JR西日本223系2500番台吹田総合車両所日根野支所【2023年度版】

223系HE423

223系HE423

1.概要

223系2500番台は関空紀州路快速用に1999年5月10日改正で増備された近郊型車両。関空快速と紀州路快速の併結運転に伴って0番台の先頭車が不足することから、先頭車4両が製造された。2007年2月には4両編成が新造され、天王寺短絡線の複線化が完成した2008年3月には関空紀州路快速増発と編成組替え用に大量に増備された。2008年の増備により、本家の0番台を上回る両数となった。

2.車体

車体は223系0番台と同様にステンレス製を採用した。20m級車両3扉転換クロスシート車となっている。外観は0番台に合わせてストライトブルーのグラデーションラインが入れられている。0番台と同様に前面にはラインが入らないデザインになった。2000番台と同様にコストダウンのため、従来の骨組み工法から外板そのものに強度を持たせ、構造をシンプルにした。また、将来の先頭車化や中間車化改造を容易にするため、構体妻壁は別扱いで組み立てられ、本体にボルトで後付けする方式が採用された。

3.車内

0番台と同様に1-2配列の転換クロスシートを採用した。補助椅子は設置されていない。側窓は2000番台に合わせた非常時の換気用開口は内倒れ式のものに変更した。側窓ガラスについては、熱線や赤外線などの光線吸収性能を高めたものとしてカーテンを不要としている。2次車、3次車は窓ガラスの色や蛍光灯カバーの形状が変更されている。

2023年吹田総合車両所日根野支所223系2500番台編成
4両編成 ←京橋     関西空港→ リニューアル Wi-Fi 備考
11本 クモハ223 サハ223 モハ223 クハ222
44両 Mcp Mp Tc
HE417 2501 1 2505 2501 2023/1/17 2019/10/22
HE418 2502 3 2502 2502 2020/9/7
HE419 2503 2501 2501 2503   2020/9/22 京都転属
HE420 2504 2503 2522 2504   2019/11/13 京都転属
HE421 2505 2504 2525 2505   2019/6/12 京都転属
HE422 2506 2 2503 2506 2021/1/26 2021/1/26
HE423 2507 4 2504 2507 2020/2/3
HE424 2508 2505 2526 2508   2019/8/20 京都転属
HE425 2509 2508 2506 2509   2020/7/21 京都転属
HE426 2510 6 2507 2510 2019/10/7 2019/10/7
HE427 2511 8 2508 2511 2021/3/15 2021/3/15
HE428 2512 10 2511 2512 2019/8/27 2019/8/27
HE429 2513 12 2512 2513 2019/7/19 2019/7/19
HE430 2514 14 2515 2514 2020/10/12
HE431 2515 16 2516 2515 2022/6/21 2019/9/16
HE432 2516 18 2519 2516 2022/8/16 2019/7/15
HE433 2517 2502 2520 2517   2019/10/8 京都転属
HE434 2518 2506 2523 2518   2020/11/22 京都転属
HE435 2519 2507 2524 2519   2020/8/23 京都転属

4.主電動機

定格出力220kWのかご形三相誘導電動機 WMT102Bを採用。

5.制御方式

IGBT素子を使用した3レベル電圧形PWMインバータで、インバータ1基で1台の主電動機を制御する1C1M制御方式を採用している。

6.台車

ヨーダンパ付ボルスタレス台車WDT59(電動車)、WTR243A(付随車)

7.制動装置

電気指令式(直通・回生・抑速)、純電気ブレーキ(三菱・東芝インバータ車)

8.補助電源装置

2000番台と同様に、VVVFインバータ制御部と一体型となったWPC10を採用している。補助電源部は三相交流440V、150kVAの容量となっている。
補助電源部が故障した際に主回路用インバータをCVCF制御することで補助電源のバックアップする機能は1次車は準備工事となっている。2次車、3次車からはその機能を搭載している。

9.集電装置

下枠交差型パンタグラフを採用。電動車に1基搭載している。もう1基搭載できる準備工事も施行されている。

10.車両性能

最高速度は0番台と同様に120㎞/hとなっている。起動加速度2.1㎞/h/s以上、常用最大減速度3.5㎞/h/s、非常時減速度4.2㎞/h/sでいずれも130㎞/h運転を行う2000番台よりも低くなっている。

11.運転台

運転台のマスコンは、221系から引き続きブレーキとマスコンが別々の横軸ツインレバー型を採用している。

12.編成

223系2500番台の製造当初の編成は5両編成と3両編成に組成されていた。これが2008年3月15日ダイヤ改正での関空紀州路快速増発時に4両編成化されて、以降全ての車両が4両編成となっている。投入当初から223系0番台と混成した編成があり、現在でも0番台の編成に組み込まれている車両がある。

13.車両変遷

223系2500番台は1999年5月10日ダイヤ改正で、関空快速と併結運転を行う紀州路快速を新設するにあたり、新製された。既存の223系0番台の編成組替えに伴う車両不足を補うための新製で、編成単位での製造はなかった。
クモハ223とクハ222がそれぞれ2両新製された。この時中間車の新製はなく、4両のみの新製だった。

2006年度には予備車確保の名目で223系2500番台5両編成と3両編成が各1本新製された。これが223系2500番台では初めての編成単位での製造となった。

2008年3月15日ダイヤ改正で、天王寺連絡線が複線化された。これにより関空・紀州路快速は毎時2本から毎時3本に増発された。これを機に関空快速、紀州路快速の編成が見直され、4両編成2本を繋いだ8両編成になった。これに伴い223系2500番台が増備され、4両編成が5本と既存編成を4両に組替えるため、先頭車20両、中間車20両が別に新製された。これにより0番台も含めた日根野電車区の223系は4両編成35本の陣容となった。

2022年3月12日ダイヤ改正で大幅な減便が行われ、運用見直しなどにより7編成が日根野支所から京都支所へ転属した。2023年5月現在、吹田総合車両所日根野支所の223系2500番台は4両編成11本となっている。このうち0番台の組み込みがあるため、2500番台は40両(7両は0番台編成に中間車として組み込み)となっている。

JR西日本223系0番台吹田総合車両所日根野支所【2023年版】
1.概要 223系0番台は、1994年9月4日の関西国際空港開港にあわせて関空快速用車両として製造された。221系をベースにJR西日本の近郊型車両では初めてVVVFインバータ制御となった。 6両編成9本と2両編成7本の計68両が近畿車輛・川...

にほんブログ村 鉄道ブログへ にほんブログ村 鉄道ブログ 関西の鉄道へ にほんブログ村 鉄道ブログ JRへ にほんブログ村 鉄道ブログ 私鉄・公営へ
ブログランキング・にほんブログ村へ
鉄道コム

タイトルとURLをコピーしました