関西各駅探訪第60回~近鉄南大阪線藤井寺駅~

【近鉄バッファローズの栄光に思いを馳せる】

藤井寺

藤井寺

近鉄南大阪線藤井寺駅は、藤井寺市の中心駅で、準急停車駅である。かつては、プロ野球近鉄バッファローズの本拠地藤井寺球場の最寄駅であったが、今は近鉄バッファローズも藤井寺球場も過去のものとなってしまった。

藤井寺駅は1922年(大正11年)4月18日に大阪鉄道の道明寺〜布忍間延伸時に開業した。1943年(昭和18年)2月1日に関西急行鉄道が大阪鉄道を合併し、関西急行鉄道天王寺線の駅となった。1944年(昭和19年)6月1日に戦時統合により関西急行鉄道が南海鉄道と合併、近畿日本鉄道南大阪線の駅となった。1974年(昭和49年)11月28日に橋上駅舎化された。1994年(平成6年)3月15日にホーム有効長が1両延伸されて8両となった。2004年(平成16年)9月30日にて藤井寺球場でプロ野球開催が終了した。2007年(平成19年)4月1日からPiTaPaなどICカードの使用が開始された。

藤井寺

藤井寺

改札は一ヶ所あり、駅舎は橋上駅舎となっている。出口は北口と南口の二ヶ所ある。

藤井寺

藤井寺

藤井寺駅は2面4線で、当駅止まりの普通が折り返すため、大阪阿部野橋方下り線の外側に引き上げ線が設けられている。折り返し線は上り3番線とつながっているが、上り4番線とはつながっていないため、当駅始発の普通は3番線から発車する。このため、本来本線である3番線を通過する優等列車も、当駅始発普通が入線している時は、副本線である4番線を通過する。

藤井寺

藤井寺

藤井寺駅南口。こちらはバス停、タクシー乗り場が駅屋側にあるが、ロータリーはなく、駅前は道路に面しているため道路は狭い。近鉄バスが発着しており、四天王寺大学、古市、羽曳ヶ丘方面への路線が運行されている。

藤井寺

藤井寺

藤井寺駅周辺には商店街があり、空き店舗も多いが、人通りは少なくない。古き良き下町風情を残す雰囲気がある。駅南側は、下町風情と落ち着いた住宅街が混在している。大阪みどりの100選に選ばれた辛国神社や西国三十三所第5番の葛井寺もあり、歴史的情緒もある。

藤井寺

藤井寺

トップ画像にも上げているが、四天王寺学園小学校には、近鉄バッファローズ本拠地藤井寺球場があった証として銅像が立っている。

藤井寺

藤井寺駅北口にはロータリーがあり、バスやタクシーが発着できるようになっている。近鉄の駅ビルソリヤもあり、南口と比べると新しい街並みが広がるが、周辺は南口と変わらず商店街もあり、下町情緒もある。

藤井寺駅の2014年度の1日あたりの乗車人員は、18,530人で、うち定期利用が10,551人となっている。近鉄南大阪線では、大阪阿部野橋に次いで2番目に乗降者数が多い。10年前の2004年度の1日あたりの乗車人員は、19,688人で、定期客は12,264人だった。5%強ほど減少している。定期客の落ち込みが激しいが、定期外の利用は増えているので、一部利用が定期券からICカードなどへシフトしたのだろう。

藤井寺

藤井寺

データイムは、準急が河内長野行きが毎時4本、橿原神宮前行きが毎時2本の10分毎の運転で、これに加えて、当駅止まりの普通が毎時4本、古市行きが毎時2本運転されている。当駅始発の普通は河内松原で準急と緩急接続するため、大阪阿部野橋へ先着する電車は準急のみとなる。朝ラッシュ時も準急と普通のみで、上り7時台には準急が10本、普通が6本停車する。8時台には準急が7本、普通が6本停車する。準急は全て大阪阿部野橋まで先着するが、普通は途中駅で待避を行う。夕方ラッシュ時は、準急が毎時6本の運転で、普通も毎時6本の運転だが、普通古市行きは運転されない。最終電車は、下りが大阪阿部野橋発0時02分の普通古市行きで、最終の準急は大阪阿部野橋発23時49分の富田林行きとなる。上りは藤井寺発23時59分の普通大阪阿部野橋行きで、この電車は河内長野始発のレアな普通である。

  

鉄道コム

コメント

タイトルとURLをコピーしました