JR阪和線平日朝ラッシュ時ダイヤ【2021年3月13日改正】

HF443

JR阪和線平日朝ラッシュ時ダイヤ【2021年3月13日改正】

【概要】
JR阪和線平日朝ラッシュ時ダイヤは特急、直通快速、快速、普通の4種別で運転されている。特急は関空特急はるか、紀勢線特急くろしおが運転されており、はるかは日根野、和泉府中、くろしおは和泉砂川、和泉府中に通勤利用のため追加停車している。直通快速は大阪環状線直通の快速で、天王寺から大阪環状線内は各駅に停車する。快速は全て天王寺行きで運転されている。

【列車別】

HA604はるか4号

関空特急はるかは関西空港～京都間の運転で、2号～8号までが日根野、和泉府中に停車する。2020年3月14日ダイヤ改正で、全てのはるかが9両編成化されたが、コロナ禍により6両に減車され、さらに利用者減や関西空港からの入出国減により昼間の列車は運休する事態になった。現在もコロナ禍は続いており、朝夕を除いて減便は続いている。和泉府中発ベースでは6時台から9時台まで毎時1本ペースで運転されている。2021年3月13日改正現在では2～6号が9両編成、8号は6両編成となっている。

HC604くろしお4号

特急くろしおは5時台から8時台までの4本が和泉砂川、和泉府中に停車する。日根野には全ての列車が停車するようになったので、ラッシュ時に追加停車するのは和泉砂川、和泉府中となっている。早朝運転の2号、4号は和歌山始発、6号は海南始発、8号は白浜始発となっている。和歌山発の2号はかつて新大阪直通で運転されていたB快速を置き換えたもので、早朝の新幹線連絡も担っている。

HF418直通快速京橋

直通快速は6時台に3本、7時台に6本、8時台に1本が運転されている。6時台の3本は、関西空港、日根野、和歌山から運転されている。7時台の6本は関西空港から2本、関西空港と御坊からの併結列車が1本、和歌山から2本、関西空港と和歌山からの併結列車が1本となっている。8時台の1本は和歌山からの運転となる。停車駅は阪和線内は快速と同じで、和歌山から六十谷、紀伊、和泉砂川、日根野、東岸和田、和泉府中、鳳、三国ヶ丘、堺市、天王寺で、天王寺から大阪環状線は各駅に停車する。大阪環状線内は各駅に停車するため、大阪までの所要時間はデータイムよりも長くなっている。日根野で増結作業がない列車はその分所要時間が短くなっている。8両編成で運転されており、分割併合がある列車は日根野まで4両編成で運転されている。

HE413快速天王寺

快速は紀伊田辺、御坊、海南、和歌山、日根野、鳳始発で運転されている。快速の停車駅は和歌山から六十谷、紀伊、和泉砂川、日根野、熊取、東岸和田、和泉府中、鳳、三国ヶ丘、堺市。快速は御坊発1本、海南発1本、和歌山発1本、日根野発4本、鳳発が7時台に6本、8時台に1本運転されている。天王寺着7時台に6本、8時台に8本の運転となっており、天王寺着7時30分から8時30分のピーク時間帯には鳳始発の列車が多く設定されている。

HF436区間快速天王寺

区間快速は天王寺着6時53分に1本が日根野発で運転されている。ラッシュ時間帯より前の早朝の時間帯のみの運転で、4両編成で運転されている。

HF602普通天王寺

普通は和歌山、和泉砂川、日根野、鳳始発で運転されている。ラッシュ時間帯は各駅に停まる紀州路快速の運転がないため、和歌山からも普通が運転されている。ラッシュ時間帯は鳳始発は6時台に2本、7時台に1本のみの運転で、大半が日根野以遠からの運転となっている。これは区間快速の設定がないためで、区間快速を普通と鳳始発の快速に分離したことにより、鳳以南からの普通が多くなった。

HF604普通天王寺

【駅間別】
【和歌山以遠】
和歌山発6時台に海南始発(6時16分)のくろしお6号が1本、御坊始発(5時12分)の直通快速大阪方面行きが1本運転されている。7時台には海南始発(6時48分)の快速天王寺行きが1本、御坊始発(6時26分)の快速天王寺行きが1本、紀伊田辺始発(6時00分)の紀州路快速大阪方面行きが1本運転されている。和歌山発8時台には白浜始発(6時40分)の特急くろしお8号新大阪行き1本、紀伊田辺始発(6時25分)の快速天王寺行き1本、海南始発(8時02分の)紀州路快速大阪方面行きが1本運転されている。

【和歌山始発】
5時14分に特急くろしお2号新大阪行きが1本運転されている。この電車はかつて新大阪直通で運転されていたB快速の流れを汲む列車である。

6時台には同駅始発の特急くろしお4号1本、海南始発の特急くろしお6号1本、当駅始発の直通快速3本、御坊始発の直通快速1本、当駅始発の快速天王寺行き1本、普通4本が運転されている。直通快速、快速は和歌山〜日根野間でも快速運転を行う。

