【関西各駅探訪第18回】JR京都線東淀川駅

東淀川

【新大阪直近だが、歴史はこちらの方が古い】

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1.東淀川駅概要

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JR京都線東淀川駅は1940年4月1日に開業した。戦前弾丸列車との接続駅で計画され、同駅を新大阪駅とする予定だった。戦後に弾丸列車の計画が変更され、東海道新幹線計画となり、さらに山陽方面への延伸を考慮して大阪寄り新幹線連絡駅を設置することになり、1964年10月1日に新大阪駅が開業した後は東淀川駅は廃止される計画だった。しかし、周辺住民の反対などにより存続されることになった。新大阪駅との駅間距離が国鉄(JR)にしては異様に短いのは上記の理由からである。

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東淀川駅は2018年11月11日に橋上駅舎化された。駅舎の橋上化とともに自転車も通行できる自由通路が整備され、付近にあった南宮原踏切、北宮原踏切が廃止になった。また、既存の地上駅舎も閉鎖されている。

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橋上駅舎化前に設置されたエレベータは、橋上駅舎化完成後も流用されて使用されている。

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橋上駅舎化後、上りエスカレータも設置されている。

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橋上化とともに閉鎖された東淀川駅地上駅舎。

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橋上駅舎開業と自由通路開設に伴い閉鎖された北宮原踏切。踏切警手が操作していたのも今となっては懐かしい話となってしまった。

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2.東淀川駅周辺

新大阪至近で、西側には地下鉄御堂筋線、新御堂などが走っているが、周辺は下町の気配が漂うところで、西口駅前には商店街がある。駅前には開かずの踏切で有名な北宮原踏切がある。JR京都線の複々線に加えて、北方貨物線、東海道貨物線がそれぞれ複線の線路を持ち、8本分の線路を跨ぐ踏切となっている。踏切警手が配置されており、意外にもここでの踏切事故はあまり聞かない。おおさか東線新大阪延伸の計画は、当初はJR京都線の東側に線路が敷かれる予定だったが、開かずの踏切が問題になり、これ以上線路は増やせないということで計画が変更された。結局おおさか東線は東海道貨物線に乗り入れて新大阪駅、さらには建設予定である梅田駅方面へと足を延ばすことになった。御堂筋線東三国駅へは西へ約700m徒歩10分ほどの距離で、新大阪駅も徒歩15分弱の距離にある。また、阪急京都本線崇禅寺駅、淡路駅も徒歩15分ほどの距離にあり、各線の各駅が密集したところに駅があるため、乗降者数は少ない。

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 3.駅構内

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ホーム2面4線で、内側線のみの停車となるため、外側線側には柵が設けられ、外側線電車は停車できない。京都方に駅舎があり、ホームとは地下道で結ばれている。駅舎は西口、東口の両方にあり、三角屋根の昔ながらの駅舎が健在である。バリアフリー化でエレベータが設けられ、各ホームと東口が連絡橋と連絡通路で結ばれている。西口へはエレベータは利用できないので階段のみの利用となる。改札は新大阪方にはない為、利用者は京都方の車両に集中している。北方貨物線、東海道貨物線にはホームはなく、おおさか東線開業後もホームを設置できる余地はない。

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東淀川駅西口の駅舎。北方貨物線、東海道貨物線の線路をくぐってJR京都線上下線ホームに行くため、ホームまでの距離は若干長い。こちらの出口からは御堂筋線東三国駅が近い。また、駅前には商店街があり、ビジネスホテルなどもある。

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踏切警手がいる北宮原踏切。東淀川駅前にある。開かずの踏切として有名で、おおさか東線建設に大きな影響を与えた。

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こちらは東淀川駅東口。JR京都線の線路側にあるためホームには近い。地下道を併設しており、徒歩の利用者は改札を通らず東西を行き来できるようになっているが如何せん狭い。こちらからは阪急崇禅寺駅、淡路駅が近く徒歩圏内にある。

4.バス路線

東口駅前に東淀川駅前停留所があり、大阪市バスが東淀川区役所、新大阪方面への路線を運行している。本数は非常に少なく1日5本の運行となっている。

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西口に比べて駅前は割合広くとってあるが、乗り入れて来るバスは1日5本だけと寂しい。

5.乗降者数

2015年度の大阪市データでは1日平均8,167人の利用があり、うち定期は5,056人となっている。10年前の2005年度は8,070人の利用者で、定期は4,889人だったので、定期利用を中心に若干利用者は増えている。しかし、新大阪と至近距離にあるため、乗車人員は大阪市内の駅としては少ない。JR京都線の中でも利用者が少ない方である。また、新大阪駅に近い他、先述したように東三国、崇禅寺、淡路などの各駅とも徒歩15分圏内にあるため、利用者は選択乗車もできるため、そういった面で見ても利用者が増える要素は少ない。

6.ダイヤ

データイムは普通が毎時8本、7~8分毎に運転されている。夕方ラッシュ時も7~8分毎の運転で、朝ラッシュ時は4分毎の運転となる。大阪までの所要時間は6分ほどで、普通しか停まらないものの十分な距離である。京都へは普通に乗って高槻で新快速に乗り換えるか、普通京都行きがある時間帯では普通を乗り通すかしかない。最終電車は上り大阪発が0時28分の高槻行きで、京都への最終は東淀川発0時22分の普通京都行きとなる。下りは東淀川発0時54分の普通大阪行きで、この電車は京都発0時15分の最終となる。大阪から西へは東淀川発0時14分の普通西明石行きが最終となる。

7.撮り鉄

EF65-1119

北宮原踏切からは東海道貨物線を行く貨物列車や関空特急はるか、くろしおなどを撮影することができる。アングルはピンポイントに近く、キャパは意外に狭い。このカットは北宮原踏切の閉鎖により現在は撮影できなくなった。

EF65-1070

EF65-1070

東淀川駅上りホームからは北方貨物線を行く上下貨物列車の撮影が可能。とりわけ桜が咲く頃には桜をバックに走る下り貨物列車の撮影が可能。

  

鉄道コム

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