【三岐鉄道三岐線ガイド】
三岐鉄道三岐線は富田と西藤原を結ぶ26.5㎞の路線である。本線である富田からは貨物列車のみの運転で、旅客列車は三岐朝明信号所から分岐する近鉄富田連絡線を通って近鉄富田から運転されている。旅客列車は全て近鉄富田からの運転となっているため、ここでは近鉄富田からの沿線を紹介する。
会社名 | 三岐鉄道 |
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路線名 | 三岐線 |
区間 | 近鉄富田~西藤原 |
営業キロ | 26.6km |
駅数 | 15駅 |
平均駅間距離 | 1.9km |
所要時分 | 48分 |
表定速度 | 33.3km/h |
軌間 | 1067mm |
電気方式 | 1500V直流電化 |
線路 | 単線 |
保安方式 | ATS |
最高速度 | 70km/h |
最大編成両数 | 3両 |
※1.三岐線は富田~西藤原間 | |
※2.近鉄連絡線は近鉄富田~三岐朝明信号所間 |
近鉄富田駅は近鉄名古屋線上りホームに隣接している。1・2番線が近鉄名古屋線、3番線が三岐線となっており、近鉄名古屋線上り列車とは同一ホームで乗り換えられる。改札も近鉄と共同になっており、西口には三岐鉄道の窓口がある。近鉄富田を出ると築堤を上がり、近鉄が右にカーブして分かれて、JR関西本線をアンダーパスする。富田からの線路と合流して左にカーブしてJR関西本線の線路を再度アンダーパスして築堤を下りる。暫く西向きにまっすぐ住宅地の中を走る。北勢バイパスの下をくぐって暫く走るとホーム1面2線の大矢知となる。三岐線の各駅は西野尻を除いて、各駅とも有人改札になっている。貨物列車運転もあるため、交換設備を有する駅が多く、行き違い設備の有効長も長く取られている。大矢知を出てからも暫く真っすぐ西向きに走り、1面2線の平津となる。このあたりまで来ると住宅地よりも田畑が目立つようになる。平津を出ると朝明川沿いを走り、東名阪道の下をくぐりさらに西向きに走る。平津からはさらに田畑が目立つようになる。暁学園前はホーム1面1線で行き違い設備はない。立派な駅舎があり学習塾などが入っている。駅前には郵便局などがある駅ビルもあり、路線バスの発着もある。駅前には駐輪場の他、駐車場も整備されておりパークアンドライドに対応している。暁学園高校へは駅から徒歩10分ぐらいかかる。川を挟んで北側には田畑が広がり、沿線の南側に住宅地と田畑が混在する景色を見ながら走り、ホーム1面2線の山城となる。駅前からは路線バスが発着しており、北勢線東員方面への路線も運行されている。山城を出ると北西方向を向いて走る。田畑が広がる景色を見ながら暫く走り新名神高速道路の下をくぐって、左手に三岐線の車両が並ぶのを見ながらホーム1面2線の保々となる。車庫を併設する三岐線の運転上の拠点で、当駅折り返し電車の設定もある。
保々を出ると右にカーブして進路を北に向けて走る。四日市市と東員町の境界付近を走り、ホーム1面1線の北勢中央公園口となる。ここも駅前から東員町のコミュニティバスである東員町オレンジバスが発着しており、北勢線東員駅まで行っている。北勢中央公園口を出るといなべ市に入る。丘陵地を抜けて再び田畑が広がる景色を見ながら北上し、左にカーブして暫く走るとホーム1面2線の梅戸井となる。南側は小さな山があり、北側に市街地が広がっている。梅戸井を出ると北西方向に暫く走りホーム1面1線の大安となる。駅舎は大安図書館を併設しており、図書館と共用の駐車場や駐輪場が整備されている。駅前からはコミュニティバスも発着している。
大安を出ると北向きに走り宇賀川を渡る。暫く北西方向に走って1面2線の三里となる。駅前にはバスの車庫があり、路線バスやコミュニティバスが発着している。三里を出ると田畑が広がる中を走り源太川を渡ると方向をやや西に向けて田畑の中を走る。このあたりはバックに藤原岳を入れた写真が撮れるため、貨物列車の撮影地としても有名である。ミルクロードの下をくぐり暫く走るとホーム1面2線の丹生川となる。駅の西藤原方に貨物鉄道博物館があり、駅前の側線にも貨車が展示されている。丹生川を出ると右にカーブして進路を北に向けて、住宅地の中を走って左にカーブしながら側線を分けてホーム1面2線の伊勢治田に着く。貨物列車用の側線が並ぶが、車両の留置はない。駅前からはいなべ市コミュニティバスが発着しており北勢線阿下喜方面にもバスで行ける。北勢線阿下喜駅は駅から北へ徒歩23分ほどの距離にある。
伊勢治田を出ると高度を上げながら丘陵地を走り、左手に側線が広がり貨車が並ぶのを見ながらホーム1面2線の東藤原に着く。貨物列車の運転上の拠点で、ここから600mほど北にある太平洋セメント藤原工場まで貨物列車が運転されている。東藤原駅構内では貨物列車の入替が行われ、機関車の機回しなどを見ることができる。東藤原を出ると貨物線と線路別複線の形で走る。右にカーブして北向きに走り、貨物線が右手に分かれて太平洋セメント藤原工場に入っていくのを見て左にカーブする。勾配を上りながら森の中を走り、森を抜けて右手の視界が広がるとホーム1面1線の西野尻となる。ここまで来ると東側に小さな集落があるだけで、西側は山が広がるだけとなる。西野尻を出ると再び森の中を走り、勾配を上がって行き、挙がり切ったところに終点の西藤原がある。ホーム1面2線で、駅舎側の線路は保存車両が留置されているため、営業車は1面1線が使用されるのみとなっている。駅前には公園があり、桑工ゆめ鉄道という庭園鉄道があり、ボランティアにより不定期ながら運転されている。