【関西各駅探訪第785回】叡山電鉄叡山本線宝ヶ池駅

宝ヶ池

【本線と鞍馬線の結節点は路面電車的分岐】

叡山電鉄叡山本線宝ヶ池駅は京都市左京区にある。叡山電鉄本線と鞍馬線が分岐する駅で、本線がスルー構造、鞍馬線が分岐する構造になっているが、電車は鞍馬線が2両編成で運転されており、観光客の利用も多いため、半ばこちらが本線であるかのような状態になっている。電車は本線が平日昼間時毎時3本、平日朝ラッシュ時は毎時5~6本、平日夕方ラッシュ時下りは17時台、18時台に5本が運転されている。鞍馬線は平日昼間時毎時6本、平日朝ラッシュ時は毎時6本、平日夕方ラッシュ時下りは17時台、18時台に毎時6本が運転されている。

宝ヶ池

宝ヶ池駅は1925年9月27日に京都電燈が経営する叡山電鉄平坦線の山端駅として開業した。1928年12月1日に鞍馬電気鉄道が山端~市原間を開通させ連絡駅となった。1929年12月20日に京都電燈と鞍馬電気鉄道の直通運転が開始された。1942年3月2日に京都電燈解散により、鉄軌道部門は京福電気鉄道に譲渡された。同年8月1日には京福電気鉄道が鞍馬電気鉄道を合併し、鞍馬方面への路線は京福電気鉄道鞍馬線、八瀬へは同社本線となった。1944年5月1日には本線の八瀬までの間が、戦時資材供出により単線化された。同年11月10日には鞍馬線の二軒茶屋までが単線化された。1949年12月から京都市電との直通運転が開始され、当駅にも低床車用のホームが設置された。1951年7月1日に本線当駅から八瀬までの複線が復活。1954年6月10日に宝ヶ池駅に改称された。1955年9月1日で京都市電との直通運転が終了した。1958年6月9日に鞍馬線の当駅から岩倉までの複線が復活した。1986年4月1日に京福電気鉄道から分離設立した叡山電鉄に路線が譲渡された。

宝ヶ池

駅構内はホーム3面4線で、本線が2面2線、鞍馬線が2面2線を使用し、本線下りと鞍馬線上りがホームを共用している。

宝ヶ池

駅構内は構内踏切で各ホームが結ばれている。

宝ヶ池

改札はなく、各ホームにICカードリーダーが設置されているのみである。

宝ヶ池

ホームの柱には以前の駅名だったやまはしの文字も残っている。

宝ヶ池

鞍馬線鞍馬方には渡り線があり、4番線ホーム鞍馬方にはかつて京都市電と直通していた名残で低床車用のホーム跡がある。

宝ケ池 乗車
年度 総  数 定  期 定期外 定期比率
2016年度 503 235 268 46.7%
2006年度 397 134 263 33.8%
対06年度比 126.5% 175.0% 101.8%  

宝ヶ池駅の2016年度1日あたりの乗車人員は503人で、うち定期利用者は235人となっている。定期比率は46.7%で、定期利用者が50%を割っている。10年前の2006年度と比較すると全体で26.5%増、定期利用者は75.0%増、定期外利用者は1.8%増となっており、定期利用者が顕著に増えている。

  

鉄道コム

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