関西各駅探訪第155回~JR大和路線・大阪環状線新今宮駅~

【通天閣にあべのハルカス大阪ミナミの二大シンボルタワーを望める駅】

新今宮

新今宮

JR大和路線、大阪環状線の新今宮駅は、大阪市浪速区にある。浪速区と西成区の区境に位置しており、南海の駅は西成区にあるが、JRの駅は浪速区になる。JR大和路線とJR大阪環状線の実質的な分岐駅で、大阪環状線の今宮駅が出来るまでは、ここが大和路線との連絡駅であった。また、南海本線、南海高野線、阪堺線、地下鉄動物園前と連絡している。

新今宮駅は1964年(昭和39年)3月22日に国鉄大阪環状線の大正〜天王寺間に新設開業した。当初は2面2線の相対式ホームで、大阪環状線の列車のみ停車し、関西本線の列車は通過していた。1966年(昭和41年)12月1日に南海の新今宮駅が開業し、乗換駅となった。1968年(昭和43年)3月25日に天王寺〜新今宮間の複々線化により大阪環状線と関西本線が分離され、外側に大阪環状線ホーム(1・4番線)が設けられ島式2面4線となった。この時点では内側の関西本線ホーム(2・3番線)に停車する列車はなかった。1972年(昭和47年)3月15日に関西本線の列車の停車が開始された。1987年(昭和62年)4月1日に国鉄分割民営化によりJR西日本の駅となった。1988年(昭和63年)3月13日に路線愛称の制定により、関西本線で大和路線の愛称を使用開始した。1996年(平成8年)7月16日に自動改札機が設置された。2003年(平成15年)11月1日にICカードICOCAの利用が可能となった。2015年(平成27年)3月22日から1・4番のりばに発車メロディを導入。曲はドヴォルザーク作曲の交響曲第9番「新世界より」を採用した。2016年(平成28年)2月10日に駅東口に通天閣口の愛称が付けられた。2018年(平成30年)3月17日 に駅ナンバリングが導入された。

新今宮

新今宮

駅構内は2面4線になっており、2・3番線が大和路線、1・4番線が大阪環状線が使用している。大阪環状線の普通は1・4番線からの発着となっているが、大和路線から大阪環状線に直通する関空紀州路快速、大和路快速は2・3番線から発着している。

新今宮

新今宮

改札は2ヶ所あり、西改札は南海との連絡口となっている。南海とは改札が分かれているため連絡改札にはなっていない。西改札からも出場することができる。

新今宮

新今宮

東改札は新今宮駅のメイン改札で、南海線との乗り換えは出来ないが、阪堺線新今宮駅前駅、地下鉄動物園前駅と連絡している。通天閣や新世界へは東改札が近く、南海乗り換え以外ではこちらがメインの改札となっている。

新今宮

新今宮

新今宮駅のホームからは、大阪ミナミのシンボル通天閣を望むことができる。駅から通天閣へは徒歩10分ほどかかる。

新今宮

新今宮

駅の東端からはもう一つのミナミのシンボルタワーあべのハルカスも望むことができる。大阪を代表する高層建造物を二つとも見られるのは新今宮駅の醍醐味とも言える。

新今宮

関空紀州路快速、大和路快速は、新今宮を出ると今宮、芦原橋を通過する。環状線には追い抜き設備がないため、データイムは、新今宮で関空紀州路快速と環状線普通が連絡を行い、関空紀州路快速を先に通すようにしている。朝夕ラッシュ時には当駅で特急を待避する光景も見られる。

2014年度の新今宮駅の1日あたりの乗車人員は、62,143人で、うち定期利用者は、39,796人である。定期比率は64%で、定期比率はあまり高くない。南海との乗り換えが多いので、定期外利用も多いものと思われる。10年前の2004年度は、乗車人員が67,183人だったので、8.5%ほど減少している。定期利用の落ち込みが激しく、9%ほど減少している。近年南海では、天下茶屋での堺筋線乗り換えが主流の一つとなっており、そちらへの転移も新今宮駅利用者減の理由の一つと思われる。なお、新今宮での南海への乗り換えは、意外に天王寺方面からの利用が多い。かつて南海天王寺支線があったことなども影響しているのかもしれないが、南海沿線から天王寺方面、あるいは大和路線、阪和線方面への乗り換えが目立つ。

  

鉄道コム

コメント

タイトルとURLをコピーしました