【那智大社を模した駅舎を持つ】
JR紀勢本線那智駅は和歌山県東牟婁郡那智勝浦町にある。那智滝で有名な那智大社への最寄駅となるが、駅からはかなり離れており、特急も停まらないため観光で鉄道を利用する人はほとんどいない。電車は普通のみの停車で、下り11本、上り12本の運転で、2時間程間隔が空く時間帯も多い。
那智駅は1912年12月4日に新宮鉄道の駅として開業した。1934年7月1日に国有化されて、国鉄紀勢中線の駅となり、読み方もうぐいからうくいになった。1940年8月8日に線名改称により紀勢西線の駅となった。1959年7月15日に紀勢本線全通により、同線の駅となった。1985年3月14日に無人化された。1998年8月に駅に隣接して那智駅交流センターが設置された。
駅構内はホーム2面2線で、紀勢本線は単線のため行き違いできる構造になっている。ホーム有効長は20m級車両6両分ほどあるが、普通電車は2両編成での運転となっている。
上下ホーム間には地下連絡道があるが、エレベーターの設置はなくバリアフリーには対応していない。
改札は無人化されており、上り新宮行きホーム側にある。駅舎は那智大社を模した朱塗りの建屋になっている。近畿の駅百選にも選ばれている。
駅舎に隣接して那智駅交流センターや道の駅なちがあり、町営温泉丹敷の湯などもある。
駅前にはロータリーが整備され、交流センターや道の駅利用者のための駐車場もある。
路線バスも乗り入れており、運行頻度は電車よりも高い。
那智 | 乗車 | |||
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年度 | 総 数 | 定 期 | 定期外 | 定期比率 |
2017年度 | 26 | 23 | 3 | 88.5% |
2007年度 | 89 | 64 | 25 | 71.9% |
対07年度比 | 29.2% | 35.9% | 12.0% |
那智駅の2017年度1日あたりの乗車人員は26人で、うち定期利用者は23人となっている。定期比率は88.5%で、定期利用者が9割近くを占めている。10年前の2007年度と比較すると全体で70.8%減、定期利用者は64.1%減、定期外利用者は88.0%減となっている。7割近くの利用者が減少しているが、2016年度データではここまで極端な数値にはなっていない。とは言え、半減近いデータは出ており、利用者は減少している。