南海8300系

8702F

【8000系からアップグレードした汎用車】

会社名 南海電気鉄道
形式 8300系
使用線区 南海本線・空港線・和歌山港線
製造メーカー 近畿車輌
制御方式 IGBT素子VVVFインバータ制御
2レベル電圧形
PWMインバータ制御
1C4M×1群
主電動機 全閉内扇式かご型誘導電動機 190kW
東洋電機製造製TDK6315-A
ブレーキ 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ
台車 モノリンク式軸箱支持方式ダイヤフラム形空気バネ軽量ボルスタレス台車
最高速度 120km/h
加速度 2.5km/h/s
減速度(通常) 3.7km/h/s
減速度(非常) 4km/h/s
製造初年 2015年
電気方式 直流1500V
軌間 1067mm
保安装置 ATS
座席定員 47人(141人)Mc1次車
40人(141人)Mc2次車
55人(153人)T車1次車
48人(153人)T車2次車
扉枚数・座席形状 4扉ロングシート
車体 21m級ステンレス製
所属 住之江検車区
編成 2両・4両
既存両数 56両(2019年4月現在)

南海8300系は2015年に登場した車両で、南海本線で老朽化した7000系、7100系を置き換えるため投入された。主電動機は国内で初めて狭軌用の全閉内扇式かご型誘導電動機を採用した。8000系に準じた仕様になっているが、車両先頭部はFRP製から鋼製となりデザインも変更された。内装も変更された。省エネルギー化を図り、従来車よりも消費電力を約50%低減した。車体はステンレス製で、ステンレス外板はベルトグラインド仕上げ、側窓フレームと側扉フレーム表面はヘアライン仕上げとなった。先頭車の前頭部は普通鋼製で塗装で仕上げている。外部装飾のブルートオレンジのラインは、8000系では塗装を施していたが、当形式では塩ビ粘着フィルムの貼付けとした。車両正面及び側面の行先表示器にはフルカラーLEDを採用した。車両製造メーカは、8000系では全て東急車輌が担当していたが、当形式では全て近畿車輌にて製造されている。

8300系LCD

南海8300系車内

客室内では、8000系が扉内側がステンレスヘアライン仕上げになっていたのに対し、当形式では化粧板が復活している。側窓は2枚窓を右半分を固定式、左半分を1段下降式窓とした。窓ガラスにはUVカットグリーンガラスを採用した。座席は8000系と同様に片持ち式ロングシートとなった。座席端部には大型の仕切り板を取り付けている。7人掛けのロングシートには、スタンションポールを設けて、3人掛けと4人掛けに区分している。車内案内表示器は17インチ液晶ディスプレイが設置された。扉上に千鳥配置されており、日本語の他、英語、中国語、韓国語の4ヶ国語の表記が可能となっている。客室内の照明は全てLED照明が採用されている。

8300系車内

8300系 4両編成 44両        
←なんば 和歌山市→      
モハ8301 サハ8601 サハ8651 モハ8401      
Mcp T1 T2 Mcp 製造年 製造メーカ 備考
8301 8601 8651 8401 2015年 近畿車輌
8302 8602 8652 8402 2015年 近畿車輌
8303 8603 8653 8403 2015年 近畿車輌
8304 8604 8654 8404 2015年 近畿車輌
8305 8605 8655 8405 2015年 近畿車輌
8306 8606 8656 8406 2017年 近畿車輌
8307 8607 8657 8407 2017年 近畿車輌
8308 8608 8658 8408 2018年 近畿車輌
8309 8609 8659 8409 2018年 近畿車輌
8310 8610 8660 8410 2019年 近畿車輌 高野線転属
8311 8611 8661 8411 2019年 近畿車輌
8300系 2両編成 22両    
←なんば 和歌山市→      
クハ8701 モハ8351      
Tc MCp 製造年 製造メーカ 備考
8701 8351 2016年 近畿車輌
8702 8352 2016年 近畿車輌
8703 8353 2016年 近畿車輌
8704 8354 2016年 近畿車輌
8705 8355 2016年 近畿車輌
8706 8356 2016年 近畿車輌
8707 8357 2017年 近畿車輌
8708 8358 2017年 近畿車輌
8709 8359 2018年 近畿車輌
8710 8360 2018年 近畿車輌
8711 8361 2019年 近畿車輌 高野線転属

運転台は8000系に準じた仕様で、ツーハンドルマスコンとなっている。扉選択スイッチが設けられ、中間の2扉を閉め切れる制御ができるようになり、両端の2扉のみを開閉して、車内温度の維持などを行うようにできる。なお、乗客が扉操作をすることはできない。南海線の一般車両としては初めて自動放送装置を搭載した。日本語の他、英語、中国語、韓国語の4ヶ国語に対応している。

台車はモノリンク式ボルスタレス台車で、片押し式ユニットブレーキを採用している。主電動機は全閉内扇型誘導電動機を狭軌仕様では初めて本格的に導入した。定格出力190kWの大出力となっている。制御装置は1C4MのIGBT素子によるVVVFインバータ制御で、制御方式は電力回生ブレーキ付き総括制御・応荷重制御付速度センサレスベクトル制御となっている。1000系、8000系、12000系との併結運転が可能となっているが、現在のところ1000系、12000系との併結運転は実現していない。

8300系荷物スペース

8301Fから8305Fまで4両編成5本が1次車として製造され、2次車は2019年4月現在、4両編成4本、2両編成10本が製造されている。2次車からは空港利用者の増加により、車内スペース確保が喫緊の課題となっていたため、扉付近にスペースを設けたため、座席定員が減少している。1次車先頭車が47人だったのに対し、2次車では40人になり、中間車では1次車が55人だったのが、2次車では48人となっている。8300系は2019年4月現在、4両編成が9本、2両編成が10本南海本線で活躍している。急行、空港急行、区間急行、準急、普通の各列車で活躍しており、南海本線、空港線、和歌山港線で運用されている。

8300系車内

8300系車内

8313F

8313F

8300系は2019年度からは高野線にも投入され、6000系を置き換えていくため増備が続けられている。

8300系 4両編成 32両        
←なんば 橋本→      
モハ8301 サハ8601 サハ8651 モハ8401      
Mcp T1 T2 Mcp 製造年 製造メーカ 備考
8310 8610 8660 8410 2019年 近畿車輌 南海本線から転属
8312 8612 8662 8412 2019年 近畿車輌
8313 8613 8663 8413 2019年 近畿車輌
8314 8614 8664 8414 2019年 近畿車輌
8315 8615 8665 8415 2019年 近畿車輌
8316 8616 8666 8416 2020年 近畿車輌
8317 8617 8667 8417 2020年 近畿車輌
8318 8618 8668 8418 2022年 近畿車輌
8319 8619 8669 8419 2022年 近畿車輌
8300系 2両編成 12両    
←なんば 和歌山市→      
クハ8701 モハ8351      
Tc MCp 製造年 製造メーカ 備考
8711 8361 2019年 近畿車輌 南海本線から転属
8712 8362 2019年 近畿車輌
8713 8363 2019年 近畿車輌
8714 8364 2020年 近畿車輌
8715 8365 2020年 近畿車輌
8716 8366 2022年 近畿車輌
8717 8367 2022年 近畿車輌

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