) 145(54) 145(54) 135(48)
8330 8450 8310 8860 8960 8880 8810 8410
8331 8451 8312 8862 8962 8882 8812 8412
7300Mcp 7450Tc 8304Mcp 8854T 8954T 8854T 8804Mp 8404Mc
140(50) 140(50) 135(48) 145(54) 145(54) 145(54) 145(54) 135(48)
7326 7456 8304 8854 8954 8874 8804 8404
8304Mcp 8452Tc 8304Mcp 8854T 8954T 8854T 8804Mp 8404Mc
135(48) 135(48) 135(48) 145(54) 145(54) 145(54) 145(54) 135(48)
8332 8452 8313 8863 8963 8883 8813 8413
8333 8453 8314 8864 8964 8884 8814 8414
7300Mcp 7450Tc 8300Mcp 8850T 8950T 8950T 8800Mp 8400Mc
140(50) 140(50) 135(48) 145(54) 145(54) 145(54) 145(54) 135(48)
7325 7455 8311 8861 8961 8981 8811 8411

 8300系は2014年7月現在84両全てが健在しており、8両固定編成と6両+2両編成で組成され、一部7300系2両編成との混結編成も存在するが、全て8両編成に組成されている。特急、準急、普通に幅広く使用されており、ラッシュ時には快速急行、快速にも使用され、千里線、地下鉄堺筋線でも運用されている。行楽シーズンには6両編成が嵐山線普通に使用され、6両編成は臨時直通特急、臨時快速特急にも使用されている。

  

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