近鉄5200系【他社に先駆けて投入された3扉転換クロスシート車両】

5103F

会社名 近畿日本鉄道
形式 5200系
使用線区 近鉄大阪線・近鉄山田線・近鉄鳥羽線・近鉄名古屋線
製造メーカー 近畿車輌
制御方式 GTO素子VVVFインバータ制御
主電動機 かご形三相誘導電動機定格165kW
ブレーキ 回生併用電磁直通ブレーキ
台車 ボルスタレス式 KD-301形
最高速度 120km/h
加速度 2.6km/h/s
減速度(通常) 4km/h/s
減速度(非常) 4.5km/h/s
製造初年 1997年
電気方式 直流1500V
軌間 1435mm
保安装置 ATS
座席定員 44人(124人) 先頭車
56人(132人) 中間車
扉枚数・座席形状 3扉転換クロスシート
車体 21m級アルミ製
所属 明星車庫・富吉車庫
編成 4両
既存両数 52両(2019年4月現在)

近鉄5200系は1988年に登場した3扉転換クロスシート車。長距離の急行用に使用されていた2600系列の置き換え用として製造された。2600系は4扉固定クロスシートで、座席定員確保のため、シートピッチが詰められていた。このため、長距離利用には居住性も悪く、急行の車両が悪いのは特急に乗らせるためだと揶揄されたこともあった。5200系はこのような状況を払拭するような3扉転換クロスシート車として誕生した。近鉄のみならず全国の鉄道として初の3扉転換クロスシート車で、後に登場したJR221系などに大きく影響した車両としても知られる。5200系はGTO素子によるVVVFインバータ制御車で、1つの制御器で4基の電動機を制御する1C4M制御となった。主電動機は165KWで、難所と言われる大阪線の青山峠でも十分高速運転ができる性能を有した。抑速ブレーキ、回生ブレーキ併用の電磁直通ブレーキを採用し、他車との併結運転に対応している。

  5200系編成表 4両編成 52両
  ←大阪上本町 伊勢中川→
電算 ク5100Tc モ5200M’ モ5250M’ ク5150Tc
VX01 5101 5201 5251 5151
VX02 5102 5202 5252 5152
VX03 5103 5203 5253 5153
VX04 5104 5204 5254 5154
VX05 5105 5205 5255 5155
VX06 5106 5206 5256 5156
VX07 5107 5207 5257 5157
VX08 5108 5208 5258 5158
  ←大阪上本町 伊勢中川→
電算 ク5109Tc モ5209M’ モ5259M’ ク5159Tc
VX09 5109 5209 5259 5159
VX10 5110 5210 5260 5160
  ←大阪上本町 伊勢中川→
電算 ク5111Tc モ5211M’ モ5261M’ ク5161Tc
VX11 5111 5211 5261 5161
VX12 5112 5212 5262 5162
VX13 5113 5213 5263 5163

車内設備は先述した通り、転換クロスシートを採用し、団体列車として使用する時には補助椅子が使用される。定期列車使用時には補助椅子はロックされて使用できないようになっている。長距離列車に使用するため、4両編成中2両(先頭車)にトイレが設けられている。2007年からは更新工事が行われ、シートモケットの張替え、LED式車内案内装置の設置、補助椅子の撤去などが行われた。2014年10月現在、4両編成13本全車が存在する。4両編成4本は明星検車区所属で、大阪線系統で運用されている。4両編成9本は富吉検車区所属で、名古屋線系統で運用されている。大阪線では快速急行、急行、区間準急、普通に運用されており、普通などに運用されることも多い。名古屋線急行は大半が伊勢中川方の車両がクロスシート車になっているが、大阪線の急行はそのような法則はなく、クロスシート車の比率は極めて低い。名古屋線では急行を中心に運用され、間合い運用で準急や普通に使用されている。

  

鉄道コム

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