1.概要
会社名 | 大阪高速鉄道 |
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路線名 | 大阪モノレール線 |
区間 | 大阪空港~門真市 |
距離(営業キロ) | 21.2km |
駅数 | 14駅 |
平均駅間距離 | 1.64km |
所要時分 | 36分 |
表定速度 | 35.4km/h |
軌間 | 袴座式モノレール |
電気方式 | 直流1500V |
線路 | 複線 |
保安方式 | ATC |
最高速度 | 75km/h |
編成両数 | 4両 |
大阪高速鉄道は大阪空港と門真市を結ぶ本線と万博記念公園と彩都西を結ぶ彩都線からなる関西唯一のモノレールである。大阪空港~門真市間の距離は21.2kmにも及びモノレールとしては日本最長となっており、2011年までは世界最長のモノレールとしてギネスにも申請されていた。
駅番号 | 駅名 | よみがな | 駅間距離 | 営業距離 | 所在地 | 開業年月日 |
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11 | 大阪空港 | おおさかくうこう | – | 0km | 豊中市 | 1997年4月1日 |
12 | 蛍池 | ほたるがいけ | 1.4km | 1.4km | 豊中市 | 1997年4月1日 |
13 | 柴原阪大前 | しばはらはんだいまえ | 1.7km | 3.1km | 豊中市 | 1994年9月30日 |
14 | 少路 | しょうじ | 1.7km | 4.8km | 豊中市 | 1994年9月30日 |
15 | 千里中央 | せんりちゅうおう | 1.8km | 6.6km | 豊中市 | 1990年6月1日 |
16 | 山田 | やまだ | 1.9km | 8.5km | 吹田市 | 1990年6月1日 |
17 | 万博記念公園 | ばんぱくきねんこうえん | 1.4km | 9.9km | 吹田市 | 1990年6月1日 |
18 | 宇野辺 | うのべ | 2.2km | 12.1km | 茨木市 | 1990年6月1日 |
19 | 南茨木 | みなみいばらき | 1.2km | 13.3km | 茨木市 | 1990年6月1日 |
20 | 沢良宜 | わさらぎ | 1.2km | 14.5km | 茨木市 | 1997年8月22日 |
21 | 摂津 | せっつ | 1.5km | 16km | 摂津市 | 1997年8月22日 |
22 | 南摂津 | みなみせっつ | 1.8km | 17.8km | 摂津市 | 1997年8月22日 |
23 | 大日 | だいにち | 2.1km | 19.9km | 守口市 | 1997年8月22日 |
24 | 門真市 | かどまし | 1.3km | 21.2km | 門真市 | 1997年8月22日 |
2.歴史
大阪モノレールは1990年(平成2年)6月1日に千里中央~南茨木間が開業した。1994年(平成6年)9月30日に柴原(現在の柴原阪大前)~千里中央間が延伸開業した。1997年(平成9年)4月1日に大阪空港~柴原間が延伸開業した。この時、茨木駅を宇野辺駅に改称した。同年8月22日に南茨木~門真市間が開業した。
2018年(平成30年)6月18日に大阪府北部地震により全線で運転見合わせになった。6月20日に大阪空港~万博記念公園間で運転を再開した。6月22日に万博記念公園~南茨木間で運転を再開。6月23日に南茨木~門真市間で運転を再開して全線復旧した。6月24日に部品が落下する可能性のある車両が見つかったため始発から運行を取り止めた。翌日始発より運転を再開した。
2019年(令和元年)10月1日に柴原駅を柴原阪大前駅に改称した。2020年(令和2年)6月1日に運営会社が大阪高速鉄道株式会社から大阪モノレール株式会社に社名変更した。
3.ガイド
