JR西日本683系0番台

W34

【485系淘汰と日本海縦貫線特急分断の引き金を引いた】

会社名 西日本旅客鉄道
形式 683系0番台
使用線区 JR東海道本線・湖西線・北陸本線
製造メーカー 川崎重工・近畿車輌・日立製作所
所属 吹田総合車両所京都支所
編成 6両・3両
既存両数 54両
扉枚数・座席形状 20m級1扉回転式リクライニングシート
制御方式 3レベルIGBT VVVFインバータ制御 1C1M
主電動機 かご形三相誘導電動機
定格245kW
ブレーキ 回生併用電気指令式空気ブレーキ
台車 WDT55・WTR239
最高速度 130km/h
加速度 1.8km/h/s
減速度(通常) 4.3km/h/s
減速度(非常) 5.2km/h/s
製造初年 2001年
電気方式 直流1500V/交流20000V 60Hz
軌間 1067mm
保安装置 ATS-SW,ATS-P
座席定員 クモハ683-1500 64名
クハ682-500 56名
クハ682-500 56名
クハ683-700 54名
モハ683-1000・1300 72名
サハ683-300 46名
サハ682 68名
クロ683 36名
車体 アルミ製

683系0番台は2001年から製造された車両で、特急雷鳥で使用している485系の置き換えのため2001年から2002年にかけて製造された。681系と同様に基本6両編成6本、付属3両編成6本の54両が製造された。
2001年3月3日ダイヤ改正でスーパー雷鳥を置き換えるために、6両編成4本、3両編成4本の計36両が1次車として投入された。2002年には485系で運用されていた特急はくたかを681系に置き換えるため、683系0番台6両編成2本、3両編成2本を新製して、681系を特急はくたかに転用して485系を置き換えた。導入時は金沢運転所所属だったが、683系4000番台新製により、683系0番台は全編成が京都総合車両所に転属され、現在は同所にて特急サンダーバードの運用についている。
最高速度は130㎞/hで、160㎞/h運転を目指した681系とは異なり、160㎞/h運転は準備工事に留まっている。曲線通過速度は681系と同様に半径700mのカーブの場合で最大本則+25km/hの走行が可能である。

【車体】
車体はアルミ製で、ダブルスキン構造を採用している。先頭車は681系が両端が悲貫通構造となっていたが、683系では増解結作業のため、金沢方の付属編成も貫通型先頭車が採用された。車体長は先頭車が21,160㎜、中間車が20,670mmで、車体幅は2,915mmとなった。床面高さは681系比で35mm低い1,125mmとした。側面窓はUVカットガラスを使用し、座席2列毎の独立窓になっている。

【主要機器】
電動車は直流電車相当の機器のみを搭載し、付随車に集電装置・変圧器・整流器などの交直流対応装備が搭載される構成となった。これにより、電動車は直流電車と機器の共通化が容易となり、保守上のメリットも大きくなった。

制御はIGBT素子を使用した3レベル電圧形PWMインバータ制御を採用した。インバータ1基で1台の主電動機を制御する1C1M制御方式を採用している。補助電源部が故障した際には主回路用インバータをCVCF制御することで補助電源のバックアップとしている。集電装置は、681系と同一の下枠交差式パンタグラフを採用。主電動機はかご形三相誘導電動機が採用され、1時間定格出力を245kWに増強された。
デッドセクション通過時は運転席の交直切替スイッチを操作することで主回路が切り替わる。車内照明は直流電源方式で、デッドセクション通過時には蓄電池からの供給に切り替わるため、基本的に消灯しない。
台車は、軸はり式のボルスタレス台車を採用した。乗り心地改善や客室内の騒音低減を図られている。基礎ブレーキ装置は踏面ユニット方式となった。681系とは違い、130km/hを超える速度での運用を考慮をしていないためで、130㎞/h超の運転を行う時には、681系で採用されたキャリパ式ディスクブレーキ方式に変更できるよう準備工事が行われている。

【車内】
編成中の付随車にトイレ・洗面所が設置されており、そのうち編成中の1ヶ所は車椅子に対応している。客室両端には、3色LED式の車内案内表示装置が設置されている。乗降扉にはドアチャイムが設置されている。
普通車は横2列+2列配置で、リクライニングシートには肘掛内蔵テーブルやシートバックテーブル・読書灯(網棚底部に設置)が備えられている。シートピッチは970mmで、座席モケットの色は奇数号車がサーモンピンク、偶数号車がグレーブルーになっている。
グリーン車は横2列+1列の配置で、シートピッチ1,160mmにリクライニングシートが配置されている。肘掛内蔵テーブルやフットレストが備えられている。背もたれ上部にヘッドレストが装備されている。

基本 ←大阪     金沢→
クモハ683 サハ682 サハ683 モハ683 サハ682 クロ683
Mc Tp M Tp Tc
W31 1501 1 301 1001 2 1
W32 1502 3 302 1002 4 2
W33 1503 5 303 1003 6 3
W34 1504 7 304 1004 8 4
W35 1505 9 305 1005 10 5
W36 1506 11 306 1006 12 6
付属 ←大阪   金沢→      
クハ683 モハ683 クハ682      
Tc M Tcp 製造年 製造メーカ 更新
V31 701 1301 501 2001年 日立
V32 702 1302 502 2001年 日立
V33 703 1303 503 2001年 近車
V34 704 1304 504 2001年 川重
V35 705 1305 505 2001年 日立  
V36 706 1306 506 2002年 日立

【リニューアル工事】
2015年からリニューアル工事が施工された。車両外観も変更され、窓周りやフロント部にブラックが採用され、JR西日本のコーポレートカラーであるブルーのラインが入る新しい塗装になった。車端部にはサンダーバードをデザインした図柄が入れられた。グリーン車全席と普通車の出入口付近の座席にモバイルコンセントが設置された。グリーン車の座り心地の改善と普通車の座席もブルーを基調としたものに取り換えられた。グリーン車とバリアフリー対応のトイレに温水洗浄機能付き暖房便座が導入され、グリーン車以外のトイレにもすべて暖房便座が整備された。

  

鉄道コム

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