JR嵯峨野線

287系きのさき

287系きのさき

【JR嵯峨野線ガイド】

会社名 西日本旅客鉄道
路線名 山陰本線
愛称名 嵯峨野線
区間 京都~園部
営業キロ 34.2km
駅数 15駅
平均駅間距離 2.45km
所要時分 31分
表定速度 66.2km/h
軌間 1067mm
電気方式 1500V直流電化
線路 複線
保安方式 ATS-SW
最高速度 120km/h
最大編成両数 8両

JR嵯峨野線は京都~園部間の山陰本線の愛称で、実際には山陰本線の一角をなす路線である。園部~福知山間は山陰本線のままとなっている。このため京都駅などでは嵯峨野山陰線と呼称されることも多い。京都~福知山間は直流1500V電化で、京都~園部間が1990年3月、園部~福知山間が1996年3月に電化された。2010年3月14日には京都~園部間の完全複線化(京都駅構内は部分的に単線が残る)が完成している。園部以遠は相変わらず単線のままだが、綾部~福知山間については国鉄時代から複線化されている。

駅№ 駅名 駅間距離 営業距離 特 急 快 速 普 通
JR-E01 京都 0km
JR-E02 梅小路京都西 1.7km 1.7km      
JR-E03 丹波口 0.8km 2.5km    
JR-E04 二条 1.7km 4.2km
JR-E05 円町 1.6km 5.8km  
JR-E06 花園 1.1km 6.9km    
JR-E07 太秦 1.7km 8.6km    
JR-E08 嵯峨嵐山 1.7km 10.3km  
JR-E09 保津峡 4km 14.3km    
JR-E10 馬堀 3.8km 18.1km    
JR-E11 亀岡 2.1km 20.2km
JR-E12 並河 3.2km 23.4km  
JR-E13 千代川 1.8km 25.2km  
JR-E14 八木 3km 28.2km  
JR-E15 吉富 4.1km 32.3km  
JR-E16 園部 1.9km 34.2km

289系きのさき19号京都から福知山、舞鶴、城崎、天橋立方面にそれぞれ特急列車が運転されている。JR嵯峨野線の愛称がつく京都~園部間では京都都市圏を担う近郊電車が頻発しており、快速電車の運転もある。2010年3月改正からは園部以南の電車は全て221系・223系に統一され、電化以来運転されていた113系は嵯峨野線運用からは退いた。園部以遠はローカル輸送で223系2連を主体に運転されている。園部以遠では113系、115系の運用も残っている。園部では車両を分割する運転系統もある。

京都駅では嵯峨野線は、ホーム3面3線を使用している。31~33番線を使用していて、33番線は両側をホームに挟まれているのでホームは降車専用の34番ホームまである。関空特急はるかは隣の30番線から発着しているので乗り換えが便利だ。新幹線や近鉄京都線、JR奈良線からはかなり離れている。京都ではJR東海道新幹線、JR京都線、JR琵琶湖線、JR湖西線、近鉄京都線、地下鉄烏丸線と連絡している。京都を出ると少し単線のまま走り、JR京都線と並行して走る。梅小路手前で分岐して複線となり、梅小路蒸気機関車館のSLスチーム号が走る線路を右手に見て、梅小路のヤードが見えてくると右にカーブしてJR京都線と離れる。高架線を駆け上がり、左下に梅小路のヤードや2016年4月28日開業した京都鉄道博物館を見ながら走る。この付近では、以前JR京都線大阪方面からの東海道貨物線が合流していた。東海道貨物線は2016年2月28日をもって廃止された。この付近に2019年3月16日に梅小路京都西駅が開業した。この駅は、京都鉄道博物館へのアクセス駅で、高架ホーム2面2線で、ホームドアが設置されている。しばらく走って1面2線の高架駅丹波口に着く。駅の目の前に京都市卸売市場がある。

丹波口を出ると京都市内を高架線で進んで行く。このあたりは線路際まで家が建て込んでいて、狭いところに苦心して高架線をもう1本引いて複線化したのがよくわかる。京福嵐山本線と交差して真っ直ぐ北上して1面2線の高架駅二条に着く。同駅では地下鉄東西線と連絡している。特急も停車する京都のサブターミナルとなっている。駅自体は単純な配線だが、1面2線の高架駅に独特な木造の屋根が取付けられており異彩を放っている。