大阪空港駅はターミナルビルの正面にあり、連絡通路を介して繋がっている。ターミナルビルへの乗り入れが望ましいが、それほどややこしい連絡ではないといえる。ホーム1面2線で、ホームドアはないが、ホーム柵が設けられ、乗降口だけ柵がない形になっている。これは大阪モノレール各駅とも同じ構造である。駅から先へも線路が延びており、引き上げて折り返せる構造になっているが、当駅では引き上げは行わず電車はホームで折り返している。大阪空港を出ると左カーブして阪神高速池田線をアンダークロスしてさらに左カーブして阪急宝塚線と並行すると蛍池となる。蛍池では阪急宝塚線と連絡している。乗り換えはそれほど不便ではないが、上下間の移動だけでは済まない構造になっている。阪急宝塚線は2003年8月のダイヤ改正から急行が停車するようになり、梅田方面へのアクセスが便利になった。
蛍池を出ると暫く阪急宝塚線と並行して北進する。中国自動車道、中央環状線が見えてくると大きく右カーブして同道路をアンダークロスして中央環状線の直上を走る。中国豊中ICを過ぎたあたりに柴原阪大前がある。2019年10月1日から柴原から柴原阪大前に改称された。近くに市立豊中病院や大阪大学のキャンパスがあり、通院客や学生を中心に利用が多い。次の少路は現在利用が少ないが、駅周辺で区画整理が行われており、今後に期待したいところである。少路を出て今しばらく中国道、中央環状線と並行して走ると千里中央のビル群が左手に見えてくる。新御堂とのジャンクションをアンダークロスして線路をやや左手に振ると千里中央となる。千里中央は北大阪急行と連絡しているが、北急千里中央とはかなり離れている。千里中央の中心部も北急側にあるため、モノレールの千里中央は中心部の一番南に位置しているためあまり便利とはいえない。もう少し中心部に駅を持ってきた方がよかったといえる。
千里中央を出ると中国道、中央環状線をアンダークロスして中国道の右側を走るようになる。次の山田は阪急千里線と連絡している。ここも乗換えが不便な駅でかなりの距離を歩かされる。山田を出て真直ぐ進むと右手に車庫が見えてくると万博記念公園となる。同駅は2面3線の構造で両ホームに挟まれた中央2、3番線を彩都線が使用する。そのため彩都線との乗り換えは両方向で便利になっている。同駅の千里中央方には万博車両基地がある。
万博記念公園を出ると彩都線がオーバークロスして左に分かれて行く。左手に太陽の塔、右手にエキスポシティや吹田スタジアムを見て進み、名神高速をアンダーパスして吹田ICを下に見ながら進み。このあたりの中央環状は朝夕を中心に渋滞が激しい。モノレールはクルマよりも遅いが渋滞はないので、定時制では軍配が上がる。なお、中国道は吹田ICで終わり、ここからは近畿自動車道となる。茨木市に入ってすぐに宇野辺がある。開業当初は茨木を名乗っていたが、JR茨木や阪急茨木市とかなり離れているためか宇野辺に改名した。最近はイオン茨木(旧マイカル)ができて周辺が賑わいつつあるが、それでも乗降はあまり多くない。
宇野辺を出てJR京都線をアンダーパスしてやや右カーブして進み、大阪貨物ターミナルへ向かう貨物線がオーバークロスすると南茨木となる。ここでは阪急京都線と連絡している。乗り換えはそれほど便利でもないが、歩く距離は大したことはない。近年阪急の優等列車が停まるようになって、モノレールのダイヤ改正効果も手伝ってか利用が増えている。
南茨木を出ると茨木市の西の端を南下していき、近畿道、中央環状線をアンダーパスして同道路の左側に出て沢良宜となる。沢良宜は利用者がかなり少ない。さらに近畿道の左側を並行して走り摂津となる。同駅は摂津市役所の最寄り駅で陸の孤島摂津市の中心部に漸く公共交通機関ができたが、利用者はあまり多くない。安威川を渡り、左手に大阪貨物ターミナル、新幹線の鳥飼基地を見て、東海道新幹線をアンダーパスしてしばらく進むと南摂津となる。同駅もそれほど利用が多くないが、近くに大阪では珍しいオークワのショッピングセンターなどがあり摂津よりも利用は多い。
南摂津を出ると淀川を渡る。このあたりの中央環状もよく渋滞しているが、モノレールは常に遅い速度で走っている。淀川を渡り終えて右手にかすかに谷町線の大日車庫を見ながら大日となる。大日では大阪市交谷町線と連絡しているが利用者は多くないし、高架のモノレールと地下の谷町線では乗り換えも便利ではない。大日を出て松下電器の工場群を見ながら京阪本線をアンダーパスしてすぐのところに終点の門真市がある。門真市では当然京阪本線と連絡しているが、乗り換えは南茨木と同じように便利でも不便でもない感じである。線路は門真市より先まで延びており、電車は一旦引き上げて折り返している。今後門真市から東大阪市の瓜生堂までの延伸が計画されており、延伸時には引き上げ線が本線となる見込みである。