JR大和路線(JR難波~久宝寺間)ガイド【大阪環状線・阪和線と直通運転を行う】

221系NA409大和路快速

221系NA409大和路快速

3.JR大和路線(JR難波~久宝寺間)路線ガイド

JR難波はかつては湊町の駅名だったが、1994年9月4日に現在の駅名に改称された。1996年3月22日に地下化され、現在の姿となった。駅は地下ホーム2面4線の構造になっている。現在のダイヤでは2面4線もの設備は不要だが、将来ここからなにわ筋線が延びる予定で、新大阪方面へ直通させる計画があるため2面4線となっている。ホームから新大阪方に線路が延びており、留置線として活用されている。JR難波では地下鉄各線や近鉄、南海と連絡している。各線難波駅とはかなり離れており、一番近い四つ橋線でも乗り換えは便利とはいえない。このため、連絡通路にはムービングウォークなどが設置されている。JR難波駅周辺は大型ショッピングセンターなどの建設が予定されていて大規模な再開発事業になるはずだったが、不景気の煽りなどを受けて計画が頓挫した。現在駅周辺には高層住宅が建ち並んでいる。駅に隣接して大阪シティエアーターミナル(OCAT)があり、全国各地へ高速バスが発着している。

JR難波を出ると左にカーブしながら地下から地上に出る。右手から大阪環状線の高架が見えてきて高架を駆け上がると2面2線の今宮となる。今宮は大和路線、大阪環状線ともに高架化され、大阪環状線にも今宮駅ができ、ここで大阪環状線に乗り換えることができるようになった。大和路線下りホームと大阪環状線外回りホームとはホーム上で乗り換えが可能になっている。また、下りホームの頭上に大阪環状線の内回りホームがある。今宮を出ると左にカーブして、頭上から大阪環状線内回り線が大和路線上り線の外側に下りてくる。南海の頭一つ高い高架線が見えてくると新今宮で、大和路快速や関空紀州路快速は新今宮手前の渡り線で環状線から大和路線に移る。

新今宮では大阪環状線と接続しており、大阪環状線が1、4番線、大和路線が真ん中2、3番線を使用し、上下線ともホーム上で乗り換えられる。同駅では南海本線、高野線、阪堺線、地下鉄とも連絡しており、南海線との乗り換えはJR難波寄りの階段を上がって改札を出ればすぐに南海の改札がある。鶴橋の近鉄ほどではないが、新今宮での南海との乗り換えは比較的便利な構造になっている。阪堺線との乗り換えは天王寺寄りの改札が便利だ。地下鉄は阪堺線と同じく天王寺側の改札を出れば、動物園前駅があり、御堂筋線、堺筋線と連絡している。

新今宮を出ると阪堺線と堺筋をアンダークロスして、左手にスパワールドやジャンジャン横丁、さらにその向こうにそびえ立つ通天閣を見ながら進む。阪神高速14号松原線がオーバークロスして左手に天王寺動物園が見える。このあたりで、大阪環状線外回り線が大和路線上下線をオーバークロスして転線する。線路別複々線となって、あべの筋がオーバークロスして掘割に入って天王寺駅に着く。

大和路線天王寺駅は地平ホーム15~18番線の2面4線を使用している。このうち15、18番線は主に阪和線直通の関空特急はるかや紀勢線特急、関空紀州路快速が使用している。関空、和歌山方面行きは短絡線が単線の時代、16番線から発着していたが、複線化後に15番線発着に切り替わった。天王寺では大阪環状線、阪和線と接続するほか、地下鉄御堂筋線、谷町線とも連絡しており、道路を挟んで南側には近鉄南大阪線の大阪阿部野橋駅もあり、駅前からは阪堺上町線も発着している。ミナミでは難波と並ぶ一大ターミナルとなっている。

 

HF432

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天王寺を出ると下りJR難波方面行側から阪和線への連絡線が分かれて行く。上り線側にも阪和線からの連絡線が設けられ、阪和線の本線と合流して、オーバークロスしていく。大阪環状線が左に大きくカーブして分かれて行き、高架の阪和線が大阪環状線をオーバークロスして右カーブして、大和路線もオーバークロスして分かれていく。下り短絡線はその手前で阪和線に合流する。阪和線の下をくぐったあたりから、大和路線も高架線を駆け上がって行く。大阪女子高校を右手に見て、その向こうに近鉄南大阪線の高々架を望みながら高架線を進み、国道25号線の分岐点部分をアンダークロスすると対向ホーム2面2線の東部市場前となる。東部市場前は高架駅で、その名の通り中央卸売市場東部市場の最寄り駅となっている。ホーム奈良方からは百済貨物ターミナルを望むことができる。また、奈良側では内環状線と交差しており、これと国道25号線の交差点は杭全の地名になっている。

東部市場前を出て、今里筋をアンダーパスすると左手にヤードが広がっている。これは東部市場に隣接している百済貨物ターミナルで、城東貨物線経由で貨物列車が運転されている。かつて1往復だけだが、天王寺を通り越して、環状線の境川信号所から大阪臨港貨物線浪速貨物駅まで貨物列車が運転されていたが、廃止されてしまった。その百済貨物ターミナルを見ながら高架線から地上へ下りて行き、国道479号線内環状線をアンダーパスして平野となる。平野はホーム2面4線の待避可能駅だが、構内配線は変形しており、下りJR難波方面の通過線にはホームがない。平野を出ると単線の貨物線が並行する。以前は貨物列車が大和路線上り線を走行し、百済行き貨物列車は上り線を逆走していたが、2010年10月に分離独立された。平野川を渡ると左手に城東貨物線の単線が高架になって分かれて行く。次の加美は対向ホーム2面2線の橋上駅舎となっている。おおさか東線の新加美駅に近いが、次の久宝寺が連絡駅となっているため、連絡駅にはなっていない。

久宝寺

久宝寺

加美を出るとおおさか東線の高架線が左手から合流して上下線の間に入り込む。右手に阪和貨物線跡を見て、おおさか東線と複々線の形で進み、近畿自動車道と中央環状線がオーバークロスして、八尾市に入り、2面4線の久宝寺となる。かつては上下線の間に竜華操車場があり、上下線ホームがかなり離れて配置されていたが、区画整理されて操車場跡は跡形もなくなっている。同駅は2面4線の橋上舎駅で、通常普通はここで快速と緩急接続を行っている。奈良方にはおおさか東線普通が折り返すための引き上げ線がある。おおさか東線開業時には同線の15分パターンのダイヤと大和路線の20分パターンのダイヤが合わず、普通の待避の都合もあっておおさか東線は等間隔で運転ができなかった。2011年3月12日ダイヤ改正で、大和路線が15分パターンのダイヤとなり、おおさか東線も等間隔で運転ができるようになった。

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