【関西各駅探訪第324回】~JR山陽本線和田岬駅~

【海岸線の強敵は朝夕のみ営業の通勤通学専用の駅】

和田岬

和田岬

JR山陽本線和田岬駅は神戸市兵庫区にある。山陽本線の枝線の終点だが、その歴史は古く、開業は1809年に遡る。当初は山陽鉄道の貨物駅として開業し、和田崎町駅と呼ばれていた。後に国有化されて、1911年11月11日から晴れて旅客営業も行うようになった。1980年10月1日には貨物の取扱がなくなり、旅客営業のみとなった。暫く非電化のまま放置されていたが、JR発足後の2001年7月1日に1500V直流電化が完成し、電車運転が始まった。和田岬線は昼間の運転はなく、朝夕の通勤通学時間帯のみの運転となっている。現在も朝夕のみの運転で、土休日にはかなり本数が減らして運転されている。

和田岬

和田岬

駅構内はホーム1面1線で、兵庫駅の中間改札でチェックを行うため、和田岬駅には改札はなくノーラッチとなっている。

和田岬

和田岬

近くに神戸市交海岸線の和田岬駅があり、連絡しているが、両線間を乗り継ぎ旅客はほとんどない。

和田岬

和田岬

駅の南側の海岸沿いには三菱系の工場が建ち並んでおり、これらへの通勤輸送が和田岬線の使命となっている。

和田岬駅の2015年度1日あたりの乗車人員は4,830人で、うち定期利用者は4,556人となっている。定期比率は実に94.3%となっており、定期外利用者はわずか274人となっている。利用者のほとんどが定期利用者となっており、定期外利用者のうち、半分ぐらいは乗り鉄で訪れる鉄道ファンが占めていると思われる。10年前の2005年度と比べると全体で0.7%増、定期利用者はほぼ横ばいで、定期外利用者が意外に増えており、14.6%増加している。地下鉄海岸線開業後も利用者を維持しており、一時期あった廃止論争も今のところ再燃していない。

  

鉄道コム

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