関西各駅探訪第151回~近鉄大阪線青山町駅~

【早朝に時刻表にも載らない謎の特急の始発駅】

青山町

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近鉄大阪線青山町駅は、三重県伊賀市にある。かつては駅名通り青山町があったが、市町村合併で、伊賀市となった。青山町駅は、近鉄大阪線の東部と西部を分ける駅となっており、大阪上本町からの急行の大半はここで折り返している。快速急行停車駅で、快速急行以下の電車は全て停車する。特急は全て通過するが、早朝に伊賀神戸始発で設定されている特急が、折り返しを兼ねて青山町まで回送され、青山町から極秘に営業を行なっている。青山町から伊賀神戸までは回送扱いのため、時刻表にはダイヤが記載されていない。

青山町駅は1930年(昭和5年)11月19日に参宮急行電鉄の伊賀神戸から当駅間開通とともに阿保(あお)駅として開業した。同年12月20日当駅から佐田駅(現在の榊原温泉口駅)まで延伸され中間駅となった。1941年(昭和16年)3月15日に大阪電気軌道との会社合併により、関西急行鉄道の駅となった。1944年(昭和19年)6月1日に会社合併により近畿日本鉄道の駅となった。1960年(昭和35年)12月27日に当駅から伊賀上津まで複線化された。1961年(昭和36年)8月21日に伊賀神戸から当駅までが複線化された。1970年(昭和45年)3月1日に青山町駅に改称した。1991年(平成3年)3月19日に駅構内配線変更工事完成。当駅まで10両編成の運転が可能になった。1998年(平成10年)3月17日に青山町車庫が完成した。2007年(平成19年)4月1日からPiTaPaなどICカードの利用が可能になった。

青山町

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駅構内は2面4線で、伊勢中川方に引上線がある。当駅折り返し電車はこの引上線で折り返している。

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青山町駅の引き上げ線で折り返し作業中の3色混合のイベント列車。この列車は青山町車庫での撮影会で入庫するために折り返している。

青山町

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北側には青山町車庫があり、早朝深夜には青山町に入出庫する電車の姿が見られるが、昼間留置されている電車は少ない。近鉄京都線の宮津車庫も同様で、輸送力増強のために設置されたが、車庫が機能する前に輸送量が落ちていったので、現在のような中途半端な状態となっている。

青山町

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青山町駅にある早朝当駅から利用可能な特急列車の案内。時刻表に載せるほど積極的ではないが、利用される方はどうぞといった感じだろうか。

青山町

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上下ホームと改札は地下道で結ばれているが、エレベータの設置はなく、バリアフリー対応にはなっていない。

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各ホームと駅舎は地下道で結ばれており、駅舎は地上にある。

青山町

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ICカード対応の自動改札が設置されており、スルッと関西カードも当駅まで使用できるようになっている。改札は1ケ所のみで、改札は無人化されている。

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駅前にはロータリーがあり、バスやタクシーが発着している。

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駅周辺は、北側には背の低い山が迫っており、小さな集落があるのみだが、南側は住宅地になっているが、田畑も多く見られる。少し離れたところに桐ヶ丘の住宅地がある。

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駅前には駐輪場の他に駐車場も多くあり、格安で止められるところが多い。


青山町駅の2014年度の乗車人員は、1,123人で、うち定期利用者は846人となっている。10年前の2004年度には、1,925人の利用があり、定期利用者は1,572人もあった。利用総数、定期客ともに半減近い。昼間の急行が毎時1本名張折り返しとなったのもやむを得ないといった感じである。定期外での減少率も小さくはないが、定期利用よりかはまだ小さい。少子高齢化の時代に、通勤通学の利用者が大幅に減った結果ということができる。

  

鉄道コム

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