井原鉄道井原線ガイド【井笠鉄道や国鉄井原線の流れを汲む路線】

井原鉄道355形気動車

井原鉄道355形気動車

1.概要

井原鉄道はJR伯備線総社とJR福塩線の神辺を結ぶ41.7kmの第3セクター鉄道で、1999年に開業した新しい鉄道である。全線単線非電化で、総社-清音間は第2種鉄道事業、清音-神辺間は第1種鉄道事業を取得して列車を運行している。

会社名 井原鉄道
路線名 井原線
区間 総社~神辺
営業キロ 41.7km
駅数 15駅
平均駅間距離 2.98km
所要時分 51分
表定速度 49.1km/h
軌間 1067mm
電気方式 非電化
線路 単線
保安方式 ATS-P
最高速度 110km/h
最大編成両数 2両
※清音~神辺間は第1種鉄道事業者、総社~清音間は第2種鉄道事業者で伯備線と線路を共用

2.路線ガイド

総社はJR総社駅と並んで1面2線のホームが設置されており、JRとは改札を介しての乗換えとなっている。JR伯備線、吉備線と連絡しているが、両線との直通運転は今のところない。総社を出るとJR伯備線に乗り入れ、清音までは伯備線の線路を走る。清音は2面3線の構造で、井原鉄道は伯備線上りホームを共用しているが、ホーム中間に改札があり、JRとは発着場所を分けている。清音を出ると中央に井原鉄道、その両脇に伯備線の上下線という構造になり、井原鉄道は高架になり、伯備線下り線をオーバークロスして右カーブしながら高梁川を立派なトラス橋で渡る。高梁川を渡りきると高架線のまま小田川に並行して一直線に進む。川辺宿は1面1線の高架駅で、次の吉備真備は行き違い可能な2面2線の高架駅で、真備町役場への最寄り駅で、真備町の中心駅といえる。

次の備中呉妹は1面1線の平凡な駅だが、同駅も高架駅になっており、井原鉄道のほとんどが高架駅になっている。都会の路線では立体交差が必要だから高架化するのも仕方ないが、井原鉄道のような閑散とした路線では高架駅より地平駅の方がバリアフリーの面から見ても利用者にとってはありがたいはずである。少々いらぬところにお金を使いすぎている感がある。備中呉妹を出て国道486号線をアンダーパスして山間の中を行き、トンネルを3つくぐって矢掛町に入り、三谷となる。三谷は2面2線の行違い駅で、次の矢掛も1面2線の行違い駅になっている。矢掛は矢掛町の中心にあり、矢掛町役場や矢掛高校がある。矢掛を出ると美山川、星田川を渡り、1面1線の小田を過ぎると井原市に入る。

早雲の里荏原は車両基地を併設する拠点駅で2面3線の駅構造で、井原鉄道の運行を管理する井原コントロールセンターなどもある。早雲の里荏原と次の井原は地平駅となっている。井原は井原市の中心駅で、乗降も多い。1面2線の行き違い構造の駅で駅舎も井原市の中心駅だけに立派なものになっている。次のいずえ、子守唄の里高屋は1面1線の平凡な駅で、子守唄の里高屋を過ぎると広島県神辺町に入る。御領は2面2線の行違い駅、湯野は1面1線の平凡な駅で、ともに神辺町内にある。湯野を出ると国道486号線と並行して走り、JR福塩線の線路が見えてくるところから左カーブして国道と分かれて、JR福塩線と並行して走るようになる。しばらく福塩線と並行して走り神辺となる。神辺は総社同様井原鉄道専用のホームから発着するが、こちらは福山直通列車が数本設定されており、直通列車はJRのホームから発着している。

駅名 駅間距離 営業距離 所在地
総社 0km 岡山県総社市
清音 3.4km 3.4km 岡山県総社市
川辺宿 2.6km 6km 岡山県倉敷市
吉備真備 2.2km 8.2km 岡山県倉敷市
備中呉妹 2.9km 11.1km 岡山県倉敷市
三谷 4km 15.1km 岡山県小田郡矢掛町
矢掛 3.1km 18.2km 岡山県小田郡矢掛町
小田 5.2km 23.4km 岡山県小田郡矢掛町
早雲の里荏原 3.4km 26.8km 岡山県井原市
井原 3.7km 30.5km 岡山県井原市
いずえ 1.8km 32.3km 岡山県井原市
子守唄の里高屋 1.8km 34.1km 岡山県井原市
御領 3.5km 37.6km 広島県福山市
湯野 1.9km 39.5km 広島県福山市
神辺 2.2km 41.7km 広島県福山市

3.歴史

1999年(平成11年)1月11日に井原線開業。

2003年(平成15年)10月1日に総社駅乗り入れ列車が削減された。

2010年(平成22年)3月13日ダイヤ改正で、全列車ワンマン化。休日ダイヤの開始。
4月1日に井原鉄道の総社駅が無人化され、自動券売機設置された。

2011年(平成23年)6月に運転状況記録装置の設置義務を回避するため、最高速度を110 km/hから95 km/hに引き下げられた。

2012年(平成24年)4月1日に井原鉄道の神辺駅を無人化。

2014年(平成26年)8月1日に井原鉄道の神辺駅を再有人化。

2017年(平成29年)5月21日に井原線開業後の利用者数が延べ2000万人に達し、井原駅で記念式典を開催。

2018年(平成30年)7月6日に平成30年7月豪雨の影響で全線が不通になった。7月10日に三谷~神辺間が運転再開。7月18日に不通区間の総社~三谷間で、バス代行輸送を開始。9月3日に全線で運転再開した。

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