神鉄神戸高速線・有馬線ガイド

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1.神鉄神戸高速線概要

会社名 神戸電鉄
路線名 神鉄神戸高速線
区間 新開地~湊川
営業キロ 0.4km
駅数 2駅
平均駅間距離 0.4km
所要時分 1分
表定速度 24km/h
軌間 1067mm
電気方式 1500V直流電化
線路 複線
保安方式 ATS
最高速度 80km/h
最大編成両数 4両

神戸電鉄神戸高速線は新開地~湊川間0.4㎞の路線で、第三セクター神戸高速鉄道の路線である。以前は神戸高速鉄道南北線だったが、神鉄が駅や施設の管理を引き継いで、現在の形になった。今でも神鉄は第2種鉄道事業者で、神戸高速鉄道が第3種鉄道事業者となっている。

駅番号 駅名 営業距離 駅間距離 所在地 開業年月日
KB01 新開地 0km 0.4km 神戸市兵庫区 1968/4/7
KB02 湊川 0.4km 神戸市兵庫区 1928/11/28

2.神鉄神戸高速線歴史

神鉄高速神戸線は1968年(昭和43年)4月7日に神戸高速鉄道南北線として新開地~湊川間が開業した。湊川から神鉄有馬線に直通した。1988年(昭和63年)4月1日に神戸電鉄が鉄道事業法に基づく第二種鉄道事業免許を取得し、同社の神戸高速線となった。
1995年(平成7年)1月17日に発生した阪神・淡路大震災の影響により暫くの間運転休止した。同年6月22日に復旧した。2010年(平成22年)10月1日に運営体制が変更され、神戸高速鉄道に委託されていた駅や施設の管理を神戸電鉄が引き継いだ。

3.神鉄神戸高速線ガイド

新開地は地下駅で神戸高速東西線(阪急神戸高速線、阪神神戸高速線)と連絡しており、阪急、阪神、山陽、神鉄と4社間の連絡駅となっている。2面3線の行き止まり構造になっており、神戸高速東西線とはL字接続となっている。同線との連絡は姫路方となっているため、阪急や阪神から南北線へ乗り換える人は神戸方の車両に乗る人が多い。駅構内には立ち食いそばの高速そばがある。高速だからすぐにそばができそうなイメージがあるが、神戸高速の高速から取った店名なので特にそばの出来上がりが早いというわけではない。ホームは1番のりばから4番のりばまであり、真ん中の2・3番乗り場は乗降分離となっている。1番のりばは有馬・三田線方面、4番のりばは粟生線方面への電車が発着しており、2・3番乗り場は両線の電車が発着するようになっている。新開地を出て線路が集束して複線になるとすぐに1面2線の湊川となる。湊川では神戸市交西神山手線の湊川公園と連絡している。湊川には特快速以下全ての電車が停車する。

4.神鉄有馬線概要

会社名 神戸電鉄
路線名 有馬線
区間 湊川~有馬温泉
営業キロ 22.5km
駅数 16駅
平均駅間距離 1.5km
所要時分 41分
表定速度 33km/h
軌間 1067mm
電気方式 1500V直流電化
線路 複線(湊川~有馬口)
単線(有馬口~有馬温泉)
保安方式 ATS
最高速度 80km/h
最大編成両数 4両

神戸電鉄有馬線は湊川と有馬温泉を結ぶ路線である。関西の奥座敷有馬温泉へ乗り入れる唯一の路線となっており、一見観光色が強そうなイメージがあるが、近年は三田線沿線での宅地開発により通勤通学輸送が色濃くなっている路線だ。有馬線の電車は湊川から新開地まで神戸高速鉄道南北線に乗り入れており、湊川を始終着とする電車はない。湊川で神戸高速鉄道南北線と接続し、神戸市交西神山手線の湊川公園と連絡している。鈴蘭台では神鉄粟生線を分岐し、同線とは直通運転を行っている。谷上では北神急行と連絡、有馬口では神鉄三田線と接続し、同線と直通運転を行っている。湊川~有馬口間は複線で有馬口~有馬温泉間は単線となっている。

駅番号 駅名 営業距離 駅間距離 所在地 開業年月日
KB01 新開地 0km 0.4km 神戸市兵庫区 1968/4/7
KB02 湊川 0.4km 神戸市兵庫区 1928/11/28
KB03 長田 2.3km 1.9km 神戸市長田区 1928/11/28
KB04 丸山 3km 0.7km 神戸市長田区 1928/11/28
KB05 鵯越 4km 1km 神戸市兵庫区 1928/11/28
KB06 鈴蘭台 7.9km 3.9km 神戸市北区 1928/11/28
KB07 北鈴蘭台 9.8km 1.9km 神戸市北区 1970/4/6
KB08 山の街 10.7km 0.9km 神戸市北区 1935/3/8
KB09 箕谷 12.4km 1.7km 神戸市北区 1928/11/28
KB10 谷上 14.1km 1.7km 神戸市北区 1928/11/28
KB11 花山 15.8km 1.7km 神戸市北区 1965/12/1
KB12 大池 17.5km 1.7km 神戸市北区 1928/11/28
KB13 神鉄六甲 18.5km 1km 神戸市北区 1928/11/28
KB14 唐櫃台 19.3km 0.8km 神戸市北区 1966/7/1
KB15 有馬口 20.4km 1.1km 神戸市北区 1928/11/18
KB16 有馬温泉 22.9km 2.5km 神戸市北区 1928/11/28

