関西各駅探訪第77回~JR阪和線鳳駅~

【鳳電車区に103系が並ぶ姿も今は見られない】

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JR阪和線鳳駅は、堺市西区にある。東羽衣へ向かう阪和支線の分岐駅で、南側には旧鳳電車区の電留線が並んでおり、阪和線の運転上の拠点の一つになっている。関空紀州路快速、快速、区間快速が停車し、かつては特急くろしおの停車もあった。また、昔運転されていた阪和線新快速は、阪和間で、鳳のみ停車という破天荒なダイヤが組まれていた。

鳳駅は1929年(昭和4年)7月18日に阪和電気鉄道が阪和天王寺(現在の天王寺)〜和泉府中間、当駅 〜阪和浜寺(現在の東羽衣)間開業時に、その本線と支線の接続駅として開業した。1940年(昭和15年)12月1日に吸収合併により、南海鉄道山手線の駅となった。1944年(昭和19年)5月1日に戦時買収により国有化され、国鉄阪和線の駅となった。1985年(昭和60年)9月13日に橋上駅舎となった。1986年(昭和61年)11月1日ダイヤ改正で、特急くろしおの停車駅となった。1987年(昭和62年)4月1日に国鉄分割民営化により、JR西日本の駅となった。2002年(平成14年)に6番線を廃止された。2003年(平成15年)11月1日からICカードICOCAの利用が可能となった。2010年(平成22年)3月13日 にくろしお、スーパーくろしおの停車が取りやめとなった。2011年(平成23年)3月12日ダイヤ改正により日中時間帯の普通は天王寺〜当駅間での運転となり、当駅から日根野までは各駅に停まる区間快速に置き換えられた。2018年(平成30年)3月17日ダイヤ改正で、羽衣線の4両運転開始に伴い、5番のりばの有効長を1両分延長した。2019年(令和元年)9月23日に駅前バスターミナル供用開始した。

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ホーム2面4線を阪和線が使用し、これとは別に1面1線の羽衣支線単独のホームがある。

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羽衣支線が発着する5番線ホームは単独で設置されており、阪和線上り4番線の隣にあるが、東羽衣方ではホームがカーブしている。5番線は天王寺方のみで阪和線つながっており、羽衣支線への車両送り込みなどに使用されている。

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羽衣支線ホームは、6番線も設置されていたが、現在は線路がなく、使用停止状態になっている。

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阪和線は、下りは、1番線が副本線で、2番線が本線になるが、上りは、3番線が副本線になり、4番線が本線となる。

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鳳駅の和歌山方には、電留線が広がっており、普通電車が折り返したり、留置されたりしている。かつては鳳電車区と呼ばれ車両の配置もあった。さらに遡り、阪和電鉄時代には、工場も併設されていた。

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駅舎は橋上駅舎で、改札は1ヶ所のみとなっている。

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橋上駅舎の3・4番線と5番線の間のスペースには、そば屋(麺屋)が店を構えている。関西のJRの駅では、立ち食いそば屋が設置されている駅は珍しい。

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鳳駅西口。駅前の道路は狭く、ロータリーなども設けられていない。バスの乗り入れはなく、タクシーが待機するスペースもほとんどない。

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鳳駅東口。こちらの方は、タクシーが待機するロータリーは設けられている。ただ、こちらの方も駅前の道路は狭く、駅前にバスの乗り入れはない。近くを府道が走っており、そこにバス停がある。

 鳳駅の2014年度の1日あたりの乗車人員は、17,459人で、うち定期利用が12,406人となっている。定期比率は71.1%となっており、近年定期比率が減少している私鉄とは違い、定期利用者は多い。この辺りはICカードの扱いの違いが出ているものと思われる。10年前の2004年度は、14,355人で、うち定期利用が10,091人だった。定期利用、定期外利用ともに増加しており、全体で20%強の利用者増となっている。阪和線全体では、天王寺、三国ヶ丘、和歌山に次いで4位の利用者数を誇っている。

  

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