近鉄12400系

12403F

12403F

会社名 近畿日本鉄道
形式 12400系
使用線区 難波線・大阪線・名古屋線・奈良線・京都線・山田線・鳥羽線・志摩線
製造メーカー 近畿車輌
制御方式 抵抗制御
主電動機 定格180kW
ブレーキ 電磁直通ブレーキ
台車 KD-71
最高速度 120km/h
加速度 2.5km/h/s
減速度(通常) 4km/h/s
製造初年 1977年
電気方式 直流1500V
軌間 1435mm
保安装置 ATS
座席定員 68人
所属 明星検車区
編成 4両
既存両数 12両(2019年6月現在)

1.概要

近鉄12400系は1977年に登場した汎用特急車である。12200系の性能を踏襲し、30000系ビスタカーで構想されていた外観及びインテリアを採用した車両である。当初12200系の増備車として、12257Fとして製造されていたが、12200系からの変更点が多いため、新形式となる12400系が立ち上げられた。後に12410系が増備されたため、製造両数は4両編成3本の12両に留まった。サニーカーの愛称が付けられ、1978年鉄道友の会ブルーリボン賞を受賞した。

12403F

12403F

2.外観

フロントマスクは12200系と比べて後退角が大きくなり、幌カバーが運転台屋根上にまで連続した構造となった。貫通扉に特急表示、方向幕が設置され、尾灯、標識灯は一体構造となり、前面下部の両側に付けられた。

車内は客室とデッキ部の仕切りが全個所に設けられた。客室側の化粧板には奈良・大和路と伊勢志摩のイラストが描かれた。座席はオレンジ色のモケットの回転式リクライニングシートが採用された。

3.性能

足回りは12200系を踏襲し、主電動機は三菱電機製の出力180kWの電動機を使用した。台車は電動車は近畿車輛製KD-71Fを、付随車は近畿車輛製KD-71Gを採用した。12200系からの改良点は、空気ばねのパンク時の警報装置が新開発の検知装置になったことぐらいである。電動発電機と空気圧縮機は12200系と同様の機種が2両に1台ずつ付随車に搭載された。集電装置は、12200系と同一の東洋電機製造PT-4203F菱形パンタグラフをMc、M車に各車2台ずつ搭載した。12401F・12403Fのパンタグラフは、後に下枠交差形に交換されている。

 

12400系編成表 4両編成 12両 製造年
電算記号 ←大阪上本町 伊勢中川→
モ12400Mcp サ12550T モ12450M ク12500Tc
NN01 12401 12551 12451 12501 1977年
NN02 12402 12552 12452 12502 1977年
NN03 12403 12553 12453 12503 1977年

4.車体更新工事

1988年から120km/h運転対応工事が施工された。1997年から1998年にかけて車体更新工事が施工された。概略の内容は以下になる。

・室内化粧板をグレートーンに変更

・座席モケットをピンク系に変更

・客室照明グローブの取り替え

・客室仕切部にLED式号車番号・禁煙表示器の設置

・車外・客室扉付近の号車番号表示のLED化

・和式トイレの洋式化

・トイレ・車販準備室のすりガラス窓を埋めた

5.B更新工事

2009年7月から2010年5月にかけて全編成のB更新工事が施工された。概略内容は以下となる。

・連結面転落防止幌の設置

・乗降口の雨樋取り付け

・扉稼働範囲の床面交換を施工

また、B更新と前後して全編成に行先表示器のLED化とATS-SP設置、デッドマン装置更新工事も施工された。

6.喫煙室整備・塗装変更

2015年7月から2016年3月にかけてク12500形に喫煙室設置工事が行われた。喫煙室設置により、側面のLED行先表示器が車体中央寄りに移設され、喫煙室の反対側の部分は窓が埋められている。近鉄では汎用特急車両の塗装変更が行われており、本形式でも塗装変更が実施された。

  

鉄道コム

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