南海7100系【釣掛車を一掃するために投入された7000系後継車】

7153F

南海7100系は1969年から1973年にかけて製造された車両で、1500Vへの架線電圧昇圧に対応した車両で、在来車の置き換えを目的に投入された。基本性能は7000系に準じており、側扉が両開きになり、側窓が一段下降式となり、台車がS型ミンデンFS-376、FS-076となった点が相違点である。電気品は昇圧準備仕様で、主電動機は定格出力145kW直流直巻電動機で、1C4Mの抵抗制御となっている。電磁直通空気ブレーキ（発電ブレーキ併用、応荷重装置付）を採用し、台車は前述したS型ミンデン台車となっている。集電装置は下枠交差型のパンタグラフを搭載している。

1次車は4両編成9本が1969年に製造された。1次車は登場時は非冷房車だった。1次車は後に冷房化改造されている。2次車は1970年に製造され、冷房装置を搭載し、4両編成5本、2両編成4本が製造された。

3次車は1971年に製造され、4両編成3本、2両編成4本が投入された。4次車は1972年に製造され、前面車掌台側の上部に列車種別行先表示器が設置された。4両編成4本、2両編成4本が製造された。

5次車は1973年に製造された車両で、側面にも行先表示器が設置された。4両編成5本、2両編成6本が製造された。6次車は最終増備車で1973年後半に投入された車両で1500V仕様車となっている。4両編成2本、2両編成2本が製造された。

2000年から2001年にかけて2両編成5本がワンマン運転対応化改造を施工された。7167F、7187F、7191F、7195F、7197Fの5編成が多奈川線、加太線、和歌山港線で活躍している。

加太線沿線への誘致を行う加太さかな線プロジェクトの一環で、2014年に7187Fがめでたいでんしゃに改造された。2017年には7167Fが2編成目のめでたいでんしゃとなり、めでたいでんしゃは2編成となり、ピンク色の7187Fがさち、水色の7167Fがかいの愛称が付けられた。2019年には3編成目のめでたいでんしゃとして7197Fが改造され、さちとかいの子供という設定で、赤色の塗装でななの愛称が付けられている。

7100系は2024年12月現在、4両編成10本、2両編成11本が活躍している。南海本線を中心に空港線、和歌山港線で運用されており、10000系と併結して特急サザンにも運用されている。2両編成のワンマン対応車は加太線、多奈川線、和歌山港線で活躍している。

7187F