南海高野線(堺東~橋本間)ガイド【平成に入ってから改良された山間部区間へ向かう】

6909F快速急行橋本

6909F快速急行橋本

4.南海高野線(堺東~橋本間)路線ガイド

堺東を出ると左にカーブして国道310号線と交差して2面2線の三国ヶ丘となる。掘割を走るJR阪和線と交差しており、連絡駅にもなっている。以前は連絡改札もあり、乗り換えは階段の昇り降りだけで済んでいたが、南海の駅が橋上化されて、連絡改札はなくなった。かつてはここでJR(国鉄)から南海に乗り換える人が多かったが、JRが便利になり、キタへのアクセスが優位になっている今は乗換えの比率は1対1ぐらいになっている。

三国ヶ丘を出ると南東方向に真っ直ぐ走り、2面2線の百舌鳥八幡を過ぎ、泉北高速線を分岐する中百舌鳥となる。中百舌鳥は2面4線の橋上駅舎で、外側1、4番線を高野線が使用し、内側2、3番線を泉北高速線が使用する。難波方には泉北高速線の線内電車用に折り返し線がある。中百舌鳥では泉北高速の他に大阪市交御堂筋線とも連絡している。乗換えは少し歩かされるがそれほど不便ではないので、大阪中心部への便がいい御堂筋線に乗り換える人が多い。このため泉北高速から直通する電車で中百舌鳥に停まらない区間急行も設定されている。

中百舌鳥を出ると内側の泉北高速線がレベルを下げていきトンネルに入る。その部分では高野線は上下線が離れて泉北線がトンネルに入ると再び上下線が合流する。次の白鷺は2面4線の橋上駅舎で追い越し駅となっている。各停しか停まらないので緩急接続はできないが、基本的に中百舌鳥では追い抜きを行わないので追い抜き駅として重要な位置を占めている。次の初芝、萩原天神と2面2線の各停のみ停車駅を過ぎると阪和自動車道をくぐり右にカーブする。この辺りは線形がよく比較的高速運転ができるところである。萩原天神以遠になると少し田畑が目立つようになる。北野田は2面4線となっているので各停と快急、急行が緩急接続を行っている。

北野田を出て左にカーブして大阪狭山市に入り、狭山、大阪狭山市と大阪狭山市内を走る。大阪狭山市はかつては狭山遊園と名乗っていたが、狭山遊園が閉園してしまったので大阪狭山市に改称された。金剛は2面4線の緩急接続駅で、駅舎は橋上化されている。特急も停車する主要駅である。金剛を出ると富田林市に入り滝谷となる。近鉄長野線の滝谷不動とはかなり離れている。富田林市は滝谷1駅だけで河内長野市に入る。千代田は2面2線の橋上駅舎で、駅構内は単純な配線だが、南海の車両全般の検査を行う千代田検車区が河内長野方にあり、高野線のみならず南海線の車両が並んでいる光景が見られる。千代田を出ると車庫と検車場を見ながら走り、国道170号線の下をくぐって左にカーブして近鉄長野線が左手から近づいてくると河内長野となる。2面4線の橋上駅舎で、特急も停車し各停のほとんどが当駅で折り返している。構内に折り返し線はなく、当駅折り返し電車は下り線で折り返しを行う。近鉄長野線のホームも並んでおり、続番にはなっていないが改札を介しての乗換えは比較的楽に行える。

河内長野を出ると右にカーブして山間を行く様相となる。三日市町は急行や各停の折り返し駅で、橋本方には折り返し線がある。2面2線の橋上駅舎で、バスターミナルも設置されている。三日市町を出ると左にカーブしながら勾配を上がっていき美加の台となる。美加の台は快急停車駅で2面2線の橋上駅舎となっている。三日市町と同じく新興住宅街があるが、駅周辺は閑散としており、駅も無人化されているため、三日市町とは様相が異なる。美加の台を出ると美加の台トンネルに入る。これを抜けると2面2線の千早口で、大阪府で唯一の村である千早赤坂村への入口になるが、当駅から千早赤坂村へ向かうバスなどの設定はない。千早赤阪村や金剛山へは河内長野からバスに乗ることになる。千早口を出ると、下天見トンネルに入りそれを抜けると2面2線の天見となる。千早口、天見の2駅は快速急行が通過する。一応河内長野市内にあたるが、河内長野や三日市町とは様相が異なる。近くに天見温泉などもあるが、特に観光地化しているわけでもなく利用者は少ない。紀見峠トンネルに入り府県境を抜けて大阪府河内長野市から和歌山県橋本市に入る。トンネルを抜けると2面2線の紀見峠で駅周辺は天見などと似たり寄ったりだが、少し離れた国道371号線沿いは光陽台の住宅地や紀見温泉などがあり、天見や千早口よりも多少利用は見込める。もっともこれらは高野線の利用にはあまり結び付いていないし、利用しても林間田園都市駅を利用するため、紀見峠駅の利用は少ない。紀見峠を出て短いトンネルを抜けて右にカーブして台地に住宅地が広がっているのが見えてくると林間田園都市である。2面3線の橋上駅舎で、将来2面4線化できるように下り線にも線路を敷けるスペースがあるが、今のところ輸送力が十分足りているので、2面3線のままで十分な状態である。地形の関係で駅は掘割構造になっており、東側には高層マンションが建ち並び、西側には広大な駅前駐車場とロータリーがある。

林間田園都市を出ると一旦下って橋本の盆地に下りていく。丘陵地を高架線で進み御幸辻となる。林間田園都市以南は列車密度も低くなるが、御幸辻周辺も宅地開発が行われている。とはいえ規模は小さなもので線形を改良複線化して21m級車両の乗り入れを可能にし、小原田車庫などを増設した割りに利用者は増えていない。最近は人口減少により、住宅事情も変わってきており、都心回帰が主流となっているため、郊外での宅地開発はもはや打ち止め感が強い。御幸辻を出ると、小原田車庫を右手に見ながら下っていき、橋本の市街地が見えてきて左にカーブして右手からJR和歌山線が近づいてきて、橋本川を渡ると橋本である。橋本はホーム1面2線でかつてはここに高野検車区などが置かれていたが、今は小原田に移り、留置線が残るのみである。極楽橋まで直通する快急や急行は増解結作業をここで行う。JR和歌山線と連絡しており、駅が隣接しているので乗換えは便利だが、電車の接続はあまりよくない。

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