関西各駅探訪第74回~南海本線浜寺公園駅~

【高架工事で移設された瀟洒な駅舎を設計したのは東京駅を設計したあの人】

浜寺公園

浜寺公園

東京駅舎を設計した辰野金吾が、駅舎を設計したことで有名な南海本線浜寺公園駅は、堺市西区にある。その歴史ある駅舎も高架工事により、現在は現役引退となり、高架化後に移築される計画である。

浜寺公園駅は1897年(明治30年)10月1日に南海鉄道が堺〜佐野(現在の泉佐野駅)間で開通とともに浜寺駅として開業した。1907年(明治40年)に現在の駅舎に建て替えられ、同年8月20日に浜寺公園駅に改称された。1944年(昭和19年)6月1日に戦時統合による会社合併により近畿日本鉄道の駅となった。1946年(昭和21年)頃に急行通過駅になった。1947年(昭和22年)6月1日に近畿日本鉄道から南海電気鉄道の分離による路線譲渡により南海電気鉄道の駅となった。2016年(平成28年)1月28日に高架化工事に伴い、最終電車取扱い後に旧駅舎の使用を停止、仮駅舎の供用を開始した。2017年(平成29年)11月28日〜12月18日の間に旧駅舎を曳家により、約30 m離れた近隣の広場に移設された。

浜寺公園

浜寺公園

浜寺公園駅は2面4線で、待避設備があるが、上り線側は、イレギュラーな線路配置となっている。

浜寺公園

浜寺公園

駅舎は、現在は仮駅舎になっているが、かつての歴史ある駅舎は上り線側に面してあった。

浜寺公園

浜寺公園

下り線側にも小さな駅舎があり、こちらは歴史的建造物でもなんでもないが、瀟洒な造りとなっていた。

浜寺公園

浜寺公園

上りホームにあった待合室も歴史あるもので、明治建築を感じさせる洋風の瀟洒なものだった。

浜寺公園

浜寺公園

下りホームの待合室もなかなか瀟洒な造りで、駅舎だけでなくホーム上にもレトロな雰囲気が漂っていた。

浜寺駅前

浜寺駅前

駅から西へ徒歩1分ほどで、阪堺線浜寺駅前電停がある。乗り換えの需要はあまりないが、連絡機能を果たせるだけの距離にはある。

浜寺公園駅の2014年度の1日あたりの乗車人員は、2,051人で、うち定期利用は1,212人だった。10年前の2004年度は、2,298人で、定期利用が1,331人だった。この10年で10%強利用者が減少している。定期利用者よりも定期外利用が減少しており、昼間の利用などが若干減少しているものと思われる。このあたりは、データイムの15分ヘッド化などの減便が少なからず影響しているのではなかろうか。

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浜寺公園駅のデータイム停車列車は、普通が15分毎の運転となっている。全て和歌山市行きで、難波、新今宮、天下茶屋へは堺で特急サザンもしくは空港急行に乗り換えとなる。難波までの所要時間は、堺で乗り換えて22分、普通に乗り通すと30分となる。平日朝ラッシュ時は、準急が停車する。7時台には、準急2本、普通7本が停車。8時台には、準急1本、普通6本が停車する。準急は堺までの各駅に停車し、堺から天下茶屋、新今宮に停車する。準急は難波まで20分で走る。平日夕方ラッシュ時は、18時台が普通7本、19時台が普通6本が停車する。最終電車は、下りが難波発0時00分の普通羽倉崎行き。上りが浜寺公園発0時17分の普通難波行きとなる。

  

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