4.JR大阪環状線(大阪~西九条~天王寺間)路線ガイド
大阪を出ると中央に折り返し線を挟み、JR京都線が右カーブして分かれていき阪神高速池田線がオーバークロスすると1面2線の福島となる。福島ではJR東西線新福島、阪神本線福島と連絡している。連絡しているが、どちらも少し離れており、東西線新福島とは同一駅扱いにはなっていない。2012年3月17日ダイヤ改正から関空紀州路快速、大和路快速が停車するようになった。福島駅北側には東海道貨物線の踏切があり、関空特急はるかや特急くろしお、安治川口へ向かう貨物列車などがここを通る。福島を出ると貨物線と合流して3線状態で高架線を進む。阪神本線と国道2号線をアンダーパスして右手に阪神野田を見ながら阪神と離れていき、阪神高速神戸線がオーバークロスすると1面2線の野田なる。野田は阪神野田とは離れているが、地下鉄千日前線玉川に近く連絡している。地下鉄は終点の野田を野田阪神として、JR野田との混同を避けている。全国には場所を混同するような駅名がたくさんあるが、野田もその一つと言える。同駅は関空紀州路快速、大和路快速が通過する。かつてはここから大阪市場への貨物線を分岐していたが、今はその遺構を垣間見ることができるだけとなっている。
野田を出ると貨物線と線路が交錯して、2面3線の西九条となる。西九条は1番線と4番線が環状線ホームで、そのホームに挟まれた2番3番線をゆめ咲線が使用している。下りはるか、くろしおはこの中線を停車もしくは通過する。上りの西九条に停車しない特急はホームのない貨物線を通過していく。西九条ではJRゆめ咲線(桜島線)と接続するほか、阪神なんば線と連絡している。阪神なんば線が開業した2009年3月以降、西九条は乗換駅として地位が向上してきている。
西九条を出ると構内の端で阪神なんば線の高々架の下をくぐり、中央のゆめ咲線線路が地上に下りていき、外回り線はこれをアンダーパスして、右に分かれて安治川を渡る。左手には阪神なんば線の巨大なトラス橋を見ることができる。その向こうには京セラドーム大阪の特徴的な屋根も見える。安治川を渡って左にカーブして右手に国道43号線が並行して走り、しばらく走って2面2線の弁天町となる。弁天町の駅下には交通科学博物館跡がある。京都鉄道博物館に移転し、跡地は再開発中である。同駅では地下鉄中央線と連絡している。弁天町を出るとすぐに阪神高速大阪港線、地下鉄中央線がオーバークロスする。左手に市岡高校を見ながら国道172号線をアンダーパスして、左にカーブしていく。カーブが終わるとかつて浪速貨物駅からの臨港線と合流していた境川信号所跡がある。外回り線が臨港線をアンダーパスするため、一段高い高架になっているところが目印である。左手に京セラドーム大阪が見えて、尻無川を渡ると2面2線の大正となる。大正では地下鉄長堀鶴見緑地線と連絡している。京セラドーム大阪の最寄り駅にもなっており、野球やイベントがあるときには混雑する。大正は2011年3月改正から快速停車駅となっている。大正を出ると木津川を渡り、南海汐見橋支線と大阪臨海線をアンダーパスして、阪神高速堺線がオーバークロスすると2面2線の芦原橋となる。芦原橋は大阪環状線のデータイムダイヤが15分毎に変更されて、停車列車がかなり減った。隣の今宮や野田も同様だが、今宮は大和路線普通も停まるし、野田にはゆめ咲線直通が走る時間帯もあるので、芦原橋が一番停車本数が少ない。
芦原橋を出ると左手に地下から上がってくるJR大和路線が見えると今宮となる。今宮は内回りが高々架で、2段式の高架駅となっている。外回りは大和路線と同じレベルの高架駅である。今宮を出て、内回り線が大和路線上下線をアンダーパスして、高架レベルまで下りてきて複々線になって南海本線の高架をくぐって新今宮に着く。新今宮手前には大和路線との間には渡り線があり、大和路快速や関空紀州路快速などはここで転線する。新今宮は1番線4番線を大阪環状線、2番線3番線を大和路線が使用している。大和路快速や関空紀州路快速は大和路線ホームに発着する。関空特急はるかや紀勢特急も同様に大和路線ホームを通過していく。新今宮では南海本線、高野線と西側で連絡しており、東側では地下鉄御堂筋線・堺筋線動物園前、阪堺線の新今宮駅前電停と連絡している。新今宮を出ると阪神高速松原線がオーバークロスし、左手に天王寺動物園を見て掘割になると外回り線は大和路線線路をアンダーパスして大和路線と線路別複々線となって、内回り線と外回り線の間の電留線を見て阿倍野橋の下をくぐって天王寺駅に着く。