南海空港線ガイド【世界から関西の玄関口への輸送を担う】

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1.概要

会社名 南海電気鉄道
路線名 空港線
区間 泉佐野~関西空港
営業キロ 8.8km
駅数 3駅
平均駅間距離 4.4km
所要時分 8分
表定速度 66km/h
軌間 1067mm
電気方式 1500V直流電化
線路 複線
保安方式 ATS
最高速度 120km/h
最大編成両数 8両
※1泉佐野~りんくうタウン間は南海が第1種鉄道事業者。りんくうタウン~関西空港間は南海が第2種鉄道事業者。
※2りんくうタウン~関西空港間は関西国際空港が第3種鉄道事業者。

南海空港線は大阪府泉佐野市の泉佐野と同市の関西空港を結ぶ8.8kmの路線だ。関西空港アクセス路線で、泉佐野~りんくうタウン間は南海が第1種鉄道事業者、りんくうタウン~関西空港間は関西国際空港株式会社が第3種鉄道事業者、南海が第2種鉄道事業者となっている。りんくうタウン~関西空港間は同じく第2種鉄道事業者となっているJR西日本と線路を共用している。泉佐野では南海本線と接続しており、各種列車が難波方面へ直通している。りんくうタウンではJR関西空港線と接続しており、りんくうタウン~関西空港間では線路を共用している。

駅番号 駅名 駅間キロ 営業キロ 所在地
NK30 泉佐野 0km 泉佐野市
NK31 りんくうタウン 1.9km 1.9km 泉佐野市
NK32 関西空港 6.9km 8.8km 泉南郡田尻町

2.歴史

南海空港線は1994年(平成6年)6月15日に泉佐野~関西空港間が開業した。空港島への従業員輸送のため関西国際空港開港に先行して開業した。同年9月4日に関西国際空港が開港した。南海空港線も正式開業を迎え、難波~関西空港間で特急「ラピート」の運転を開始した。1995年(平成7年)1月17日に発生した阪神淡路大震災の影響で、りんくうタウン駅‐関西空港駅間で運転見合わせとなった。同日14時20分頃運転を再開した。2005年(平成17年)11月27日に泉佐野駅周辺の高架化工事完成。ダイヤ改正により空港急行が削減され昼間時も普通の運転が行われた。2013年(平成25年)5月31日から保安装置を開業時から使用されていたATS-NからATS-PNに変更した。2018年(平成30年)9月4日に台風21号の影響で関西国際空港連絡橋に停泊していたタンカーが漂流して衝突し、運転が不可能になり、しばらく運休することになった。同年9月8日に泉佐野~りんくうタウン間で運転を再開した。同年9月18日にりんくうタウン~関西空港間で運転を再開し、全線復旧した。

3.路線ガイド

泉佐野は3面4線の高架駅で、上下本線は両側をホームで挟まれており、難波方面・関西空港方面・和歌山市方面の相互間の乗り換えがホーム上で行えるようにしている。泉佐野には特急ラピートの他、空港急行など全ての電車が停車する。泉佐野を出ると南海本線と複々線の形でしばらく高架を走り、空港線下り線が一段高い高架になって、南海本線上下線を乗り越して、右にカーブして南海本線と分かれる。空港線下り線は高々架から下りていき、今度は一段低い高架になって、右カーブしながら一段高い高架のJR関西空港線の下をくぐってレベルを上げて行き、2面4線のりんくうタウンに着く。真ん中にJR関西空港線を挟み込む形になっており、JRの上下線と方向別になっている。かつては駅周辺に何もないところだったが、今はポツポツとビルなどが建ってきて漸く街を形成するようになってきている。南海は特急ラピートと空港急行が停車する。JRは関空快速のみが停車する。

りんくうタウンを出るとJRと線路を共用する複線で関西空港連絡橋に入る。阪神高速湾岸線の下をくぐり、関西空港自動車道と2段構造(鉄道が下)の連絡橋を渡る。連絡橋内は南海が最高速度120km/h、JRが同130km/hで走る。最高速度120km/hのラピートが本領を発揮する唯一の区間となっている。空港島に入り、高速道路が上下線を挟むように下りてきて、左手に滑走路を見ながら掘割に下りて行く。左にカーブして掘割を走り、上下線の渡り線があり、その先にトンネルの入り口があり、その先が関西空港駅となる。同駅は地下ではなく、掘割の上に人工地盤がある形になっている。関西空港駅は2面4線で南海とJRのホームが個別になっている。成田空港同様、南海とJRの改札も個別になっている。ちなみにりんくうタウンは共用になっている。駅の奥には引き上げ線があり、混雑期には最大4編成が在線できるようになっているが、南海もJRも開業以来そこまでの輸送力増強は行っていない。裏を返せばそこまでする必要がない程度の輸送量だということだ。

  

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