阪急宝塚本線ガイド【箕面有馬電気軌道まで遡る阪急電鉄のパイオニアとなる路線】

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3.阪急宝塚本線路線ガイド

大阪梅田は神戸本線、京都本線とともに一大ターミナルを築いており、昔から関西私鉄を代表する駅となっている。JR大阪駅に隣接しており、JR各線(JR京都、神戸、環状線)、地下鉄各線(御堂筋、谷町、四つ橋線)、阪神本線と連絡している。このうち地下鉄との連絡では四つ橋線西梅田はかなり離れている。梅田〜十三間の重複乗車は認められていないので、阪急各線との乗り換えは十三で行うのが基本となっている。2019年10月1日に梅田から改称された。

大阪梅田駅は他線同様3面3線を使用している。宝塚本線は4号線、5号線、6号線から発着している。昼間は急行が4号線、普通が5号線を使用し、6号線は使用されていない。夕方ラッシュ時には特急日生エクスプレスや急行雲雀丘花屋敷行きは4号線から発車し、急行が5号線、普通が6号線から発車する。

大阪梅田を出ると右手に阪急本社ビルや茶屋町のビル群を見ながら左カーブして、JR梅田貨物線をアンダーパスして中津となる。周辺には梅田貨物駅があったが、北ヤード開発により、貨物駅は撤去され、今後北ヤードの二期工事が進められている。中津はホーム1面2線で、神戸本線と宝塚本線のみにホームがあり、京都本線にはホームはない。神戸本線の春日野道と並び極細ホームとして知られている。

中津を出ると左手に梅田スカイビルを見ながら進み、新淀川を渡り十三となる。十三は先述したとおり神戸線、京都線との乗り換え駅である。ホームは乗り換え客で終日混雑している。宝塚方面下りホームは神戸本線上り線と共用しており、宝塚方はホームがかなり広くなっている。上下ホームともホームドアが設置されている。このホーム上には若菜そばやマクド、551、みたらし団子の喜八洲などの店舗がひしめいている。

十三を出ると高架線を駆け上がり、JR北方貨物線をアンダーパスして、その頭上を山陽新幹線がオーバークロスする。さらに高架線を進み、一段高い高架へと駆け上がると高架ホーム1面2線の三国となる。このあたりは高架化で線形が改良されて、最高速度が100km/hに引き上げられている。三国を出て神崎川を渡り豊中市に入る。国道176号線をアンダーパスして右カーブすると地上ホーム2面4線の庄内に着く。同駅では普通が特急や急行を待避していたが、2003年8月の改正で昼間の普通は雲雀丘花屋敷まで先着するダイヤになったので、庄内待避は少なくなっている。

庄内を出るとしばらく真っ直ぐに進み、名神高速道路、西宮豊中線の下をくぐり地上ホーム2面2線の服部天神となる。同駅は2013年12月20日までは服部駅だったが、翌21日から服部天神に改称された。服部緑地公園への最寄り駅になるが、少し離れている。同公園へは北大阪急行の緑地公園の方が近い。服部天神を出て左に急カーブして、右手に豊中ローズ球場を見て高架線を駆け上がり右カーブしながら高架ホーム2面4線の曽根となる。同駅での待避はラッシュ時を除いてないが、宝塚方には折り返し線もある。曽根駅が過剰なほど立派な設備を備えているのはかつての壮大な計画の夢の跡と思われる。

曽根を出て高架線を進むと高架ホーム1面2線の岡町となる。岡町には朝ラッシュ時に準急が停車する。そしてさらに豊中市内を高架線で進むと同じく高架ホーム1面2線の豊中となる。この辺りは1997年11月に高架化された比較的新しい高架線である。豊中は特急日生エクスプレスこそ停まらないが、通勤特急以下の優等列車停車駅で、かつては特急も停車していた。宝塚方には折り返し線があり、同駅折り返しの普通電車もラッシュ時には数多く設定されている。高架化されて見晴らしが良くなり、北西方向に遠く大阪空港を望むことができるようになった。

豊中を出て高架の折り返し線を中央に挟んで、本線は地上に下りていく。右に左にカーブしながら進み、左手から大阪空港からのモノレールが近づいてくると地上ホーム2面2線の蛍池となる。同駅は大阪空港から近く、モノレールやバスへの乗換えが必要だが、大阪空港へのアクセスとして機能している。2003年8月のダイヤ改正から急行停車駅となった。ホーム有効長は8両までのため、かつて10両編成で運転されていた通勤急行は通過していた。

