阪急7000系

7009F

【阪急神戸線の主力として活躍する界磁チョッパ制御車】

【概要】
阪急7000系は6000系をベースに1980年から1988年までに210両が製造された。現在、阪急での同一系列の製造数が最も多い形式である。阪急神戸本線、今津線、伊丹線、宝塚本線、箕面線と神戸高速線で運用されている。1998年以前は山陽電気鉄道本線の須磨浦公園まで乗り入れていた。

【車体・接客設備】
車体は6000系とほぼ同一であるが、運転室の車掌側の仕切り扉が追加されている。1981年製造の7003F以降、補助送風機としてスイープファンが設置された。
当初は鋼製車体で製造されたが、1984年製造の7011F及び7021F以降、アルミ合金車体を本格的に採用した。車両間連結部貫通扉上には蛍光灯が設置された。
2200系や6000系と同様に、先頭車の運転室直後には側窓が設けられず、Hマークが設置された。1985年製造の7013F・7022Fから小窓を設置し、Hマークは小窓の上に移動した。既存車についても窓の増設改造が行われたが、全車両には波及していない。

【主要機器】
主電動機を複巻電動機、制御装置を回生ブレーキ付き界磁チョッパ制御とした省エネ車両となった。制御装置は1C8Mの2両ユニット方式で、直並列切り換えにより低速域まで回生ブレーキを可能とした。増結車では1C4Mで永久直列の1M車が製造されている。主電動機の出力は150kWに増強され、高速運転を行う神戸線でもMT比4M4Tでの運転を可能としている。ブレーキは回生ブレーキ併用の電気指令式ブレーキ(HRD-1R)で、7011F以降は電動車回生ブレーキで付随車のブレーキも負担する遅れ込めブレーキが採用された。

台車はS形ミンデンを基本とし、電動車はFS369A、付随車はFS069Aを装備する。1981年製造の7105・7585ではボルスタレス台車を試用した。1985年製造の7012Fは1編成8両が改良型のSS-102A(電動台車)・SS-002A(付随台車)の実用試験車となった。

7006F