阪急千里線ガイド【京都線・地下鉄堺筋線と直通運転を行う】

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1.概要

会社名 阪急電鉄
路線名 千里線
区間 天神橋筋六丁目~北千里
営業キロ 13.6km
駅数 11駅
平均駅間距離 1.36km
所要時分 32分
表定速度 25.5km/h
軌間 1435mm
電気方式 1500V直流電化
線路 複線
保安方式 ATS
最高速度 80km/h
最大編成両数 8両

阪急千里線は天神橋筋六丁目と北千里を結ぶ13.6kmの複線直流1500V電化の路線。天神橋筋六丁目では大阪市交堺筋線と直通しており、淡路では阪急京都線と直通運転を行っている。このため運行系統は多岐に渡っており、淡路〜天神橋筋六丁目間では朝夕ラッシュ時堺筋準急の運転もある。千里線は北大阪電気鉄道が発祥で、後に新京阪となり、京阪を経て阪急の路線となっている。当初は十三~豊津間が開業しており、新京阪が開通させた天神橋(現天神橋筋六丁目)~淡路間は後に千里線に組み込まれたため、京都線とは上下の発想が逆になっている。京都線は京阪同様東京に近い京都方を起点とし、大阪方面行を下りとしている。千里線は天神橋筋六丁目を起点としているので、淡路で交差する京都線とは上下 方向が逆になっている。

駅名 駅ナンバー 営業キロ 所在地 準急 普通
天神橋筋六丁目 K11 0km 大阪市北区
柴島 HK-87 2.2km 大阪市東淀川区  
淡路 HK-63 3.5km 大阪市東淀川区
下新庄 HK-88 4.4km 大阪市東淀川区  
吹田 HK-89 6km 大阪府吹田市  
豊津 HK-90 6.9km 吹田市  
関大前 HK-91 7.8km 吹田市  
千里山 HK-92 8.6km 吹田市  
南千里 HK-93 10.2km 吹田市  
山田 HK-94 11.6km 吹田市  
北千里 HK-95 13.6km 吹田市  

2.歴史

阪急千里線は1921年(大正10年)4月1日に北大阪電気鉄道として十三~豊津間が開業した。同年10月26日に豊津~千里山間が延伸開業した。1922年(大正11年)4月17日に花壇前~千里山間に大学前駅が開業した。1923年(大正12年)4月1日に新京阪鉄道が北大阪電気鉄道の鉄道路線を譲受した。1925年(大正14年)10月15日に天神橋(現在の天神橋筋六丁目)~淡路間が開業した。この時、淡路~千里山間を複線化し、車両限界も新京阪線同じになった。1928年(昭和3年)1月16日に全線の架線電圧を600 Vから1500 Vに昇圧した。

1930年(昭和5年)9月15日に京阪電気鉄道が新京阪鉄道を合併して、千里山線となった。1938年(昭和13年)9月15日に花壇前駅を千里山遊園駅に改称した。1943年(昭和18年)10月1日に阪神急行電鉄と京阪電気鉄道が合併し京阪神急行電鉄が発足した。東吹田駅を吹田駅に、西吹田駅を市役所前駅に改称した。同年12月1日に千里山遊園駅を千里山厚生園駅に改称した。1944年(昭和19年)2月1日に天神橋~柴島間の長柄駅を廃止した。同年9月1日に大学前駅を休止した。1946年(昭和21年)4月7日に千里山厚生園駅を千里山遊園駅に改称した。同年6月25日に大学前駅を営業を再開した。

1949年(昭和24年)12月1日に京阪電気鉄道が分離されて、千里山線は京都本線とともに京阪神急行電鉄に残存した。1950年(昭和25年)8月1日に千里山遊園駅を女子学院前駅に改称した。1951年(昭和26年)4月1日に女子学院前駅を花壇町駅に改称した。1959年(昭和34年)2月18日に京都本線の天神橋~淡路間が千里山線に編入された。千里山線の列車が梅田駅(現在の大阪梅田駅)乗り入れを開始した。

1963年(昭和38年)8月29日に千里山~新千里山(現在の南千里)間が延伸開業した。1964年(昭和39年)4月10日に市役所前駅と(旧)吹田駅を廃止し吹田駅が開業した。花壇町駅と大学前駅を廃止し関大前駅が開業した。1967年(昭和42年)3月1日に新千里山~北千里間が開業し千里線に改称された。新千里山駅を南千里駅に改称した。

1969年(昭和44年)11月10日に日本万国博覧会アクセスのため南千里~北千里間に万国博西口駅を開設した。同年12月6日に大阪市営地下鉄堺筋線(現在のOsaka Metro堺筋線)との相互直通運転を開始した。天神橋駅を移転し天神橋筋六丁目駅に改称した。1970年(昭和45年)9月14日に万国博閉幕により万国博西口駅が廃止された。1973年(昭和48年)11月23日万国博西口駅跡の400 m南に山田駅が開業した。1979年(昭和54年)3月5日ダイヤ改正で動物園前~河原町間で平日に堺筋急行を運転開始した。

