【関西各駅探訪第590回】JR琵琶湖線・北陸本線米原駅

米原

【北陸への玄関口となる滋賀県東部のターミナル駅】

JR琵琶湖線、北陸本線の米原駅は滋賀県米原市にある。古くからの鉄道の要衝で、国鉄時代湖西線開業前には北陸の玄関口としても機能していた。今でも名古屋方面や東海道新幹線連絡で北陸方面への特急が発着しており、鉄道の要衝として機能している。米原駅には北陸本線特急しらさぎが乗り入れる他、大阪から高山本線に向かう特急ひだが1日1往復、朝夜には関空特急はるかの乗り入れもあり、平日には通勤特急のびわこエクスプレスも運転されている。新快速は当駅始発も多いが、北陸本線に直通する列車もあり、当駅にて編成の切り離しを行う。

米原

米原駅は1889年7月1日に官設鉄道の関ヶ原〜馬場(現在の膳所)間の開通とともに開業した。この時、当駅から長浜までの路線も同時に開通していた。1895年4月1日に線名が制定され、東海道本線の駅となった。1955年からは米原操車場の運用を開始した。1955年7月25日には稲沢から当駅の間が1500V直流電化された。翌1956年11月19日には当駅から京都までの電化が完成し、東海道本線の全線電化が完成した。1957年10月1日に北陸本線田村〜敦賀間の電化が完成し、米原〜田村間の客車列車、貨物列車はE10形蒸気機関車による中継牽引が行われるようになった。1962年12月28日には当駅から田村までが電化され、交直両用のED30が牽引に充当された。1964年10月1日には東海道新幹線が開業し、当駅にも駅が設置された。同年12月25日からは北陸本線に電車特急しらさぎが新設された。1975年3月10日ダイヤ改正で、湖西線が開業し、大阪、京都方面からの特急列車は湖西線経由となった。これにより米原を通る北陸本線特急は、名古屋発のしらさぎと新たに当駅始発で設定された特急加越となった。1987年3月1日に国鉄名古屋鉄道管理局から大阪鉄道管理局の駅となった。これにより1987年4月1日の国鉄分割民営化では、在来線の駅はJR西日本、新幹線の駅はJR東海が管理することになった。国鉄時代は管理局の境界が米原〜彦根間にあったため、大阪方面からの新快速は彦根止まりが多く、北陸本線列車も彦根発着があった。1989年3月11日ダイヤ改正では、新快速の増発と運転区間延長が行われ、米原まで運転される新快速が増発された。1991年9月14日には北陸本線米原〜長浜までの1500V直流電化が完成し、新快速の長浜乗り入れが開始された。1998年9月1日には東口新駅舎が完成し、合わせて在来線ホームの改修も行われた。2009年3月21日には橋上駅舎が完成した。

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駅構内は3面6線で、名古屋方に引上げ線と電留線がある。ホーム有効長は20m級車両12両分ある。

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名古屋方には留置線があり、JR西日本の電車とJR東海の電車が折り返しのため留置されている。

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1番線はホームがなく、かつては夜行列車がここに停車して乗務員交代を行っていたが、今は貨物列車などが通るだけである。

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2・3番線はJR琵琶湖線下り列車発着に使用され、新快速や普通が発着する。また、名古屋方面からの普通もここで折り返して、一旦入庫する。

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4番線もホームがなく、5・6番線はJR琵琶湖線上り列車と北陸本線発着に使用される。北陸本線特急しらさぎは5番線から発着し、ここで方向転換して名古屋、北陸の両方面へ向かう。

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7・8番線は名古屋方面の東海道本線上りとJR琵琶湖線上り到着などに使用される。

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京都方にはかつての米原操車場があり、貨物列車の待機線や機回し線が残っている。米原貨物ターミナル建設予定地になっているが、工事は進んでいない。

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改札は2ヶ所あり、1ヶ所は新幹線連絡改札となっている。改札は橋上駅舎内にあり、有人改札になっている。ICカード対応の自動改札機と自動券売機が設置されている。

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みどりの窓口やみどりの券売機も設置されている。

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新幹線改札は西側にあり、JR東海が管轄しているため、改札の雰囲気は在来線改札と異なる。

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橋上駅舎の改札外には自由通路が設けられ、改札を通らずに東西を行き来できるようにしている。

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出口は2ヶ所あり、西口が新幹線も含めた米原駅の玄関口になっている。

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駅前にはロータリーがあり、バスやタクシーの発着があり、レンタカーなどもある。

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駅前には滋賀県がフランチャイズのスーパー平和堂があり、東横インなどのホテルもある。

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東口は近江鉄道米原駅と共用しており、ロータリーが整備され、バスやタクシーの発着がある。

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東口にはレンタサイクルがあり、ビワイチなどで使用するスポーツタイプの自転車の貸し出しも行われている。

米原駅の2016年度1日あたりの乗車人員は5,262人で、うち定期利用者は2,745人となっており、定期比率は52.2%となっている。10年前の2006年度と比較すると全体で18.7%増、定期利用者は7.3%増、定期外利用者は34.2%増となっており、定期外利用者が大幅に増加している。

  

鉄道コム

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