蛍池を出るとしばらくモノレールと並行して走り、中国自動車道、中央環状線の高架が見えてくるとモノレールは右に分かれて行き、千里中央方面へ向かう。宝塚線は真っ直ぐ進み、国道171号線の高架がオーバークロスすると箕面線への分岐線が分かれて石橋阪大前となる。2019年10月1日に石橋から改称された。石橋阪大前は地上ホーム2面2線の構造に箕面線専用のホームが3面3線ある。宝塚本線の1・2号線はホームが宝塚方で急カーブしている。上り大阪梅田方面は箕面線折り返し線とホーム上で乗換えができる。箕面線直通は直通用の3号線、4号線ホームに発着する。3・4号線も箕面線と合流するため、ホームは急カーブしている。箕面線折り返し用ホームは5号線となっており、宝塚本線2号線、3号線ホームと共用しており、ホームはかなり広い。十三や塚口などと同様に構内に若菜そばや喫茶店、コンビニがあり、駅ナカブームになる前からホーム内に店舗があった。石橋阪大前は特急日生エクスプレス以下全ての電車が停車する。

石橋阪大前を出ると高架線を駆け上がり、国道171号線をアンダーパスして、古い高架線をしばらく直線で進む。この辺りは昔から宝塚本線では数少ない“飛ばせる”区間となっている。次の池田はホーム1面2線の高架駅で、1986年4月に高架化された。2003年8月のダイヤ改正から特急日生エクスプレスも停車するようになり、宝塚線の全ての電車が停車する駅となった。宝塚方に折り返し線があり、平日朝ラッシュ時には当駅始発の普通も運転されている。

池田を出ると右手にかつての車庫跡に造られたゴルフ練習場を見て高架線のまま真っ直ぐ進んでいく。猪名川を渡り兵庫県川西市に入り、阪神高速池田線の高架がオーバークロスして右手から能勢電の高架線が急カーブで近づいてくると川西能勢口となる。同駅はホーム3面5線の高架駅で、宝塚線が2面3線、能勢電が2面2線を使用している。能勢電とは改札も共用しており、朝夕ラッシュ時には特急日生エクスプレスが直通運転を行っている。1992年12月に宝塚本線上下線の高架化が完了し、1997年11月に全ての高架工事が完了し、特急日生エクスプレスの運転を開始した。JR川西池田と連絡通路で結ばれており、少し歩かなければならないが連絡している。大阪梅田方には引上げ線があり、ラッシュ時に増結車が待機するのに使用されていた。現在は10両編成は通勤特急のみとなったため、当駅で増解結を行うことはない。

川西能勢口を出ると地上線となり、高台を曲がりくねりながら進み地上ホーム2面4線の雲雀丘花屋敷となる。同駅の宝塚方には高架の平井車庫が広がっており、同駅折り返しの普通電車が多く設定されている。電車は一旦平井車庫まで回送されて折り返す。改札口は宝塚方と川西能勢口方にあり、このほか、雲雀丘学園専用の臨時改札がある。

雲雀丘花屋敷から宝塚市に入り、左手に平井車庫への線路が分かれていき、目下にJR宝塚線の線路を見て西に向けて進む。次の山本は地上ホーム2面2線で、特急停車駅だったが、川西能勢口以西への特急は廃止されてしまった。北側に広がる山手台などの住宅地の最寄り駅になっている。このあたりは国道176号線、JR宝塚線と並行しているが、JR宝塚線には中山寺以外に駅はない。

次の中山観音は中山寺への最寄り駅で、2013年12月21日に中山から中山観音へと改称された。かつては正月などに臨時特急が停車することもあったが、今は臨時特急の運転自体がなくなっている。JR中山寺は国道176号線を挟んで約500mほどのところにある。JR中山寺には2003年12月のダイヤ改正から快速が停車している。このあたりは有名な社寺が続き、売布神社、清荒神なども正月などには賑わっている。売布神社は地上ホーム2面2線で、駅周辺は閑静な住宅街が広がっている。次の清荒神も地上ホーム2面2線で、荒神さんとして親しまれている清荒神清澄寺への最寄駅となっている。清荒神清澄寺はかまど神の一種で火を取り扱う台所などの安全祈願に訪れる人が多く、正月などは特に賑わう。阪急清荒神駅から清澄寺へは徒歩20分ぐらいかかる。

清荒神を出るとJR宝塚線をアンダーパスして今津線の高架線が近づいてくると終点の宝塚となる。宝塚は高架ホーム2面4線の構造で、頭端部ではホームがつながっている。1994年10月に高架化が完成した。1997年11月ダイヤ改正から通常データイムは今津線電車とホームトゥホームで乗り換えられるように1面2線のみを使用している。2014年3月21日から発車メロディとして宝塚本線は「すみれの花咲く頃」が、今津線は「鉄腕アトム」が使用されている。JR宝塚駅とは至近距離にあり、連絡通路で結ばれている。宝塚駅から宝塚大劇場に至る道は花のみちとして整備されており、桜をはじめ四季の花々や植物が植えられている。

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