JR西日本683系4000番台

T41

【485系と雷鳥に引導を渡した車両】

683系4000番台は特急雷鳥で運用されていた485系を置き換えるために2008年に登場した車両である。9両編成12本が製造された。0番台は681系と同じく6両基本編成と3両付属編成が新製されたが、4000番台は9両固定編成で新製された。この車両の登場により、北陸本線の特急雷鳥で長らく活躍していた485系が淘汰され、雷鳥の愛称も485系とともに消滅することになった。

0番台と同様にアルミ製車体を採用し、アルミ製では初めてオフセット衝突対策構造を取り入れた。9両貫通編成とし、両運転台とも貫通型先頭車両となった。集電装置は、積雪による離線防止を図るためにシングルアーム式パンタグラフを搭載した。主電動機は、絶縁種別見直しによって1時間定格出力を255kWに強化した。台車形式は0番台などと変わっていないが、側バリバネ棒構成を見直して雪かき受部の強度アップを図るとともに速度発電機を非接触タイプに変更した。

普通車座席モケットのカラーを青系に統一し、車いす対応便所や多目的室は大型化されている。グリーン車と普通車の出入り口付近の座席にコンセントが設置されている。2015年からリニューアル工事が施工され、2018年に全ての編成のリニューアルが完成した。リニューアル車はベースカラーのホワイトは踏襲し、窓下などに入るブルーのラインが太くなり、フロント部のヘッドライト下にもブルーのラインが入るようになった。フロント部のライト間にある横桟の形状が逆台形に変更され、ライト部はブラックに塗装された。窓廻りはグレーからブラックに変更された。サンダーバードのイラストも変更され、スピード感のあるイラストになった。グリーン車は座席が改良され、ソフトでホールド性が高い形状になった。ヘッドレストは小型化され、肘掛の上部と把手の材質は木製になった。妻面の化粧板も木目調に取り替えられた。床のカーペットはブルー系からブラウン系に変更された。グリーン車と普通車の車椅子対応のトイレに温水洗浄機能付き暖房便座を導入した。グリーン車の座席と普通車の客室出入口付近の座席にモバイルコンセントが設置された。