関西各駅探訪第175回~南海本線堺駅~

【堺市の中心地は堺東に譲るが堺臨海地区の中心駅】

堺

南海本線堺駅は、大阪府堺市堺区にある。堺市内では南海本線の中心駅になるが、堺市内では高野線堺東の方が市の中心部にあたり、乗降者数でも堺東の方が多い。ラピートβ以下の列車が全て停車し、当駅にて特急、急行と普通が緩急接続する。

堺駅は1888年(明治21年)5月15日に阪堺鉄道の路線延伸により、堺駅として開業した。1897年(明治30年)10月1日に南海鉄道が堺〜佐野(現在の泉佐野)間で開業、阪堺鉄道と南海鉄道の共同使用駅となった。1898年(明治31年)10月1日に南海鉄道が阪堺鉄道を買収、南海鉄道の単独駅となった。1912年(明治45年)4月1日に阪堺電気軌道の大浜支線が宿院〜水族館前間で開業した。1912年(大正元年)12月20日 に湊との間に龍神駅が開業した。1929年(昭和4年)10月に阪堺電鉄龍神通駅を開設した。1944年(昭和19年)3月7日に阪堺電鉄が大阪市に買収された。大阪市電の阪堺線となった。同年6月1日に南海鉄道と関西急行鉄道の会社合併により、近畿日本鉄道の駅となった。1945年(昭和20年)7月10日に堺駅、龍神駅が堺大空襲により壊滅的被害を受けた。堺駅の旅客取扱を廃止した。阪堺電気軌道大浜支線は不通となり、戦後復旧するも1949年に休止後に廃止された。1947年(昭和22年)6月1日に近畿日本鉄道、高野山電気鉄道改めた南海電気鉄道への路線譲渡により、同社の駅となった。1955年(昭和30年)4月21日に堺駅と龍神駅を統合。統合後の駅名は堺駅とし旧龍神駅難波寄りに移転した。1968年(昭和43年)10月1日に大阪市電阪堺線が廃止された。1983年(昭和58年)7月3日に上り線のみ高架化され、現在地に移転した。1985年(昭和60年)5月7日に高架化が完成した。1994年(平成6年)にポルタス堺の完成に伴い、西口を新設した。同時に大阪市営バスが乗り入れを開始した。1997年(平成9年)12月3日に堺駅周辺の再開発事業で駅ビルが完成した。東口が現在地に移転した。2001年(平成13年)10月14日に近畿の駅百選に選定された。2006年(平成18年)7月1日からPITAPAなどICカードの利用が可能になった。

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堺駅は高架2面4線の構造で、ホーム有効長は最大8両編成分あり、柵で仕切られた立ち入り禁止区域も入れると10両編成が停車可能になっている。上り線は外側が本線、内側が副本線となっている。

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堺駅西口は臨海地域への窓口となっており、駅前にはロータリーがあり、バスやタクシーが発着している。堺市出身の与謝野晶子の銅像も立っている。

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堺駅東口はメインとなる出口で、駅ビルも隣接している。東口は堺東方面へつながる大小路の西端にあり、バス路線も充実している。

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堺駅東改札には堺市鳥瞰図の画が掲げられている。東改札はメインの改札となっており、有人改札となっている。

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西改札は自動改札は設置されているが、無人で規模は小さい。

堺駅南改札は和歌山市方にあり、有人改札となっている。ICカード対応の自動改札機、自動券売機が設置されている。

堺駅の2015年度1日あたりの乗車人員は18,192人で、うち定期利用者は9,991人となっている。10年前の2005年度と比べると乗車人員で7.6%の増加、定期利用者は10.6%の増加となっている。シャープ堺工場への通勤などで通勤客が増加しているものと思われる。

  

鉄道コム

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