【関西各駅探訪第8回】阪急神戸本線神戸三宮駅

神戸三宮

【震災から不死鳥のように蘇った阪急西のターミナル駅】

1.概要

神戸三宮

阪急神戸三宮駅は1936年4月1日に開業した。当時ライバルだった阪神や国鉄よりも後発で、それ以前は現在の王子公園付近に神戸のターミナルを持っていた。当初は神戸駅と命名されていたが、1968年の神戸高速鉄道開業により、三宮に改称された。駅名は三宮となったが、車内、駅構内でのアナウンスでは神戸三宮と呼称されることが多かった。2013年12月21日には、駅名を神戸三宮に変更した。

2.駅周辺

神戸三宮

神戸三宮

JR三ノ宮駅とは至近で、阪急の東口とJRの西口は同じフロアでつながっている。阪神神戸三宮駅は東口から徒歩2分ほどで、神戸市地下鉄山手線も同様である。神戸新交通ポートライナーと神戸市地下鉄海岸線は結構離れており、海岸線は徒歩5分以上かかる。駅の北側は商業地域で、飲食店が建ち並んでいる。南側はJRの向こう側にはセンタービルがあり、その向かいにはそごうやロフトなどのデパートがある。さらに南側には神戸国際会館、神戸市役所などがあり、神戸市の中心部に駅があることが実感できる。西口は各線からは離れており、乗り換えは不便である。生田神社に近く、元町も徒歩圏内と言えるため、それなりに賑わっている。徒歩では厳しいが、神戸の有名観光地異人館も西口から出るのがベストと言える。

3.駅構内

神戸三宮

2面3線で、中線は両側をホームで挟まれており、基本的には当駅止まりの普通や当駅始発の電車が使用する。3線ともスルー構造になっており、西側も神戸高速東西線につながっている。梅田からの電車は中線で折り返すが、西からやってくる山陽普通などは中線が使用できないため、梅田方の本線上で折り返してから下り線に入線している。駅改札内には駅ナカの店はないが、改札外には数多くの店舗があり、駅周辺で飲食や買い物には困らない。

4.バス路線

阪急神戸三宮駅前、とりわけ北側に関しては一方通行の道路があり、その向こうには商店街があるため、バスの乗り入れはできない。東口付近にあるフラワーロード沿いのバス停からは神戸市バスが発着している。JRを挟んだ南側には神戸市バスの三宮1丁目バス停があり、高速バスの発着場もある。高速バスや有馬温泉へ向かう阪急バスが発着する三宮バスターミナルはミント神戸の1階部にあり、阪急神戸三宮駅からは少し離れている。三宮は意外にも阪急バス不毛の地で、神戸市バスが路線バスの中心で、阪神バスの乗り入れはあるが、阪急バスは前述した有馬温泉へ向かう路線のみとなっている。

5.利用状況

神戸三宮駅の2015年度の乗車人員は神戸市のデータで63,296人、うち定期利用が30,858人となっている。10年前の2005年度の乗車人員が58,151人で、定期利用が27,570人だった。対05年度比では総数、定期、定期外ともに伸びている。定期外が増えて、定期利用が減るのが各駅の傾向だが、神戸三宮駅に関しては全てが伸びており、鉄道利用が減少傾向の中、優秀な結果と言える。震災以降、JRの利用が伸びて、阪急の利用が落ち込んでいたが、2005年のJR福知山線事故でJRの勢いも止まった感があり、阪急の巻き返しが顕著になりつつある。

6.ダイヤ

9000F

データイムは特急、普通が10分毎に運転される。普通は1995年6月12日ダイヤ改正以降、神戸三宮から西宮北口まで先着するダイヤとなった。
朝ラッシュ時には特急、普通に加えて通勤特急、通勤急行が運転される。通勤急行は当駅始発で、武庫之荘まで各駅に停車する。通勤特急は一部当駅始発もあるが、新開地、高速神戸始発が基本で運転。特急と通勤特急は当駅で増結して10両編成で運転される。特急と通勤特急は1時間あたり8本程の運転で、概ね7〜8分毎に運転されている。梅田までは32分程かかる。


夕方ラッシュ時は特急と通勤急行の2本立てで、通勤急行は西宮北口から各駅停車の役割を果たす。夕方ラッシュ時ダイヤは21時台まで続き、22時台から快速急行と普通の運転に変わる。

7009F

7009F

神戸三宮から梅田方面への最終は23時42分の普通梅田行きで、後続の23時49分の快速急行西宮北口行きと西宮北口で連絡する。その後、西宮北口までは電車があり、最終は0時20分の普通西宮北口行き。梅田からの最終は梅田発0時00分の急行神戸三宮行きとなる。この電車の神戸三宮着は0時37分で、JRに乗り換えて西明石まで到達できる。神戸市地下鉄は3分前に終電が出るため、一つ前の電車に乗る必要がある。神戸三宮から神戸高速鉄道方面最終は0時10分の普通山陽須磨行きとなる。

  

鉄道コム

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