JR函館本線ガイド2

キハ150-15

キハ150-15

JR函館本線は長万部から山側を走る札幌へと向かう。現在の幹線は内浦湾沿いを走る室蘭本線で、優等列車は全てそちら廻りで運転されている。函館本線は山線と呼ばれており、一部臨時列車や快速を除きローカル列車が走るのみとなっている。長万部を出ると線路が収束して複線の室蘭本線が右手に分かれて、函館本線は単線となり、左にカーブして北上していく。しばらく国道5号線と並行して山間の酪農地を走り、1面1線の二股となる。駅近くには何もないが、西側に二股山があり、10kmほど離れたところには二股ラジウム温泉もある。国鉄時代には交

二股

二股

換設備がある2面2線だったが、1986年11月1日ダイヤ改正で棒線化された。次の蕨岱も1面1線で、二股と同様に1986年11月1日のダイヤ改正で棒線化された。同改正では山線廻りの優等列車が全廃されたので、それに伴う省略化が実施され棒線化された駅が多い。長万部町から黒松内町に入り、国道5号線と分かれる。しばらく走って2面3線の黒松内となる。かつて優等列車が走っていた時には同駅に停車していた。黒松内町の中心部に駅があるが、町自体が人口減少しており、利用者は多くない。2007年には無人駅かされている。ここまでほぼ真北に向けて走っていたが、進路を東に取り、カーブを曲がりながら山間部へと入っていく。次

黒松内

黒松内

の熱郛は2面2線の交換駅で、函館本線上り長万部方面への始発列車は当駅始発となっている。羊蹄国道と呼ばれる国道5号線と再び並行して走り、蘭越町に入ってしばらく山間部を走る。次の目名は1面2線で1線スルー式になっている。1986年11月1日ダイヤ改正で棒線化されていたが、2000年の有珠山噴火による函館本線での迂回運転実施に伴い、交換設備が復活した。次の蘭越は蘭越町の中心駅で2面2線の交換駅となっている。かつては急行ニセコが停車していたが、現在は優等列車の運転はなく、札幌方面への快速ニセコライナー1本が始発として運転されるのみとなっている。その他、朝の時間帯には何本かの列車が当駅始発

ニセコ

ニセコ

で運転されている。簡易委託駅で、6時から14時30分の間は有人となっている。次の昆布は1面1線で、ご多分に洩れず1986年11月1日のダイヤ改正で棒線化された。車で10分程の所にニセコ温泉郷がある。国道5号線から離れて走り、ニセコ町に入り、同町の中心駅ニセコとなる。国鉄時代からこことマキノが唯一のカタカナの駅名だったが、近年ではハウステンボスなどの駅も出来ており、カタカナの駅名も珍しくなくなっている。2面3線で、かつては特急北海、急行ニセコが停車していた。急行ニセコはSL運転時代にはC62重連で運転された伝説の列車である。駅は委託駅で7時10分から17時10分の間は有人となっている。駅周辺にはスキー場、ゴルフ場、温泉などのリゾート施設が点在しており、年中楽しめるニセコリゾートを形成している。札幌方面から運転されるリゾート特急やSLニセコは同駅で折り返している。

 ニセコを出ると線路は北向きに進路を取る。倶知安町に入り、1面1線の比羅夫となる。1985年3月14日ダイヤ改正で棒線化された。駅舎を利用した民宿があり、ホームにはコテージがあり、駅に宿泊することができる。次の倶知安は沿線最大の町倶知安町の中心駅で、沿線では小樽を除き、唯一の1万人を超える町となっている。ホーム1面2線で立派な駅舎があり、JR直営の有人駅となっている。1986年11月1日までは胆振線が発着しており、2面3線を有する構内だった。また、SL全盛期には倶知安機関区があった。駅構内からは羊蹄山の姿がよく見える。

倶知安

倶知安

倶知安を出ると倶知安峠越えとなる。共和町に入り、1面2線の小沢となる。国鉄時代には急行が停車し、側線も多くあったが、今は全て撤去されている。仁木町に入り、山間部を走り、見晴らしのいい丘の上に2面2線の銀山がある。丘陵地から下りて、次の然別も2面2線で、朝夕には同駅折り返しの列車もある。ここからは平地を北東方向を向いて走る。仁木は1面1線の無人駅だが、仁木町の中心駅で、駅周辺に役場などが集まっている。次の余市は2面3線で、余市町の中心駅となっており、かつては特急北海、急行ニセコなども停車していた。現在は夜に1本だけ当駅折り返しの列車がある。余市からは進路を東に向けて海沿いの平地を走る。小樽市に入り、2面2線の蘭島となる。しばらく平地の直線区間が続いていたが、ここから丘陵地を走り、カーブが多くなる。塩谷は2面2線で、かつては2面3線で、貨物の専用線などもあった。ここから小樽までカーブを曲がりながら高度を下げて行き小樽の市街地に入っていく。小樽までは7.7kmあり、市街地に近い区間の割りに駅間距離は長い。架線が張られた引き上げ線が見えると小樽となる。小樽はホーム2面4線で、駅本屋寄りの1番線は函館方が行き止まり式になっている。2番線と4番線の間に中線があり、これが3番線となっている。5番線の向こうには電留線があり、札幌近郊の電車や気動車が留置されている。

S-3202

S-3202

  

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