ゆいレール

1204F

【ゆいレールガイド】

　ゆいレールは沖縄都市モノレールが正式名称で、那覇空港と首里を結ぶ12.9kmのモノレールの路線である。沖縄県唯一の軌道系交通機関となっている。2003年8月10日に開業した比較的新しい路線で、戦後以降それまでは沖縄には鉄道はなかった。　那覇空港は名実ともに沖縄の玄関口となっている。那覇市西部の海岸沿いにあり、那覇空港駅は国内線ターミナルの正面向かいにある。ターミナル2階とはデッキで直結しており、ムービングウォークも備えられている。空港からのアクセスは良好である。改札口には沖縄らしくシーサが置かれている。シーサは那覇空港に限らずゆいレール各駅の改札口に置かれており、駅を守ってくれている。ゆいレールは全駅に自動改札が設置されているが、ICカードは今のところ導入されていない。那覇空港駅改札ではプリペイドカード型の1日フリー乗車券と2日フリー乗車券が販売されている。1枚で24時間使えるようにしているので1日フリーでも日を跨いで利用することが可能になっている。例えば、その日の昼12時に最初 に改札に入れば、次の日の昼12時までの利用が可能となる。1日フリーが600円、2日フリーが1000円なのでなかなかお得なフリー乗車券と言える。改札内では日本最西端の駅弁が売られている。駅弁とはいえ、油味噌かつサンドなので、通常の駅弁を期待している人には物足りないかもしれない。　那覇空港駅構内は1面2線で、線路は駅から先にも延びているが、この先は海なので延伸の可能性は低い。ホームからは空港から飛び立つ飛行機も見物できる。駅の発車メロディには琉球民謡のたんちゃめーが採用されており、軽快なメロディが流れ、飛行機で到着した人はここでも沖縄に着いたなぁと実感できる雰囲気である。

那覇空港を出ると空港を右手に見ながら左にカーブして自衛隊の那覇駐屯地を右手に見ながら走る。航空自衛隊の飛行機を見ながら右にカーブしてしばらく走り、右手に海が見えてくるところで左にカーブして1面2線の赤嶺となる。赤嶺は日本最南端の駅となっている。同駅から見ると那覇空港は北側に位置している。駅には最南端の駅で記念撮影できるようにハリボテがある。　赤嶺を出ると東を向いて進み、イオンのショッピングセンターが左手に見えると1面2線の小禄となる。ショッピングセンターを中心に街が形成されており、小禄駅も乗降は多い。そのまま真っ直ぐ進み左手に沖縄セルラースタジアムを見て1面2線の奥武山公園に着く。奥武山陸上競技場などがある奥武山公園が広がっており、NAHAマラソン開催時やプロ野球開催時などには競技者や観客で賑わう。なお、陸上競技場は次の壷川の方が近いのでそちらが最寄となる。国場川を渡って左にカーブして国道329号東バイパスに沿って北上していく。壷川は2面2線で、国場川の対岸には奥武山陸上競技場がある。壷川を出ると右にカーブして国道58号線沿いを走る。那覇バスターミナルが見えると2面2線の旭橋となる。那覇の交通 結節点と言われているが、旭橋の乗降はそれほど多くない。　旭橋を出ると久茂地川を渡って国道58号線から離れる。S字カーブを曲がり1面2線の県庁前に着く。国際通りに近くゆいレールで一番乗降が多い駅となっている。沖縄県庁は国際通りの南側にある。那覇市の中心地に近いだけあって駅の南側は賑やかである。久茂地川に沿って走り、美栄橋となる。国際通りからは少し離れているため、乗降はあまり多くない。久茂地川と安里川が合流するあたりで、右にカーブして進路を南寄りにとって、国際通りとの交点付近に牧志がある。国際通りの中心部からは離れているが、人通りの多いところを走っているので、そこそこ乗降はある。　牧志を出ると左に急カーブして国道330号線ひめゆり通に沿って走る。安里あたりまで来ると郊外の雰囲気になってくるが、乗降は各駅と変わらずどの駅も平均的に乗っている。飛びぬけて乗降が多い駅はないが、平均的に利用があるのがゆいレールの特徴とも言える。ひめゆり通に沿って北上して行き、S字カーブの途上に2面2線のおもろまちがある。駅付近にはショッピングセンターなどがあり、那覇新都心とも言われる。このため乗降は多く、那覇空港に次いでゆいレールで第3位となっている。県庁前あたりまでは駅間が短かったが、それ以降は結構駅間が取られている。古島は2面2線で安里バイパスの古島ICの手前に位置しており、駅を出るとICを避けるように右に急カーブする。古島もそこそこ乗降が多い。東 南方向に進んで1面2線の市立病院前となる。ゆいレールの各駅は1000人以上の乗車人員があるが、ここだけは3桁止まりとなっている。次の儀保も1面2線で、このあたりまで来ると那覇市の郊外に来たと言う感じがする。真っ直ぐ南東方向に走り、右手に首里城公園を見て左に90度急カーブして終点の首里に着く。首里は2面2線だが、現在は1面1線のみが使用されており、1面1線は使用停止となっている。首里から先も線路は延びており、延伸に備えてか線路の先端は左に振られている。ここから先浦西方面への延伸が決定しており、沖縄自動車道との連絡によるパークアンドライドが検討されている。