【関西各駅探訪第343回】~JR関西本線・伊賀鉄道伊賀上野駅~

【伊賀忍者の里は俳句の巨匠の故郷でもある】

伊賀上野

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JR関西本線、伊賀鉄道伊賀上野駅は、三重県伊賀市にある。伊賀市の中心部は伊賀上野城や伊賀市役所がある伊賀鉄道上野市付近となるため、伊賀上野駅は伊賀市の郊外に位置している。JR関西本線伊賀上野駅は、1897年1月15日に関西鉄道の駅として開業した。1907年10月1日に国有化されて国鉄の駅となった。伊賀鉄道の伊賀上野駅は、1916年8月8日に伊賀軌道の上野駅連絡所として開業した。1920年3月に伊賀上野駅に統合され、1944年6月1日に近畿日本鉄道の駅となった。2007年10月1日に再び近鉄から分離され、伊賀鉄道の駅となり、現在に至っている。

伊賀上野

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駅構内は、JR関西本線が2面3線となっており、駅本屋側のホームは伊賀鉄道が入る1番線と共用されている。

伊賀上野

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1番線が伊賀鉄道線、2番線が関西線下り加茂方面、3番線が上り亀山方面、4番線が当駅始発等に使用されている。

伊賀上野

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伊賀鉄道が発着する1番線は切り欠きホームになっている。伊賀鉄道専用の改札はなく、JR伊賀上野駅の改札を利用することになる。

伊賀上野

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伊賀鉄道からの乗り換え利用に対応して1番線2番線ホームにはJR線切符の自動券売機も設置されている。

伊賀上野

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改札は1ヶ所で、自動改札機などの設置はなく、ICカードの利用もできない。有人改札でみどりの窓口も設置されており、新幹線の切符なども購入できる。

伊賀上野

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出口も1ヶ所のみで、駅の南側のみに出られる構造になっている。駅前には芭蕉の俳句の碑があり、駅前のトイレも城を模したような造りになっており、歴史溢れる町の駅といった風情を感じることができる。

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駅前にはロータリーがあり、バスやタクシーが発着している。バスは三重交通の路線が乗り入れており、上野市や名張方面への路線を運行している。

伊賀上野

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忍者の姿は見られないが、駅の屋根の支柱には手裏剣が突き刺さっており、忍者の里であることを感じさせてくれる。

JR関西本線伊賀上野駅の2016年度1日あたりの乗車人員は661人で、うち定期利用者は456人となっている。定期比率は69.0%で、近年の傾向からすると高い。10年前の2006年度と比較すると全体で23.1%減、定期利用者は25.1%減少しており、定期外利用者も18.2%減少している。利用者減が続いており、関西本線にとっては厳しい実状が窺える。

伊賀鉄道伊賀上野駅の2016年度1日あたりの乗車人員は369人で、うち定期利用者は245人となっている。定期比率は66.5%で、ローカル線としては定期比率は低い方かもしれない。10年前の2006年度と比較すると全体で41.8%増加しており、定期利用者は13.5%の増加、定期外利用者に至っては181.3%も増加しており、定期外利用者の増加が目立つ結果となっている。伊賀鉄道に転換してからのダイヤ改善などで結果が結び付いているものと思われる。

  

鉄道コム

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