阪急京都本線(高槻市~京都河原町間)【かつてはつばめと競争した古戦場を通る】

3320F準急天下茶屋

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4.阪急京都本線(高槻市~京都河原町間)路線ガイド

高槻市を出ると中央に折り返し線を挟んで、高架線を進む。左手には京都大学農学部の試験場の跡地が整備された安満遺跡公園が広がり、その向こうにJR京都線の網干総合車両所高槻派出所が見える。高架を下りて、右手に東海道新幹線が並行し、左手に少し遠めにJR京都線が並行して進み、再び築堤を上がり、高架になって1面2線の上牧となる。上牧、水無瀬、大山崎と新幹線に並行して走る。この3駅は新幹線が通過するたびにホームがその振動で揺れる。同区間はかつて新幹線開業前に阪急電車が新幹線の路盤を走ったという噂の区間でもある。駅周辺は田畑が広がる長閑な駅だったが、近年は開発が進み住宅やマンションが建ち並んでいる。

水無瀬は高架ホーム2面2線で、JR京都線にできた島本駅と競合している。阪急京都線では唯一の島本町にある駅となっている。次の大山崎も高架ホーム2面2線で、JR山崎と競合している。このあたりは大阪と京都の府境のため、利用者はそれほど多くないので、激しい競合にはなっていない。もっとも歴史上有名な天王山を背に、国鉄のつばめと覇を競った新京阪のデイ100の話などはオールドファンに今でも語り草となっている。水無瀬、大山崎ともに2面2線の対向式ホームのため、駅付近では真っ直ぐの線路が駅付近では少し左右に振られている。

大山崎を出て京都府内に入り、東海道新幹線と分かれて、JR京都線のガードをくぐり、続いて名神高速をくぐって真直ぐ進む。大山崎~長岡天神間に2013年12月21日に西山天王山駅が新設された。京都縦貫自動車道との交点に造られ、高速長岡京バスストップと連絡している。

西山天王山を出るとしばらく直線を走り、構内手前から右カーブしながら待避線を分岐して長岡天神となる。同駅は2面4線で長岡京市の中心駅となっている。2001年3月のダイヤ改正から特急停車駅となり、2007年3月改正からは通勤特急も停車するようになり、全列車が停車するようになった。JR長岡京とは約1キロ離れており、ここでは運賃の安さも手伝ってJRよりも乗降客が多くなっている。もっとも高槻市や茨木市とは桁が違うので、対大阪方面の輸送の大勢にはあまり影響しない。

長岡天神を出て、さらに真直ぐ進み、向日市に入り、ホーム2面2線の西向日となる。新京阪時代にはここから山科方面への分岐線の免許を取得しており、親会社の京阪は名古屋までの路線の構想を持っていた。西向日を出るとJR向日町と競合駅でホーム2面2線の東向日となる。向日町競輪場の最寄駅となっており、駅前からは阪急バスが発着している。以前は競輪開催時に急行や快速急行が臨時停車していたが、現在は臨時停車はなくなっている。

東向日を出ると特急、通勤特急の最高速度は110㎞/hとなる。高架線を上がり2003年3月に開業した洛西口となる。洛西口は洛西ニュータウンへの最寄り駅で、開業当初は地上駅だったが、2016年3月5日に上下線とも高架化された。高架ホーム2面2線の単純な構造になっている。東へ600mほどの距離にJR京都線桂川駅があり、競合している。

洛西口を出て、右手に陸上自営隊桂駐屯地、桂高校が見えると桂となる。桂は梅田方に折り返し線があり、この折り返し線は桂車庫につながっており入替え電車などが使用している。桂はホーム3面6線の橋上駅舎で、嵐山線の分岐駅になっている。京都線は2~5号線の2面4線を使用し、嵐山線は1号線を使用する。嵐山線の1号線の向こうにはC号線がある。

桂を出ると左手に嵐山線が高架線となって分かれていき、京都線は右カーブして桂川を渡る。桂川を渡り終えると築堤を走り、左手に西京極総合運動公園が見えてきて天神川を渡ると西京極となる。以前はプロ野球やJリーグの試合がある時に急行や快速急行の臨時停車があったが、現在は行われていない。

2面2線の西京極を出ると複線にしてはやや広い築提を進む。これは新京阪時代の壮大な計画の跡で、3線分の線路敷地がある。国道9号線をアンダークロスして、徐々に線路レベルを下げていき地下に入る。右カーブして四条通の下に入って2面2線の西院となる。地上には京福電鉄の西院駅があり、2017年3月25日に南北改札が設置されて連絡が便利になった。阪急は「さいいん」と読むが、京福は「さい」と読み、漢字は同じだが、読み方は異なる。同駅は金閣寺や北野天満宮、立命館大学への最寄り駅で、バスの発着も少なくない。2007年3月改正から通勤特急の停車となった。しかし、特急は改正後も通過となっている。

西院を出ると四条通直下を進み、地上でJR嵯峨野線が交差し、堀川通りとの交点に2面2線の大宮がある。京福電鉄の四条大宮とは交差点を挟んでの乗換えとなる。大宮は先述したとおり2001年3月のダイヤ改正から特急が通過となった。もっともラッシュ時に運転される通勤特急は従来どおり停車している。大宮を出て、真直ぐ四条通の直下を進み、烏丸通(国道367号線)との交点に1面2線の烏丸がある。烏丸通には地下鉄烏丸線が走っており、烏丸は同線の四条と乗換駅になっている。乗り換えはそう不便ではないが、地下鉄四条がやや京都駅寄りにあるので、少し歩かされる。

烏丸を出るとすぐに終点の京都河原町で、長い切り欠きホームの2号線がすぐに見えてくる。京都河原町は2019年10月1日に河原町から改称された。データイムは使用されない2号線を見ながら特急は1号線、準急は3号線に到着する。京都河原町駅の構造は京阪淀屋橋に似ている。地上に出て鴨川(四条大橋)を渡ると京阪の四条がある。同駅は南座、八坂神社や円山公園に近い。

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