【短絡線があるため見た目よりも構内配線は実は複雑な奈良中部の結節点】
近鉄大阪線、橿原線大和八木駅は奈良県橿原市にある。大阪線と橿原線が連絡する結節点に留まらず、両線に連絡線が設けられ、京都から伊勢志摩方面への直通特急を走らせるための重要な運転上の拠点にもなっている。特急停車駅で、橿原線は全列車が停車、大阪線も名阪甲特急以外の列車が停車し、観光特急しまかぜも停車する。大和八木駅は1923年3月21日に大阪電気軌道畝傍線の八木駅として開業した。1925年3月21日に大阪電気軌道八木線が高田から延伸され八木駅に乗り入れた。1928年8月には大軌八木駅に改称。1929年1月5日に八木線が桜井まで延伸され、それに際して駅が移転した。これにより畝傍線大軌八木は八木西口に変更され、畝傍線単独の駅となった。1941年3月15日に会社合併により関西急行鉄道の駅となり、大軌八木から大和八木に改称された。線名も変更され、桜井線は大阪線となった。1967年12月20日には橿原線新ノ口と大阪線大和八木駅構内への連絡線が完成した。
駅構内は大阪線がホーム2面4線の高架駅で、ホーム有効長は21m級車両10両分ある。平日朝ラッシュ時に一部の特急と快速急行が10両編成で運転される。
橿原線ホームは対向式ホーム2面2線で、ホーム有効長は21m級車両6両編成分となっている。
大阪線大阪上本町方には、橿原線への連絡線があり、橿原線新ノ口方面と八木西口方面の2つの連絡線がある。
このうち、新ノ口方面への連絡線は、定期の京伊特急が走っており、京都発のしまかぜもここを走る。八木西口方面への連絡線は定期列車の運転はなく、五位堂へ入場する車両の回送やイベント列車などが通るぐらいである。
大阪線と橿原線は大阪上本町方で交差しており、両線ホームを結ぶ連絡通路は大阪上本町方に偏っている。
改札も大阪線ホームから見れば、大阪上本町方にあり、伊勢中川寄りには改札はないため、伊勢中川寄りの車両に乗ると橿原線乗り換えや改札までかなり歩かなければならない。
改札は1ヶ所で有人改札になっている。ICカード対応の自動改札機と自動券売機が設置されている。橿原線橿原神宮前行きホームとは平面で連絡している。その他のホームには階段の昇り降りが必要だ。
特急停車駅のため、特急券、定期券の販売窓口があり、特急券自動券売機も改札外に設置されている。
特急券自動券売機はホーム上にも設置されており、突発的に特急が利用できるようにしている。
出口は2ヶ所で、南北に出ることができる。南口に大きなロータリーがあり、各方面へのバス路線が発着している。
北口にもロータリーがあり、駅前広場になっているが、バス路線の発着はない。
大和八木駅の2016年度1日あたりの乗車人員は18,632人で、うち定期利用者は10,049人となっている。定期比率は53.9%で、半分ちょっとが定期利用者となっている。10年前の2006年度と比較すると全体で1.0%減、定期利用者は4.7%減、定期外利用者は3.6%増となっている。