京阪本線・鴨東線(中書島~出町柳間)ガイド【京の都を貫く地下線を行く】

3006F快速急行淀屋橋

3006F快速急行淀屋橋

5.京阪本線・鴨東線(中書島~出町柳間)ガイド

中書島を出ると左にカーブして宇治線と分かれて京都市内を北上する。次の伏見桃山は2面2線でホーム有効長が7両分となっている。京都市内各駅のホーム有効長が7両分しかないため、近年7両編成の電車が増えている。住宅が建て込んでいるのでわかり難いが、右手に近鉄京都線が並行しており、伏見桃山と近鉄桃山御陵前は至近距離にある。さらにこの先丹波橋付近ではJR奈良線も接近しており、各線が呉越同舟といったところである。丹波橋は2面4線の橋上駅で特急が停車し、準急、普通と終日緩急接続を行っている。近鉄京都線近鉄丹波橋とは連絡通路でつながっており、乗り換えは便利である。

丹波橋を出ると京都駅に向かう近鉄京都線を跨いで、ホーム2面2線の墨染となる。名神高速と交差してすぐにホーム2面2線の藤森となる。このあたりも京阪本線に珍しく少しだけ直線が続く。高架道路と交差して地上ホーム2面4線の龍谷大前深草となる。2019年10月1日に深草から改称された。同駅にはかつて車庫が設置されていた。以前は留置線も残っていたが、橋上駅舎改修とともにその用地に割り当てられた。駅の西側には龍谷大学のキャンパスが広がっており、学生の利用が多い。東側にはJR奈良線が走っているが、住宅が建て込んでいるのでその存在は確認しづらい。

龍谷大前深草構内から左にカーブして、線路をもう一度振り直してホーム2面2線の伏見稲荷となる。同駅は伏見稲荷大社への最寄駅で、急行停車駅となっている。ホームは稲荷大社を模したような造りになっている。稲荷大社は駅の東側約300mのところにあり、JR奈良線を越えなければならない。JR稲荷駅の方が同大社へは近い。駅の西側にはラグビーで有名な伏見工業高校がある。

伏見稲荷を出ると右手にJR奈良線が並行して走るようになる。ホーム2面2線の鳥羽街道ではJR奈良線の電車と併走するシーンが見られる。鳥羽街道を出ると築堤を上がって、狭いところを急カーブしてJR奈良線を乗り越して同線の東側に出る。築堤から下りてホーム2面2線の東福寺となる。同駅はJR奈良線との連絡駅で連絡改札も設けられている。JRは快速を停車させるなど東福寺での乗換えの利便性を高めて、四条や洛北からの利用者誘致を行っているが、京阪は準急と普通しか停まらない。近年京都観光が増加しており、京都駅以外での乗換えの誘致が行われている。これに乗じて東福寺でのJRと京阪の乗換えの利便性向上が行われており、企画切符の発売なども行われており、JRと京阪が競合から連携する形になってきている。

東福寺を出るとJR奈良線が左にカーブして分かれて行き、京阪本線は真っ直ぐ走り、JR東海道新幹線、JR琵琶湖線の下をくぐって地下に入る。かつてはこのあたりから鴨川沿いを走り、風光明媚な景色が展開されていたが、1987年に地下化された。地下に入ってからの最初の停車駅七条は地下ホーム2面2線で特急停車駅でとなっている。南西方向に1kmほど離れたところに京都駅がある。当駅には快速特急洛楽も停車する。京都の中心部からは少し離れており、三十三間堂や国立博物館などもあるが、特急が停車する割りに利用者は多くない。真っ直ぐ鴨川に沿って地下線を北上して行き地下ホーム1面2線の清水五条となる。同駅には急行以下の電車が停車し、特急と快速急行は通過する。2008年10月19日ダイヤ改正までは五条だったが、同改正で清水五条に改称された。地下鉄烏丸線にも五条があり、西へ約600mほど離れているため混同するのを避けるために駅名を解消したものと思われる。もっとも地下鉄の方が後発なので、本来は地下鉄を改称すべきところなのかもしれない。清水を冠して清水寺への最寄駅であることをイメージさせるが、清水寺へは駅からかなり歩かなければならない。

清水五条を出るとさらに北上して行き、四条通との交点に地下ホーム1面2線の祇園四条がある。同駅は快速特急洛楽と特急が停車し、京都の中心駅の一つとなっており、乗降客も多い。駅付近は京都の中心街で、鴨川を渡ると四条河原町で、阪急京都線の京都河原町駅がある。祇園四条、京都河原町は連絡駅ではないが、両駅には両線の時刻表が掲示されており、乗り換え客に配慮している。東には八坂神社や円山公園があり、正月などには参拝客で賑わう。祇園祭も四条通を中心に展開されるので、シーズン中には京阪も多数の臨時列車を運転して見物客輸送に対応している。同駅も2008年10月19日ダイヤ改正までは四条だったが、同改正で祇園四条に改称されている。こちらも地下鉄に四条駅があり、同じ四条通にはあるものの阪急烏丸付近にあり、京阪の四条とはかなり離れている。こちらも地下鉄が後発だが、京阪が駅名を改称している。地下鉄の四条も阪急烏丸と連絡しており、四条だけではややこしいので四条烏丸に改称した方が良い。

祇園四条を出るとさらに北上して三条通りとの交点に三条がある。三条は地下ホーム2面4線の構造で、出町柳方に折り返し線があり、朝夕のラッシュ時には当駅止まりの準急や普通が運転されている。また、データイムには特急と準急、普通が緩急接続を行っている。かつては京阪京津線の三条駅が地上にあったが、現在は京都市営地下鉄東西線の三条京阪と連絡しており、地下の連絡通路で結ばれている。

三条を出ると1989年に開業した鴨東線区間に入る。鴨川沿いをさらに北上して地下ホーム1面2線の神宮丸太町となる。ここも2008年10月19日ダイヤ改正前は丸太町だった。それを同改正で神宮丸太町に改称した。地下鉄丸太町は西側に少し離れた位置にある。こちらも地下鉄が後発なのに京阪が駅名を改称している。駅の西側には京都御苑が広がり、北東方向には京都大学のキャンパスが広がっている。さらに真っ直ぐ北上して行き、終点の出町柳となる。出町柳は地下ホーム1面2線の構造で、地上に出ると叡山電鉄の出町柳駅があり、連絡している。1面2線で引き上げ線もなく、折り返し時間は各列車とも短い。叡電の出町柳とは少し離れているため、地下の連絡通路には途中からエスカレータになるムービングウォークも設置されている。

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