関西各駅探訪第168回~JR播但線寺前駅~

【電化区間と非電化区間の境界線となる播但線中部の要衝】

寺前

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JR播但線寺前駅は、兵庫県神崎郡神河町にある。姫路からの1500V直流電化が終わる駅で、ここから和田山までは非電化単線のままである。国鉄時代特急はまかぜは、播但線をノンストップで駆け抜けていたが、JR発足後は、智頭急行の開業などがあり、陰陽連絡の速達輸送の必要性が薄れたため、播但線内に停車するようになった。

寺前駅は1894年(明治27年)7月26日に播但鉄道が姫路から当駅まで開通した時に開業した。1895年(明治28年)1月15日に播但鉄道が長谷駅まで延伸され、中間駅となった。1903年(明治36年)6月1日に播但鉄道が山陽鉄道に営業譲渡。山陽鉄道の駅となった。1906年(明治39年)12月1日に山陽鉄道国有化により、国有鉄道の駅となった。1909年(明治42年)10月12日に線路名称制定。播但線の所属となった。1982年(昭和53年)10月2日に車扱貨物の取扱を廃止した。1987年(昭和62年)4月1日に国鉄分割民営化によりJR西日本の駅となった。1998年(平成10年)3月14日ダイヤ改正で、姫路駅から当駅まで電化され、電化・非電化の境界駅となった。2010年(平成22年)に駅舎が改築された。同年4月17日に駅隣接の観光交流センターが開設された。2016年(平成28年)3月26日からICカードICOCAの利用が可能となった。

寺前

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寺前駅は2面3線に加えて側線がある。駅舎側のホームが3番線となっており、島式ホームは1・2番線となっている。特急列車は駅舎側の3番線から発着し、普通列車は、姫路方面からの電車は基本的に2番線、寺前~和田山間の気動車列車は1番線から発着する。

寺前

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改札は1ヶ所のみで、ICカード読み取り機が設置されている。有人駅で、みどりの窓口も設置されている。駅舎は地上駅舎で、駅前にはロータリーがあり、バスやタクシーが乗り入れている。

寺前

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寺前駅では構内に側線があり、103系電車やキハ40系気動車が並んで休んでいる光景が見られる。


寺前駅の2015年1日あたりの乗車人員は418人で、うち定期利用者は297人となっている。定期比率は71.1%で、ローカル線らしく定期比率が高い。10年前の2005年度には、582人の乗車人員があり、定期利用者は431人だった。この10年で28.2%減少している。定期利用者は31.1%減で、減少率が大きい。少子高齢化の影響が大きいものと思われる。モータリゼーションの影響はもはや出し尽くされているものと思われ、今後高校生の利用が増えない限りは、漸減傾向が続いていくものと思われる。

  

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