大阪メトロ32000系【谷町線32系】

32601F

【30系置換えのため投入された32000系】

大阪メトロ32000系は2009年に登場したVVVFインバータ制御車両で、谷町線では22系以来19年ぶりの新型車両となった。30系置き換えのため2009年から2013年にかけて6両編成13本が投入された。

台車はインダイレクト型ボルスタ台車で、モノリンク式軸箱支持装置とZリンク式牽引方式、ユニットブレーキが採用された。主電動機は定格140kWの三相誘導電動機で自己通風式を採用した。制御装置はIGBT素子を使用した1C4MのVVVFインバータを採用した。制動装置は回生制動併用電空演算装置付き全電気指令式を採用した。運転性能は最高速度が70㎞/hで、加速度2.5㎞/h/s、常用最大減速度3.5㎞/h/s、非常時4.5㎞/h/sとなっている。

32000系車内

行先表示器は、LED式を本格採用した。32601F編成では前面・側面ともに3色LEDを採用した。その後に増備された32602F編成以降は前面表示に大阪市営地下鉄初となるフルカラーLEDを採用した。側面の行先表示器に関しては全て3色LEDとなっている。

32000系車内

補助電源装置は第3軌条方式5路線では初めてとなるSIVを搭載している。

大阪市交通局の車両としては初の液晶ディスプレイ (LCD)による車内案内表示装置を設置し、次駅案内や4カ国語（日本語、英語、中国語、ハングル）の運行案内などを知らせる。

前面下部の形状・カラーリングは谷町線向け32000系では直線的になっている。

32601Fが試作的要素があったため、32602Fから32604Fでは32601Fで得られたデータを反映して一部仕様が変更された。32602F以降の編成で、前面行先表示器のフルカラーLED化された。扉開閉予告灯を左上部から中央上部へ移設された。開扉時の盲動鈴鳴動機能追加（32604Fのみ)。新20系中後期リニューアル車にも搭載された。