二条を出ると、大きく左にカーブして進路を西に向ける。カーブを曲がり終えて少し進むと1面2線の高架駅円町に着く。同駅は2000年9月に開業した新しい駅だが、快速が停車するようになっており、利用者はかなり増えている。駅周辺には花園大学や洛陽総合高校がある。円町を出た後もしばらく高架線のまま真っ直ぐ西進する。少し左にカーブして1面2線の花園に着く。ここまでが高架線で、花園を出ると高架線を下り国道162号線と交差して再び高架に上がる。しばらくはそのまま真っ直ぐに進んで行く。地上に下りて太秦の映画の撮影所の裏を通って、京福北野支線と交差すると2面2線の太秦に着く。同駅近くに京福の帷子ノ辻駅があるが、乗換えには少し歩かなければならない。ここからしばらく真っ直ぐ進んで行く。このあたりは南側に京福嵐山本線が並行しているのだが、住宅が建て込んでおりそれを確認することはできない。嵯峨嵐山は複線化を機に2面4線の橋上駅舎となった。亀岡方にはトロッコ嵯峨があり、駅の南側には京福の嵯峨駅前がある。嵐山観光には京福嵐山が一番便利だが、JR嵯峨嵐山もそれほど不便な位置ではないので、近年の嵯峨野線の改善の効果もあってか行楽シーズンにはかなり賑わうようになっている。シーズン中には嵯峨嵐山発着の普通電車も増発されている。

嵯峨野観光鉄道嵯峨嵐山を出ると嵯峨観光鉄道の単線が合流する。嵯峨野観光鉄道のトロッコ嵯峨行き列車は、嵯峨野線上り線を逆走する。しばらく走りトンネルに入る手前で嵯峨観光鉄道と分かれる。嵯峨観光鉄道は山陰線の旧線のため山を迂回して走る。旧線が保津峡に沿って曲がりくねりながら風光明媚なところを走るのに対し、新線はトンネルで一直線に山をぶち抜いている。小倉山トンネルに入り、それを抜けると保津峡(桂川)を渡って第一保津トンネルに入る。それを抜けると旧線(嵯峨観光鉄道)をアンダーパスして2面2線の保津峡に着く。少し離れたところにトロッコ保津峡駅がある。保津峡を出ると亀岡市に入り、すぐに第二保津トンネルに入る。その後短いトンネルを2本抜けて、保津峡を3度渡り、地蔵トンネルを抜けると旧線が近づいてきて、トロッコ亀岡駅を右手に見てさらに進んで右にカーブして2面2線の馬堀に着く。同駅からトロッコ亀岡までは歩いて15分程度かかる。馬堀を出ると西川、年谷川を渡って、左手に亀岡の市街地を見ながら亀岡に着く。同駅は2面4線で、08年4月より橋上駅舎が使用されている。亀岡は京都のベッドタウンとして開発が行われていて一昔前とは周辺が一変している。駅周辺は南側が市街地になっていて、市役所や亀山城跡などがありサティや西友といった大型のスーパーもある。北側は保津峡が流れていて、川下りの乗船場などがあるが、川向こうに住宅地があるぐらいでその他は田畑が広がっているだけとなっている。

亀岡を出ると、右に左にカーブして進路を北西にとる。右手に保津峡(桂川)、左手に亀岡の市街地を見ながら走り、保津峡からの支流犬飼川を渡って右にカーブして並河となる。同駅は亀岡市内にあり、国道9号線、京都縦貫道も並行しており、駅周辺はマンションなどが建っており、市街地からは離れているものの賑やかになっている。駅は2面2線で単線時代は1線スルー化されていた。国道9号線が左手に並行してさらにその山手を京都縦貫道が並行している。このあたりでは普段は電車よりクルマが便利だが、京都市内へ行くにはクルマはあまり便利とはいえない。その利点を活かして嵯峨野線も利便性を図って利用者を増やしていかなければならない。次の千代川も亀岡市内にあるが、市街地からは少し離れている。右手には桂川が迫り、左手には京都縦貫道の向こうに山が迫っている。京都縦貫道には千代川ICがありJR嵯峨野線にとっては脅威となっている。千代川も2面2線で同駅も単線時代は1線スルー化されていた。千代川を出ると国道9号線が右手に移り、桂川、国道9号線、JR嵯峨野線の順に並行して走り、亀岡市から八木町に入ってすぐに2面2線に中線がある八木に着く。八木は八木町の中心部に駅があり、桂川の対岸にも宅地が広がっているので利用者は少なくない。八木を出ると左手から京都縦貫道が近づいてきて交差して右側に並行する。次の吉富は2面2線で目の前には京都縦貫道の八木西ICが広がっている。吉富は並河、千代川、八木に比べると利用者は少ない。園部町に入って京都縦貫道、園部川、国道9号線と並行して進み、山の裾を左に右にS字カーブして電留線が左手に見えると2面4線の園部に着く。園部は橋上駅舎の立派な駅で2004年10月改正から特急が全て停まるようになっている。構内は西側に側線が広がっていて、同駅で折り返す嵯峨野線京都方面電車と山陰線福知山方面への電車が休んでいる。園部は嵯峨野線の運転上の中心駅と言え、運転系統が同駅で分離される点で福知山線の篠山口とよく似ている。篠山口と同様に園部も駅自体は町の中心部にはない。園部町の町の中心部は駅の西側国道9号線沿いにある。

 

 

  

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