京阪5000系【日本初の昇降式座席を持つ5扉車】

5552F

京阪5000系は1970年に登場した5扉通勤型車両。日本初の多扉車両で、昇降式の座席も日本初となった。ラッシュ時には5扉運用となり、閑散時には5扉のうち2扉を閉鎖し、座席をセットして3扉で運用される。7両編成7本が建造され、京阪本線の激しい混雑に対応した。
直流直巻電動機で出力155KWのものを使用した。登場時は1C4Mの抵抗制御、リニューアル改造後は1C8Mの界磁添加励磁制御となった。1998年から更新工事が行われ、先述したように界磁添加励磁制御への改造、車内案内装置の設置など、最新の7200系や9000系に合わせた車内設備に更新された。5000系は2019年8月現在7両編成4本が存在する。13020系増備により、2016年に5557F、2018年に5552F、5554Fが廃車となった。7両編成で運用される準急、普通を中心に急行、区間急行などで運用されている。

5551F

【更新工事】
1998年から2001年にかけて全車で更新工事が施工された。抵抗制御を1C8Mの界磁添加励磁制御に変更し、発電ブレーキ併用電気指令式電磁直通ブレーキから回生ブレーキ優先電気指令式電磁直通ブレーキに変更されて電力回生ブレーキが使用できるようになった。車内は、7200系や9000系に準じた化粧板・座席モケット・床に変更され、LED式の車内案内表示器も取り付けられた。各車両に非常通報装置、車椅子スペースが設置され、ドア開予告の車内自動放送も設置された。

【新塗装化】
2008年から新塗装化が行われ、2011年に全編成の新塗装化が完了した。

【廃車】
5000系では以下の車両が廃車となっている。2016年に5557F7両編成、2018年に5552F7両編成、5554F7両編成。今後京橋駅ホームドア設置に伴い、5扉車である当形式は全て淘汰される予定である。

京阪5000系5扉車