5.神鉄有馬線歴史

神鉄有馬線は1928年(昭和3年)11月28日に神戸有馬電気鉄道として湊川~電鉄有馬(現在の有馬温泉)間が開業した。1929年(昭和4年)5月以前に電鉄有馬駅を有馬温泉駅に改称された。大池駅が開業した。同年10月10日に六甲北口駅を六甲登山口駅に改称した。1932年(昭和7年)8月1日に小部駅を鈴蘭台駅に改称した。神有耶馬駅が開業した。

1935年(昭和10年)3月8日に峠信号所を駅に格上げし、山の街駅として開業した。1939年(昭和14年)2月15日に神有耶馬駅が廃止された。1940年(昭和15年)10月5日に菊水山駅が開業した。1948年(昭和23年)10月1日に鷹取道駅を丸山駅に改称した。1951年(昭和26年)3月20日に唐櫃駅を有馬温泉口駅に改称した。1952年(昭和27年)10月1日に丸山駅を電鉄丸山駅に改称した。

1954年(昭和29年)9月1日に有馬温泉口駅を有馬口駅に改称した。1965年(昭和40年)1月26日に鈴蘭台~谷上間が複線化された。同年12月1日に花山駅開業した。1966年(昭和41年)3月1日に谷上~有馬口間が複線化された。同年7月1日に唐櫃台駅が開業した。1968年(昭和43年)4月6日に湊川駅が地下化された。同年4月7日に神戸高速鉄道南北線が開業し、新開地までの直通運転を開始した。

1970年(昭和45年)4月6日に北鈴蘭台駅が開業した。1975年(昭和50年)6月15日に新有馬駅が休止した。1988年(昭和63年)3月27日に同年4月2日の北神急行電鉄北神線開業に伴い谷上駅が移転し、同駅付近の経路が変更された。同年4月1日に電鉄丸山駅を丸山駅に、六甲登山口駅を神鉄六甲駅に改称した。同年4月2日に最高速度を60km/hから70km/hに引き上げた。

1994年(平成6年)12月18日にダム建設に伴い菊水山~ 鈴蘭台間の上り線の経路が変更された。1995年(平成7年)1月17日に発生した阪神・淡路大震災により全線不通になった。1月19日に鈴蘭台~有馬口間の運転が再開した。2月7日に鈴蘭台~神鉄長田間の運転が再開された。3月31日に有馬口~有馬温泉間の運転が再開された。6月22日に神鉄長田~湊川間が運転再開し全線開通した。9月10日にダム建設に伴い菊水山~鈴蘭台間の下り線が経路変更された。11月26日に谷上~有馬口間の最高速度が80km/hに引き上げられた。ダイヤ改正により特快速が新設された。

2001年(平成13年)6月23日に有馬口~有馬温泉間でワンマン運転を開始した。2004年(平成16年)1月11日に新開地~鈴蘭台間でワンマン運転を開始した。2005年(平成17年)3月26日に菊水山駅が休止された。6月1日にラッシュ時の一部列車をのぞき、全線でワンマン運転を開始した。2011年(平成23年)3月1日に駅構内を全面禁煙化された。2013年(平成25年)2月28日に新有馬駅が廃止された。2018年(平成30年)3月23日に菊水山駅が廃止された。

6.神鉄有馬線ガイド

湊川は1面2線で神鉄神戸高速線とスルー構造になっており、同駅で折り返す電車はない。神戸市交西神山手線の湊川公園駅と連絡しており、乗り換え客は多い。湊川を出ると少し地下線を走ってから地上に出る。地上に出てもトンネルを何本か抜けるので、しばらくは地下から出たことに気づかない人もいるだろう。トンネルを抜けて勾配を上がって行き、左手に会下山公園を見ながらまたトンネルに入り、それを抜けてカーブを曲がりながら勾配を駆け上がり、2面2線の長田となる。長田は準急停車駅で、神戸高速の高速長田やJRの新長田とはかなり離れた駅で、長田区の中心駅とは言い難い駅となっている。

長田を出ると左にカーブして勾配を上がっていく。勾配の途中に2面2線の丸山がある。同駅を出ると右にカーブしながらさらに勾配を上がっていく。西神戸有料道路が上を走る台地の下をトンネルで抜けて2面2線の鵯越となる。鵯越と言えば一の谷の合戦での義経の逆落としが有名なところだ。鵯越までは勾配はそれなりにきついが、ここから先は逆落としも納得できるぐらいの勾配を走ることになる。

