【JRおおさか東線ガイド】~大阪市の外延部を南北に走る路線~
会社名 | 西日本旅客鉄道 |
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路線名 | おおさか東線 |
区間 | 新大阪~放出~久宝寺 |
先行開業 | 放出~久宝寺 |
営業キロ | 20.3km |
駅数 | 13駅 |
平均駅間距離 | 1.7km |
所要時分※1 | 10分 |
表定速度※2 | 55.2km/h |
軌間 | 1067mm |
電気方式 | 1500V直流電化 |
線路 | 複線 |
保安方式 | ATS-P |
最高速度 | 120km/h |
最大編成両数 | 8両 |
JRおおさか東線は新大阪と久宝寺を結ぶ路線で、このうち放出~久宝寺間が2008年3月に開業した。ほぼ全線に渡って城東貨物線を流用しており、単線を複線にしたり、放出以南では非電化だったのを電化したりして整備している。新大阪~放出間は2018年度末に開業予定で、現在鋭意建設工事が進んでいる。
新大阪駅のホームの詳細はまだ決まっていないが、基本的にはJR京都線下り18番線の隣に1面2線を設けるだけのスペースがあり、そこにおおさか東線のホームを設ける予定だった。東淀川付近の踏切問題などがあり計画が変更される可能性が大きい。従来の計画ではここから真っすぐJR京都線に沿って吹田方向に走り、東淀川には駅を設けず神崎川を渡ってJR京都線と分かれて(仮称)西吹田が設けられる。城東貨物線と合流して東海道新幹線の下をくぐり、阪急千里線、京都線の交点付近に(仮称)淡路が造られる。このあたりは阪急の高架化などと合わせて駅周辺が整備されるものと思われる。(仮称)淡路を出ると赤川鉄橋を渡る。現在は複線トラスが敷かれて、単線の線路の隣は歩行者用の木製の橋がかかっているが、旅客化時には歩行者用の橋は撤去されて、別に橋がかけられる予定だ。淀川を渡り終えてしばらく走り京阪野江付近に(仮称)野江ができる予定だ。城東貨物線と京阪の交点は京阪野江とは少し離れており、おそらく乗り換えは不便になると思われる。国道1号線と交差して、南下して行き、学研都市線と方向別複々線となって鴫野に着く。現在城東貨物線は学研都市線に合流して放出までは学研都市線の線路を走っている。これを方向別複々線にする予定で、鴫野駅は2面4線にできるような構造になっている。鴫野から放出までは計画では学研都市線と方向別複々線となる。放出は2面4線に改造されて、既に運用を開始している。
駅名 | 駅間距離 | 営業距離 | 所在地 | 開業年月日 | 直通快速 | 普 通 |
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放出 | 0km | 0km | 大阪市鶴見区 | 1895年8月22日 | ○ | ◎ |
高井田中央 | 1.7km | 1.7km | 東大阪市 | 2008年3月15日 | ○ | |
JR河内永和 | 1.6km | 3.3km | 東大阪市 | 2008年3月15日 | ○ | |
JR俊徳道 | 0.6km | 3.9km | 東大阪市 | 2008年3月15日 | ○ | |
JR長瀬 | 1km | 4.9km | 東大阪市 | 2008年3月15日 | ○ | |
新加美 | 1.4km | 6.3km | 大阪市平野区 | 2008年3月15日 | ○ | |
久宝寺 | 1.6km | 7.9km | 八尾市 | 1910年12月1日 | ○ | ◎ |
放出から先は2008年3月15日に開業した。放出を出ると学研都市線と並行して走る。おおさか東線の上下線が中央を走り、学研都市線はおおさか東線を挟む形で走り、学研都市線下り線(京橋方面)は高架に上がり、おおさか東線はその高架の下をくぐり右にカーブして分かれる。左手に淀川電車区が広がるのを見て、カーブを曲がり終えて真っすぐ南下して行く。中央大通りとの交点に高井田中央ができる。同駅はホーム1面2線の高架駅で、地下鉄中央線と連絡する。中央線の駅名は高井田だが、おおさか東線の方は高井田中央となっている。これはおおさか東線も乗り入れる大和路線に同一名の高井田があるため、混乱を避けるために高井田中央としたようだ。高井田中央からも真っすぐ南下して近鉄奈良線との交点にJR河内永和ができる。JRを冠する必要があったのかどうか疑問が残るが、JRが付く以外は近鉄と同じ駅名になっているので、乗り換えなどで利用する方としては比較的わかりやすい。この辺り独自性を出して連絡する他社線と一線を引いてしまったJR東西線とは違っている。河内永和は近鉄の優等は停車しないし、おおさか東線も直通快速は同駅を通過している。JR河内永和も1面2線の高架駅となっている。続いて近鉄大阪線と交差するが、ここにもJR俊徳道が設けられている。JR河内永和とは600mしか離れていない。ここもJRを冠しているだけで近鉄と同駅名になっている。俊徳道も近鉄の優等はなにも停まらないので、連絡機能はあまりないと思われる。同駅も1面2線の高架駅となっている。さらに南下して行き、蛇草信号所があったあたりにJR長瀬ができた。JR俊徳道から1kmの距離にあり、JR河内永和~JR長瀬の間はかなり短い間隔で駅がある。JR長瀬は近鉄の長瀬とはかなり離れており、連絡駅にはなっていない。河内永和、俊徳道は連絡しているのでJRを冠するだけで同一駅名にするのは問題ないが、JR長瀬の方は全く別物と言える駅だからもう少し違う駅名にした方がよかった。近鉄長瀬は近畿大学への最寄駅となっているが、近畿大学は近鉄長瀬の駅の北東方向の少し離れた位置にあるので、JR長瀬からはかなり遠い。受験シーズンなどには間違ってJR長瀬に行ってしまう受験生も出てくるのではないかと思われる。受験シーズンには注意を喚起するなど対策が必要だろう。しばらく南下して加美の手前で百済へ向かう城東貨物線を分岐する。左にカーブして大和路線と合流する手前に新加美がある。新加美は2面2線の高架駅で、おおさか東線では唯一の相対式ホームである。新加美を出ると大和路線と合流する。大和路線上り線を跨いで同線の上下線の間に入り込み高架から下りる。しばらく大和路線と複々線の形で進み、近畿道と中央環状と交差して久宝寺に着く。久宝寺は2面4線で、従来から大和路線では快速と普通が緩急接続を行っていた。ここにおおさか東線電車が割り込んでくるため、ホームの使用は若干制限がある。奈良方には引き上げ線が設けられ、おおさか東線の折り返しに使用される。