関西各駅探訪第179回~近鉄南大阪線高田市駅~

【高田市の中心は大和高田駅に譲るが特急も青の交響曲も停車する主要駅】

高田市

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近鉄南大阪線高田市駅は、奈良県大和高田市にある。大和高田市には高田市駅の他に、近鉄大阪線の大和高田駅、JR和歌山線の高田駅があり、大和高田駅と高田駅は近くにあるが、高田市駅は少し南へ離れた位置にある。大和高田市の中心部は北側に位置しているため、大和高田駅の方が街が開けているが、高田市駅周辺も人口は少なくない。このため、南大阪線の特急以下全列車が停車し、2016年秋から運転を開始した観光特急青の交響曲も停車する。

高田市駅は1929年(昭和4年)3月29日に大阪鉄道の古市〜久米寺(現在の橿原神宮前)間の開通と同時に、高田町駅として開業した。1943年(昭和18年)2月1日に関西急行鉄道が大阪鉄道を合併し、関西急行鉄道天王寺線の駅となった。1944年(昭和19年)6月1日に戦時統合により関西急行鉄道が南海鉄道と合併し、近畿日本鉄道南大阪線の駅となった。1948年(昭和23年)1月1日に高田町が市制施行し大和高田市となった。同日高田市駅に改称した。1951年(昭和26年)9月に盛土高架化。1970年(昭和45年)3月21日に一部の特急が停車開始した1980年(昭和55年)3月18日に全特急列車が停車するようになった。同年11月に新駅舎が完成、構内踏切が撤去された。2007年(平成19年)4月1日にPiTaPaなどICカードの利用が可能になった。

高田市

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高田市駅は対向ホーム2面2線で、築堤上に駅があり、駅舎は地上に設けられている。ホーム有効長は特急と急行の最大編成両数である8両分あるが、データイムは最大でも4両編成が停まるだけで、準急や普通は2両編成で運転される電車もあるため、橿原神宮方のホームには停まらない電車が多い。

高田市

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特急停車駅のため、ホーム上には特急券自動販売機が設置されている。また、ホームの種別案内表示は反転フラップ式となっている。

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改札は1ヶ所のみで、ICカード対応の自動改札機が設置される有人駅である。特急券、定期券の発売も窓口で行われている。また、特急券、定期券の自動券売機も設置されている。

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駅舎は北側にあり、出口は北側に一ヶ所のみあるだけである。地上にある改札からホームへはエレベータも設置されており、上りエスカレータもある。

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駅前には国道166号線が走っているが、駅周辺は非常に狭く、駅前に小さなロータリーがあるだけである。奈良交通のバスも駅前に乗り入れて来るが、ロータリーには入らず、駅前に停留所があり、そこから発着している。なお、バス路線は路線バスの他に、高速バスの発着もあり、関西空港へのリムジンバスや新宿行きの夜行バスも発着する。

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写真ではわかりづらいが、高田市駅の東側でJR和歌山線と交差している。しかし、和歌山線には駅がないため連絡はしていない。


高田市駅の2014年度1日あたりの乗車人員は4,062人で、うち定期利用者は2,690人となっている。定期比率は66.2%で、最近のご時世としては定期比率は高い方と言える。10年前の2004年度には、乗車人員が5,133人で、定期利用者は3,311人だった。全体で20%強、定期利用でも20%弱の減少となっており、定期外利用者は25%弱減少している。同じ近鉄の大和高田駅も利用者は減少しており、近隣ではモータリゼーションの影響などで鉄道利用が減少しているものと思われる。

  

鉄道コム

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