鵯越を出ると左にカーブして勾配を上がって行きトンネルに入る。トンネル内で山陽新幹線、山麓バイパスと交差して、トンネルを抜けて、短いトンネルを何本か抜けて、かつての菊水山駅を通過する。菊水山駅は普通の一部のみが停車する駅だったが、利用者がほとんどいないため2005年3月26日より休止となっている。今後も復活の見込みはなく廃駅となる可能性が高い。

旧菊水山駅付近を過ぎると、ダム建設時に新しく造られた長大な菊水山トンネルに入る。トンネル内で左にカーブしながら同トンネルを抜けて、烏原川に沿いながら勾配を上がり、右手に鈴蘭台車庫を見て、左にカーブして車庫からの線路と3線になり、久しぶりに見る市街地を真っすぐ走る。市街地と言っても丘陵地で緩やかな勾配は続いている。鈴蘭台は2面4線で、粟生線の分岐駅となっている。鈴蘭台車庫があるので、当駅発着の電車もあり、新開地からここまでは列車密度が高い。鈴蘭台には当然ながら特快速以下全ての電車が停車する。

鈴蘭台を出ると粟生線は急勾配を上がりながら左にカーブして分かれる。有馬線は真っすぐ直進して、こちらも勾配を上る。右にカーブして市街地を抜けてしばらく走って、掘割の中に入り、2面2線の北鈴蘭台となる。特快速も停車する主要駅で乗降客も多い。神鉄の中では乗降客数は多い方だが、道路の整備により三宮方面への利便性が高まっており、マイカーやバスに利用者を奪われがちになっている。

北鈴蘭台を出ると暫く丘陵地に挟まれた掘割を走っていく。右に左にカーブしながらこう配を上がり山の街に着く。山の街はホームがカーブしており、2面2線で駅東側は下谷上方面へ抜ける道があり、広陵町の住宅街につながっているが、駅周辺は西側に街が広がっている。山の街を出ると急曲線と急勾配が続き、阪神高速北神戸線と国道428号線の下をくぐって2面2線の箕谷となる。駅西側には住宅地が広がっているが、利用者は少なく、ここでもマイカーかバスを利用して三宮方面へ出る人が多い。

箕谷を出ると箕谷ICの下をくぐって、新神戸トンネルの上を走り、右手の高台に北神急行の谷上車庫を見ながら走り、トンネルから出てきた北神急行と合流して谷上となる。谷上はかつては2面4線だったが、現在は2面3線になっており、上り線ホームは北神急行とホームを共用するようになっている。データイムの電車は上下とも全て3番線から発着しており、北神急行電車との接続をホーム上で行っている。以前は北神急行との乗り換えには中間改札を通らなければならなかったが、今は中間改札もなくなり、乗り換えは簡便になっている。

谷上を出ると有馬街道に沿ってさらに勾配を上がっていく。花山は2面2線で、鈴蘭台以遠各駅に停まる準急と普通のみが停車する。花山台の住宅地などがあるが、駅利用者は少ない。次の大池も2面2線で、ここも乗降者数は花山と同じくあまり多くない。この辺りまではかなり急勾配を上がってくることになる。

次の神鉄六甲も2面2線で、唐櫃六甲台への最寄駅となっている。阪急六甲とはかなり離れており、言葉は悪いが阪急が表六甲、神鉄は裏六甲にあたる。唐櫃ICの下をくぐって2面2線の唐櫃台となる。ここまでは全て準急停車駅で、ラッシュ時に運転される急行は停まらない。駅東側には唐櫃台の住宅地が広がっているが、利用者はあまり多くない。このあたりでもクルマ優位の状況は動かず神鉄が厳しい状況にあることには違いない。このあたりから勾配は徐々に下りに転じていく。

有馬口は2面4線で三田線の分岐駅となっている。大半の電車が三田線に直通し、有馬温泉まで直通する電車はデータイムにはない。1番線が三田線三田方面、2番線が有馬線有馬温泉方面、3番線が上り鈴蘭台・新開地方面、4番線が有馬線有馬温泉方面折り返しとなっている。有馬線の有馬口~有馬温泉間の区間電車は4番線発着となっている。このため、三田線下り方面電車とは構内踏切を渡っての乗り換えとなる。

有馬口を出ると単線になり、右にカーブして三田線と分かれる。山の合間を走り、阪神高速北神戸線の有馬JCTの下をくぐり、しばらく山の中を走り、トンネルに入ってそれを抜けると終点の有馬温泉に着く。有馬温泉は1面2線で関西の奥座敷と言われる有馬温泉への最寄駅となっている。先述したとおり有馬口~有馬温泉間は区間電車が走ることが多く、新開地からの直通列車は朝夕のみの運転となっている。

有馬温泉を訪れる温泉客もたいていがマイカーかバスを利用しており、神鉄を利用する人は少ない。区間電車は叡電のきららのような車両、直通電車は有料でもよいのでデラックス車両がある列車を運転して有馬温泉の名物となる電車を造ってほしいものだ。

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