南海加太線ガイド【加太さかな線プロジェクトによりさかな電車の勢力が拡大】

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1.概要

会社名 南海電気鉄道
路線名 加太線
区間 紀ノ川~加太
営業キロ 9.6km
駅数 8駅
平均駅間距離 1.38km
所要時分 21分
表定速度 27.5km/h
軌間 1067mm
電気方式 1500V直流電化
線路 単線
保安方式 ATS
最高速度 50km/h
最大編成両数 2両

南海加太線は本線の紀ノ川と加太を結ぶ12.2キロの路線。全線単線で、全ての紀ノ川から本線に乗り入れ、和歌山市まで運転されている。2014年11月から加太さかな線の愛称が付けられ、沿線への観光誘致を行っている。2016年からは加太さかな線プロジェクトの一環として7100系を改造した観光電車めでたい電車が運行を開始した。めでたい電車は後に3編成改造されて、さち、かい、ななの愛称が付けられさかな電車3人家族として活躍している。

駅番号 駅名 駅間距離 営業距離 開業年月日
NK44 紀ノ川 0km 1898/10/22
梶取信号所 -1.2km
NK44-1 東松江 2.6km 2.6km 1930/12/1
NK44-2 中松江 0.7km 3.3km 1912/6/16
NK44-3 八幡前 1.1km 4.4km 1912/6/16
NK44-4 西ノ庄 1.1km 5.5km 1930/12/1
NK44-5 二里ヶ浜 0.7km 6.2km 1912/6/16
NK44-6 磯ノ浦 0.9km 7.1km 1912/6/16
NK44-7 加太 2.5km 9.6km 1912/6/16

2.歴史

南海加太線は1912年(明治45年)6月16日に加太軽便鉄道として和歌山口(後の北島)~加太間が開業した。1914年(大正3年)9月21日に和歌山口駅(初代)を移転して北島駅に改称した。同年9月23日に紀ノ川橋梁が完成し、和歌山口~北島間が開業し、南海和歌山市駅と連絡した。1930年(昭和5年)12月1日に和歌山口~加太間が電化された。この時、東松江駅、西ノ庄駅の2駅が開業した。同年12月22日に加太軽便鉄道から加太電気鉄道に社名を変更した。

1942年(昭和17年)2月1日に南海鉄道に合併され、南海鉄道加太線となった。和歌山口駅は和歌山市駅に統合された。1944年(昭和19年)6月1日に関西急行鉄道と合併し近畿日本鉄道となった。同年10月1日に松江線として紀ノ川~東松江間が開業した。1947年(昭和22年)6月1日に旧・南海鉄道の路線が南海電気鉄道に分離譲渡され、南海電気鉄道加太線となった。1949年(昭和24年)10月1日に松江線が電化された。

1950年(昭和25年)7月15日に松江線紀ノ川~東松江間に梶取信号所を開設した。同年7月25日に松江線の旅客営業を開始した。加太線の運転系統を紀ノ川経由に変更した。同年9月3日ジェーン台風の影響で紀ノ川橋梁が破損、和歌山市~北島間が不通となった。1953年(昭和28年)から和歌山市~北島間は休止となった。1955年(昭和30年)2月15日に和歌山市~北島間は廃止となり、紀ノ川~加太間を加太支線、北島~東松江間を北島支線に変更した。1966年(昭和41年)12月1日に北島支線が廃止になった。

1984年(昭和59年)2月1日に南海電鉄最後となった加太支線の貨物営業が廃止された。2001年(平成13年)3月24日からワンマン運転を開始した。2014年(平成26年)11月1日から加太さかな線プロジェクトが開始された。2016年(平成28年)4月29日から観光列車めでたいでんしゃ(ピンク色)の運行を開始した。2017年(平成29年)10月7日から観光列車 めでたいでんしゃ(水色)の運行を開始した。

2018年(平成29年)4月26日からピンク色のめでたいでんしゃの愛称を「さち」、水色のめでたいでんしゃの愛称を「かい」とした。2019年(平成31年)3月31日 から「かい」と「さち」の子供として赤色の「めでたいでんしゃ」の運行を開始した。同年7月25日に赤色の「めでたい電車」の愛称を「なな」に決定した。2021年(令和3年)9月18日から「さち」の兄である黒色の「めでたいでんしゃ かしら」の運行を開始した。

3.路線ガイド

紀ノ川は和歌山市の北の方に位置し、和歌山の市街地からは少し離れたところにある。同駅は2面2線の単純な配線で、構内では本線と線路を共用している。同駅を出るとすぐに本線から分岐して左にカーブする。右手にテレビ和歌山の建物を見ながら進み、国道26号線と交差して、土入川を渡ると東松江である。紀ノ川から同駅までは少し距離があるので、途中信号所が設けられている。東松江を出てしばらく行くと中松江となる。松江地区を過ぎると八幡前となる。同駅は和歌山北港に近く、ここから二里ヶ浜までは左手に海を臨める。近くに西庄公園や河西公園がある西庄を出るとすぐに二里ヶ浜となる。駅名になっている二里ヶ浜は次の磯ノ浦が最寄駅となっている。その磯ノ浦は磯ノ浦海水浴場の最寄駅にもなっており、夏には時折海水浴客が乗ってくる。最近では海水浴へ行く人は電車を使わない場合が多いので、賑わうというほどではない。磯ノ浦を出ると右にカーブして海とは離れて進む。内陸部を進んでいき、右に左にカーブしながら終点の加太となる。同駅から少し離れたところに加太湾があり、加太港フェリーターミナルもある。

  

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