関西各駅探訪第181回~阪急京都線上牧駅~

【かつては隣の線路も走ったことがある逸話が残る新幹線並走区間の駅】

上牧

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阪急京都線上牧駅は、大阪府高槻市にある。高槻市~上牧間は駅間距離が長く、高槻市を過ぎると田畑が広がる光景が長らく続いており、今でもまだまだ長閑な風景が残っているが、上牧駅周辺は田畑はすっかりなくなっている。かつては駅からJR京都線を走る列車が眺められたが、今では建物に阻まれ、よく見えなくなっている。

上牧駅は1934年(昭和9年)5月13日に京阪電気鉄道新京阪線の高槻町(現在の高槻市)〜大山崎間に、上牧桜井ノ駅駅(かんまきさくらいのえきえき)として開業した。1939年(昭和14年)5月16日 に桜井ノ駅駅(現在の水無瀬駅)開業により、上牧に改称された。1943年(昭和18年)10月1日に会社合併により京阪神急行電鉄の駅となった。1949年(昭和24年)12月1日に新京阪線が京都本線に改称され、当駅もその所属となった。1963年(昭和38年)4月24日に高架化工事のため東海道新幹線の線路を借用し、仮設ホームを設置して営業。同年12月29日に高架線が竣工し、現ホームに移設された。2004年(平成16年)8月1日からPITAPAなどICカードの利用が可能になった。2005年(平成17年)7月29日にバリアフリー対応工事が完成した。2013年(平成25年)12月21日に駅番号が導入された。

上牧

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上牧駅は築堤上にあり、島式ホーム1面2線の構造になっている。上り線側が線路を振る形になっており、下り線側は直線になっている。ちなみに富田駅から高槻市側から上牧駅手前の新幹線合流付近までは、阪急で最長の直線区間となっており、真っすぐ線路が延びている。

上牧

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上牧駅のホームは狭いが、バリアフリー化に対応して、上下エスカレータが設置されている。

上牧

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上牧駅は従来梅田方のみに改札階への階段があったが、バリアフリー化に伴い、河原町方に上下エスカレータとエレベータが設けられた。改札は1ヶ所のみのため、1階部では、改札への連絡通路が設けられている。

上牧

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改札は1ヶ所のみで、ICカード対応の自動改札機が並んでいる。駅員も配置されている有人改札である。

上牧

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上牧駅舎は地上駅舎で、出口は北側1ヶ所のみとなっている。駅前にはロータリーがあり、高槻市営バスの路線が乗り入れている。

上牧

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下り線の隣には金網が張り巡らされているが、東海道新幹線が並走している。N700系のぞみが270km/hで疾走する姿を間近で見られるスポットでもある。

上牧

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上牧駅ホームからJR京都線を望んだ光景。20年ほど前には田畑が広がっていてJRの電車もよく眺められたが、今は住宅の狭間に見えるだけとなっている。

上牧駅の2015年度1日あたりの乗車人員は5,286人で、うち定期利用者は3,234人となっている。定期比率は61.2%で、定期利用者が減少している昨今では定期比率は高い方と言える。10年前の2005年度の乗車人員は6,258人で、15.5%ほど減少している。定期利用者は17.3%減少しており、定期利用者の減少率がやや高い。周辺人口は横ばいと思われるが、JR島本駅の開業などの影響もあるのかもしれない。

  

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