7時台には当駅始発の直通快速2本、海南始発の快速1本、御坊始発の快速1本、紀伊田辺始発の紀州路快速1本、普通2本が運転されている。この時間帯の紀州路快速は和歌山〜日根野間でも快速運転を行う。また、紀勢線直通する快速は和歌山で4両増結して8両で運転される。

【和歌山〜日根野間】
和泉砂川には特急以下全ての列車が停車し、同駅始発の普通も6時台に2本、7時台に1本あるので、和泉砂川以北の普通しか停まらない駅は運転本数が多くなる。それでも運転本数はあまり多くない。和泉砂川発6時台で特急2本、直通快速2本、快速1本、普通6本で、普通の運転は多いが快速の本数が少ない。7時台には直通快速4本、快速1本、普通4本が運転される。

【日根野〜鳳間】
日根野からは関西空港からの関空特急はるかや直通快速が乗り入れてくると車庫からの出庫電車も多いので運転本数が増える。
日根野発6時台には関空特急はるか1本、特急くろしお2本、直通快速4本(うち1本当駅始発)、快速2本(うち1本は当駅始発)、普通6本(うち1本は当駅始発)が運転されている。同7時台には関空特急はるか1本、直通快速6本、快速3本(うち2本当駅始発)、普通6本(うち当駅始発1本)が運転されている。快速は概ね10分に1本の運転となるが、等間隔にはなっていない。
日根野〜鳳間では日根野始発時点の本数と変わらず運転されている。特急が停車する和泉府中は日根野と同じだけの運転本数となり、快速停車駅の熊取、東岸和田は特急を引いた分が停車する。

【鳳〜天王寺間】
鳳からは当駅始発の快速が多数運転されている。これは区間快速の代替えと言える列車で、8両編成で運転するため鳳始発の快速となった。鳳で普通と連絡する。
鳳発6時台には直通快速2本、快速3本(当駅始発1本)、区間快速1本(日根野発5時59分)、普通5本(当駅始発2本)が運転されている。鳳発レベルでは6時台はまだ本数は少ない。同7時台には直通快速5本、快速8本(当駅始発6本)、普通7本(当駅始発1本)が運転されている。快速と普通の比率は概ね2対1で、これに特急も運転されているので、普通は上野芝、杉本町、鶴ヶ丘の待避駅では特急、快速を待避し、2本待避することも少なくない。鳳発8時台には関空快速1本、直通快速2本、快速6本(当駅始発1本)、普通6本が運転されている。8時台はラッシュ時間帯後半でラッシュとデータイムの端境期になる。

HE408直通快速大阪環状線

【今後の展開予想】
阪和線では通勤利用は旺盛な路線だが、日根野以南から大阪市内への通勤などが減少していくものと思われる。現在朝ラッシュ時には日根野以南でも快速運転を行う、直通快速や快速が運転されているが、将来の需要減少を考えれば、日根野以南各駅に停車するB快速の復活も考えられるのではなかろうか。和泉砂川に特急が停車するようになっているので、言葉が悪いが、速達サービスを求めるなら特急料金を徴収する形になっていく布石なのかもしれない。ネックとなるのは日根野以南の各駅のホーム有効長は6両までのため、8両編成となる快速は日根野で増解結作業を行わなければならない。現在でも日根野での増解結作業を行っているので、それが拡大する形になる。増解結に要する人員や安全性を考えると、自動化の推進が必要だろう。増解結作業の自動化には莫大な費用が掛かるだろうが、今後避けて通れない道でもある。快速を日根野以遠各駅とすると6両編成の普通を日根野以南で運用しなくてよくなるので、日根野以北で6両編成を増やしていけるメリットがある。場合によっては6両編成の区間快速を設定してもよいだろう。
日根野以南は10分に1本の割合で、各駅に停まる快速と特急くろしおを運転する形になる。特急の数を増やすなら、関空特急はるかのうち3両編成を和歌山始発にして日根野で分割併合することも考えられる。こちらに関してはコロナ禍により落ち込んだ空港輸送を補完するため、データイムでも実施してもよいかもしれない。もっとも現状ではコロナ禍の影響で阪和間の輸送も落ち込んでいるので、コロナ禍が落ち着いたところで、検討すればよい。
日根野からは関西空港からの直通快速などもあるので、それと連結するスジと日根野から増結するスジを設けることになる。日根野からの増結車については着席サービスで日野根からの運転とするのが筋ではあるが、日根野以南での速達運転を維持するのであれば、日根野からの増結車は和歌山から日根野までの各駅に停車し、日根野で後から来る快速に連結するということをやってもよい。言わばB快速と快速を日根野で連結する形になる。
理想としては直通快速を日根野からピーク1時間あたり6本、区間快速を3本、普通3本の運転とし、これに特急が加わる。鳳からは直通快速6本、快速3本、区間快速3本、普通6本の運転で、これに特急を加える。