JR阪和線(天王寺~鳳間)ガイド【特急・快速・普通と多種多様な列車が行き交う】

287系HC605パンダくろしお

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5-1.JR阪和線(天王寺~鳳間)路線ガイド

阪和線の天王寺駅ホームはターミナル構造で、地上の大阪環状線や大和路線とは一線を画している。阪和電気鉄道という私鉄として建設された経緯があるためだ。阪和線天王寺駅はホーム5面5線の構造で、1番線以外は乗降が分離されている。1番線はかつては特急くろしおなど紀勢線直通の優等列車が発着していた。大和路線との連絡線ができてからは、くろしおの大半が、新大阪、京都へ直通するようになった。現在は臨時のくろしおも新大阪発着となっているため、イベント以外で1番線から発着する優等列車はない。なお、快速系の電車が1番線を使用することもある。2~5番ホームは快速、6~9番ホームは普通が発着している。天王寺から大和路線に入りJR難波、大阪環状線の京橋へ向かう関空・紀州路快速は大和路線ホームの15、18番線から発着している。関空特急はるかや紀勢線特急も同じホームから発着している。かつては16番線、18番線から発着していたが、2008年3月15日に天王寺短絡線が複線化されてから阪和線和歌山方面行きは15番線発着に変更された。阪和線天王寺駅ホームには、長らく天王寺うどんという立ち食いうどん屋があったが、2016年1月で閉店してしまった。天王寺にはこの他にも駅ナカの店は、多数あるが、阪和線ホームは、直通電車の増加とともに店舗も少なくなっている。

天王寺を出ると右にカーブして、大阪環状線を跨ぐ。かつてはここに機回し線があったが、今は引き上げ線が残るのみとなっている。大和路線から下り短絡線がまず合流し、その後、大和路線をアンダーパスしてから上り短絡線と合流する。次の美章園は2面2線の高架駅で、美章園手前で高々架の近鉄南大阪線がオーバークロスしている。美章園近辺の高架線は、歴史が古く、高架下はレトロな飲み屋などがひしめいている。美章園からかつては地上に下りていたが、現在は杉本町手前まで高架化されている。大阪市内の大半が高架化されて開かずの踏切は解消された。まだ新しい高架線に入り、阪神高速14号松原線と交差して、右手に桃ヶ池公園を見ながら走り2面2線の南田辺となる。南田辺から南西へ約1㎞程の距離に地下鉄御堂筋線の西田辺駅がある。また、北東方向に700mほどの距離には地下鉄谷町線の田辺駅がある。右手にかつてのシャープ本社が見えると鶴ヶ丘となる。同駅は現在2面4線の待避駅となっているが、高架化前は2面2線で、次の長居が2面4線の待避駅だった。朝ラッシュ時などは鶴ヶ丘で大半の普通が優等や快速を待避している。鶴ヶ丘も地下鉄御堂筋線の西田辺駅に近く、徒歩8分ぐらいの距離にある。ヤンマースタジアム長居への最寄駅で、駅は同スタジアムをフランチャイズとするセレッソ大阪のピンク色に染まっている。左手に長居公園が見えてきて、ヤンマースタジアム長居などを見ながら走り、あびこ筋と平面交差して2面2線の長居となる。長居はそれほど乗降客は多くないが、ヤンマースタジアム長居の最寄駅となっているので、サッカー開催時には快速が臨時停車することがある。もっともスタジアムへは鶴ヶ丘の方が近い。

我孫子町は対向式ホーム2面2線の平凡な構造で、地下鉄御堂筋線のあびこは東へ徒歩10分ほど離れている。乗降客数では断然御堂筋線のあびこの方が多い。また、西へ徒歩15分ほどの距離に南海高野線の我孫子前駅がある。我孫子町を出ると左にカーブする。高架から下りて2面4線の杉本町となる。同駅は上り電車は2番線で待避を行う変則的な構造となっている。杉本町からは阪和貨物線が分岐し、毎日線路を研磨する電車が運転されていたが、2009年3月31日を持って廃線となっている。杉本町は大阪市立大の最寄駅で、大阪市内の駅では一番乗降が多い。杉本町を出るとしばらく阪和貨物線への分岐線と3線状態で走り、それが合流して大和川を渡ると堺市に入り、対向式ホーム2面2線で築堤上にある浅香となる。浅香駅上りホームから下り列車を狙った撮影は有名である。

浅香を出ると右にカーブしてしばらく真っ直ぐ走り堺市となる。同駅は対向式ホーム2面2線の平凡な構造だが、快速停車駅となっている。堺市という駅名から、堺市の中心部にあるイメージがあるが、実際には南海高野線の堺東が、堺市の中心部となっており、そちらの方が街は開けている。さらに堺市内を真っ直ぐ南下して行き、掘割になり2面2線の三国ヶ丘となる。同駅は1999年のダイヤ改正から快速が停車するようになっている。その時にホームを延伸し、8連停車に対応した。南海高野線と連絡しており、乗降客は天王寺、和歌山に次いで多い。以前は南海との間に連絡改札があったが、駅改良により、連絡改札はなくなり、乗り換えはやや不便になった。南海高野線がオーバークロスして三国ヶ丘を出て、左手に日本最大の前方後円墳仁徳天皇稜を見て2面2線の百舌鳥となる。大仙公園を右に見ながら、あちらこちらに古墳を見て走り上野芝となる。同駅は中央に通過線がある待避駅で、変則的な2面4線の配線となっている。次の津久野とともに普通しか停まらない駅にしては乗降が多い。真っ直ぐ南西方向に走って2面2線の津久野となる。同駅を出て右手に大鳥大社が見えてしばらく走ると鳳となる。

鳳はホーム3面5線の駅構造で、東羽衣へ向かう羽衣支線の分岐駅である。和歌山方にはかつての鳳電車区だった留置線が広がっており、ラッシュ時などは鳳始発の快速電車も運転されている。国鉄時代運転されていた新快速も停車していた主要駅で、国鉄末期には特急くろしおの一部も停車した。

 

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