2001年(平成13年)3月24日ダイヤ改正で、平日夕方の堺筋急行を堺筋快速急行に変更した。平日朝の堺筋急行は急行のままとなったが、停車駅が変更され、河原町から高槻市までの各駅と茨木市、南茨木、淡路、天神橋筋六丁目以遠の各駅となった。2004年(平成16年)7月1日に大阪市交通局により天神橋筋六丁目駅に駅ナンバリングが導入された。2007年(平成19年)3月17日ダイヤ改正で、堺筋急行・堺筋快速急行が堺筋準急に置き換えられた。2011年(平成23年)5月14日ダイヤ改正で、土休日の昼間にも堺筋準急が新設された。2013年(平成25年)12月21日から天神橋筋六丁目駅を除く全駅に駅ナンバリングが導入された。

3.路線ガイド

天神橋筋六丁目は地下にあり1面2線のスルー構造で、千里線からの電車のほとんどは堺筋線に直通している。淡路方には堺筋線線内折り返し用の引上げ線がある。同駅の管理は大阪市交が行っている。ホーム上では阪急と大阪市交の乗務員の交代が頻繁に行われており、車内では阪急の車掌の肉声の車内放送から大阪市交の自動放送に切り替わる。なお、天神橋筋六丁目ではあまりにも長いため、ほとんどの人が天六と略して呼んでいる。天六では堺筋線との直通の他、大阪市交谷町線とも連絡している。

天六を出ると右に少しカーブしながら地下から上がって、城北公園通りをアンダーパスして新淀川を渡る。千里線に並行して長柄橋があり、その向こうにはJR京都線の新淀川橋梁が見える。新淀川を渡り終えると右 にカーブして左手に柴島高校と柴島浄水場が見えると2面2線の柴島に着く。淡路駅が高架化される時に同駅も同時に高架化される予定である。付近は2014年現在高架工事中になっている。柴島を出るとS字カーブを曲がりながら進んで柴島浄水場が途切れて阪急京都線が近づいてくるのが見えると淡路である。淡路付近も高架工事がたけなわで、2層構造になるため背の高い高架橋が建ち始めている。 淡路は2面4線の構造で千里線電車は3、4号線を使用するが、京都線との直通電車は2、5号線も使用している。2020年度を目標に高架化が予定されており、それが完工すると京都線、千里線のダイヤはラッシュ時を中心に一変するものと思われる。

 

淡路を出ると上り線(天六方面行)は京都線上り線(河原町方面行)と平面交差して、千里線は左にカーブ、京都線は右にカーブして分かれてJR城東貨物線の下をくぐる。カーブを曲がり終えて東海道新幹線の下をくぐると2面2線の下新庄に着く。下新庄を出て神崎川を渡ると吹田市に入る。中の島公園を右手に見て、S字カーブを曲がってJR京都線のガードをくぐると2面2線の吹田に着く。同駅は吹田市役所の目の前にあるが、吹田の中心駅は少し離れたところにあるJR吹田の方である。JR吹田とは競合関係にあると言えるが、梅田へはJRの方が圧倒的に速くて安いので千里線は不利な状況にある。

吹田を出ると国道479号線の下をくぐってしばらく真っ直ぐ走る。そして右カーブに差し掛かるところに2面2線の豊津がある。同駅 から西へ1キロほど歩くと江坂に行ける。豊津を出ると右に左に急カーブを曲がりながら進む。千里線は京都線と違って線路が曲がりくねっているのでかなり遅い。高速性が売りの阪急電車も千里線では本領を発揮できない。右手に関大一高が見えると2面2線の関大前に着く。関西大学への最寄駅で当然ながら学生の利用が多い。駅周辺は学生街と言った雰囲気である。

関大前を出ると名神高速の下をくぐって右手の高台に関西大学の学舎を見ながら勾配区間を進み2面2線の千里山に着く。開業当初は同駅が終点になっており、年配の方の中には千里線を千里山線と呼ぶ人もいる。このあたりは千里ニュータウンの中にあり、高台には高層マンションや住宅が所狭しと並んでいる。丘陵地を進みホーム2面2線の南千里に着く。南千里はホーム2面4線化を想定した造りになっている。かつてはここから箕面線桜井までの路線の計画もあった。

南千里を出ると千里ト ンネルを抜ける。トンネルを抜けて少し進むと2面2線の山田で、同駅では大阪モノレールと連絡している。ただし、駅構造は双方が乗換えを前提にした造りになっていないので、乗り換えはすこぶる不便である。乗換えが便利な南茨木や蛍池とは大違いである。同駅を出るとモノレールの下をくぐり、中国自動車道、中央環状道路を跨いで広大な万博公園を右手に見ながら真っ直ぐ進み終点の北千里となる。同駅は2面2線で、スルー構造になっており、複線のまま線路が伸びて引上げ線になっている。さらにその先まで路盤が続いており、かつては国際文化公園都市(現在の彩都)まで延伸する計画などもあったようだが、今ではそんな話は全く聞かれなくなった。

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