阪急宝塚本線朝ラッシュ時ダイヤ【2006年10月28日改正】

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阪急宝塚線の朝ラッシュ時ダイヤは2003年8月30日のダイヤ改正により大幅に変更され、16分サイクルに日生エクスプレス、通勤急行、通勤準急、準急が各1本、普通が2本のダイヤとなっている。それまでのダイヤは15分サイクルに日生エクスプレス、急行、準急が各1本、普通が3本のダイヤだったので、普通の本数を削って優等列車の本数が増やされている。ピークの前後に運転されていた通勤特急は廃止されて、代わりに日生エクスプレスが増発されている。

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新設された通勤急行、通勤準急という種別はかつてのダイヤにも存在していたが、以前とは停車駅が大幅に異なっている。通勤急行はかつては隔駅停車的な存在で通過駅が少なく、通勤準急と千鳥停車の形になっていたが、今回設定された通勤急行は急行よりもランクでは上の優等列車となっている。停車駅は以前の急行と同じ石橋までの各駅と豊中、十三となっているが、急行は新たに蛍池にも停車するようになっているので、急行よりも停車駅が少なくなっている。通勤準急も同じく、かつての通勤準急よりも停車駅が格段に少なく設定されている。停車駅は豊中までの各駅と十三で、ダイヤ改正前の準急と同じ停車駅だ。それに対して準急は今回の改正で停車駅が大幅に増え、かつての通勤準急を思わせる列車になっている。停車駅は曽根までの各駅と十三、中津で、通過駅は服部、庄内、三国の3駅のみとなっている。かつての通勤急行や通勤準急も通過駅は3駅だったので、現在の準急はこれらと同じ血をひいた隔駅停車と言える。

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日生エクスプレスは今回のダイヤ改正から池田にも停車するようになった。また、改正前は3本のみの運転だったが、改正後はピーク前後の通勤特急2本の置き換えとさらに1本の増発を行い、合計7本に増発されている。増発により8000系だけでは運用できないので、6000系の能勢電直通仕様を増やされている。また、ピーク前後の日生エクスプレスは8両編成で運転されたりしている。日生エクスプレスは日生中央~梅田間を45分で結んでいる。夕方ラッシュ時の下りは40分だから5分遅い。川西能勢口~梅田間で25分かかっており、夕方の21分より4分遅くなっている。宝塚線内でのスピードダウンが大きい。朝ラッシュ時は川西能勢口で増結をするため3分程度停まるし、夕方とは列車本数が違うので同じ所要時分にはできないだろうが、神戸線のようにATSの改良を行えば数分は短縮できるはずだ。能勢電沿線から梅田へは乗り換えの便などを考えれば阪急が独占できるところだが、競合云々ではなく少しでも通勤時間を短縮してサービス向上に努めるのも鉄道会社の役目なのではないかと思う。なお、朝ラッシュ時の日生エクスプレスは上りのみの運転で下りの運転はない。

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通勤急行は主に宝塚から運転されており、梅田着8時52分の最終の通勤急行のみが川西能勢口始発となっている。通常雲雀丘花屋敷始発とするところをわざわざ川西能勢口始発にしているのは、おそらく川西能勢口からの着席サービスのためだろう。通勤急行は豊中から先行する通勤準急と続行運転となり、曽根で普通を追い抜く。宝塚~梅田間の所要時分は40~43分程度かかっている。インターネットの検索サービスでラッシュ時の時間帯に宝塚から阪急梅田到着で検索をかけると一番速いのはJRの快速で出てくる。ついで今津線経由で梅田へ向かうルートが出てくる。梅田着の時間の設定次第では阪急宝塚線の通勤急行が出て来ない時もある。それだけ阪急宝塚線の通勤急行が遅いということなのだろう。かつての通勤特急もピークを外して運転されていたにも関わらず36~38分かかっていたので、昔からラッシュ時はデータイム以上に遅い。宝塚から梅田への通勤輸送に関しては今津線経由の準急もあるので、宝塚線の電車の速達化にはあまり力が入らないのだろう。JRとの競合に関しては福知山線事故でJRが一時へこんだ時もあるが、やはり時間がかかると言うことで、ゆとりダイヤとなったJRに回帰する傾向もあるだろう。所要時分に関してはJRには全く太刀打ちできないのは変わらない。今後ATSの改良で若干のスピードアップは期待できるが、JRに対抗するようなスピードアップは無理だろう。

9001F通勤準急梅田

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通勤準急は箕面からの直通電車として運転されている。以前は準急だったが、宝塚線での通勤○○と急行や準急の位が以前と逆転して、通勤準急の方が準急の上位に来るようになっている。通勤準急はかつての準急と同じ停車駅で所要時分もほぼ同じような感じだ。通勤準急は通勤急行の前を走るようにダイヤが組まれており、豊中3分続行で運転されている。曽根で普通を追い抜き、そのまま十三、梅田と終点まで通勤急行より先着するようになっている。通勤急行は蛍池に停まらないので、通勤準急がそれを補完する形になっている。

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準急は2003年8月30日の改正で停車駅が大幅に変更され、曽根までの各駅と十三、中津に停車するようになった。従来の準急が通勤準急となったと考える方がすっきりする。準急は全て宝塚始発で、宝塚~曽根間で普通の補完を行っている。停車駅は多いものの、後続の日生エクスプレスとは並行ダイヤになっているので途中追い抜かれることはない。宝塚~梅田間の所要時分も停車駅が通勤急行より4駅多いのにそんなに変わらない。

普通は雲雀丘花屋敷始発を中心に宝塚、豊中始発が運転されている。普通は曽根で優等列車の待避を行い、庄内では待避は行わない。但し、曽根では2本待避を行うので待避時間は少し長くなっている。

  

鉄道コム

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